ミヤチ

映像っぽい小説家 / 詩 / 共感覚。ふとした瞬間を切り取り綴っていきたい

ミヤチ

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マガジン

  • 詩 つれづれ

  • 写真の向こう側

    心に留まった写真の、向こうに透けて見えた物語をつづります。

  • 闇に揺れる火

    では、語ろうか 遥か昔に月に重ねた 遠い故郷のことを 里を失くした童の話を

記事一覧

私が世界について思うとき

私が世界について思うとき そこにはいつも空白があった 地平線へと没する荒野 雲流るる果てな…

ミヤチ
4年前
2

闇夜の嵐

暴風雨に狼の遠吠えを聞く 孤独が狡猾な蛇のごとく這い寄り 冷気となって五臓六腑を締め上げる…

ミヤチ
4年前
1

微睡みに綻ぶ

このまま微睡みに身を任せようか 誰もいないこの公園で あてどなく空想の世界を彷徨う 途切…

ミヤチ
4年前

白き地平線に没する

白き地平線に没する 遠ざかってゆく君の背は 彼方の白に溶けてゆく 届かない白の風景 響き…

ミヤチ
4年前

沈黙の車窓

もやと山の間に心を預けて 移ろう景色に思考を投げる 脳内に広がる青い透明で ずっと「もし…

ミヤチ
4年前
1

彼の世界

 その海に彼は生まれた。  島影も見えない、ただ水平線のみが真っ直ぐに天地を裂く静かな場…

ミヤチ
4年前
5

仮初めの時

「なあ、兄ちゃん」  少年は男の数歩先で反転し、男に向き直った。 「今晩はどこへ行くんだい…

ミヤチ
4年前
3

眠りの畔

 彼の肩から荷物が滑り落ちた。足下の砂利とぶつかり合い、ざわついた音を立てる。  木立を…

ミヤチ
4年前
2

草原をゆく

 荷が揺れる。左に大きく重心を取られて、彼はあわててハンドルを戻した。  つんと澄ました…

ミヤチ
4年前
1

新宿駅にて

五月雨が微かに吹き込む軒 水を含んだ冷風 身体の熱が僅かに冷える 緩やかな風にそよぐ髪の先…

ミヤチ
4年前

存在のあり方

体に纏わり付いた鎖の数を数えて 自分の形を探していた 感覚だけが切り離されて 宙を漂う そ…

ミヤチ
4年前
1

ぬばたま

遠くに見えたぬばたまの闇は そのほとりに立つと じんわりと蒼く滲む ひかりに目が眩んでいた…

ミヤチ
4年前
1

闇に揺れる火【後編】

 鳥の翼が梢を叩いて飛び立っていく音で、彼は夢ともつかぬまどろみから現実へと引き戻された…

ミヤチ
4年前

闇に揺れる火 【前編】

月が呼ぶ 森へおいで、と 夜風に揺れる梢も 森の奥へとぼくを手招く 月明かりが道を照らし …

ミヤチ
4年前
2

御霊送り

 男は傍らの大木の幹に手を掛け、息をついた。  降りかかる木漏れ日が風に揺れる。……その…

ミヤチ
4年前

苔むした理想郷

 ちゃぽん。  苔色に濁った水面が波紋を描く。  池端に据えられた、本来持っていたはずの…

ミヤチ
4年前

私が世界について思うとき

私が世界について思うとき そこにはいつも空白があった 地平線へと没する荒野 雲流るる果てな…

ミヤチ
4年前
2

闇夜の嵐

暴風雨に狼の遠吠えを聞く 孤独が狡猾な蛇のごとく這い寄り 冷気となって五臓六腑を締め上げる…

ミヤチ
4年前
1

微睡みに綻ぶ

このまま微睡みに身を任せようか 誰もいないこの公園で あてどなく空想の世界を彷徨う 途切…

ミヤチ
4年前

白き地平線に没する

白き地平線に没する 遠ざかってゆく君の背は 彼方の白に溶けてゆく 届かない白の風景 響き…

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4年前

沈黙の車窓

もやと山の間に心を預けて 移ろう景色に思考を投げる 脳内に広がる青い透明で ずっと「もし…

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4年前
1

彼の世界

 その海に彼は生まれた。  島影も見えない、ただ水平線のみが真っ直ぐに天地を裂く静かな場…

ミヤチ
4年前
5

仮初めの時

「なあ、兄ちゃん」  少年は男の数歩先で反転し、男に向き直った。 「今晩はどこへ行くんだい…

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4年前
3

眠りの畔

 彼の肩から荷物が滑り落ちた。足下の砂利とぶつかり合い、ざわついた音を立てる。  木立を…

ミヤチ
4年前
2

草原をゆく

 荷が揺れる。左に大きく重心を取られて、彼はあわててハンドルを戻した。  つんと澄ました…

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4年前
1

新宿駅にて

五月雨が微かに吹き込む軒 水を含んだ冷風 身体の熱が僅かに冷える 緩やかな風にそよぐ髪の先…

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4年前

存在のあり方

体に纏わり付いた鎖の数を数えて 自分の形を探していた 感覚だけが切り離されて 宙を漂う そ…

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4年前
1

ぬばたま

遠くに見えたぬばたまの闇は そのほとりに立つと じんわりと蒼く滲む ひかりに目が眩んでいた…

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4年前
1

闇に揺れる火【後編】

 鳥の翼が梢を叩いて飛び立っていく音で、彼は夢ともつかぬまどろみから現実へと引き戻された…

ミヤチ
4年前

闇に揺れる火 【前編】

月が呼ぶ 森へおいで、と 夜風に揺れる梢も 森の奥へとぼくを手招く 月明かりが道を照らし …

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4年前
2

御霊送り

 男は傍らの大木の幹に手を掛け、息をついた。  降りかかる木漏れ日が風に揺れる。……その…

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4年前

苔むした理想郷

 ちゃぽん。  苔色に濁った水面が波紋を描く。  池端に据えられた、本来持っていたはずの…

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4年前