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エッセイ

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ノンフィクション、実録エピソードです。生きづらさ、自己肯定感、悩みが中心。
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2023年7月の記事一覧

嫌いな海、狭い心

嫌いな海、狭い心

海が嫌いだった。消したい過去のように、洗っても足にまとまりつく砂。ビーチパラソルを建てたところで、ほとんど逃げられない日差し。夜には日焼た肌がヒリヒリと痛み、黒く焼けた肌には脇腹の白さが醜く目立つ。だから子供の頃に親に連れられて以来、海に行くことは一度もなかった。

私は自他共に認めるように心が狭く、嫌いなものが多い。相手を嫌う感情は、自然と伝わるものだ。特に今年の夏は「地球奮闘化時代」の気候のせ

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【あの画家も、しんどかった!】マティス、ロートレック、ルノワールはどう乗り越えた!?

【あの画家も、しんどかった!】マティス、ロートレック、ルノワールはどう乗り越えた!?

人生は、しんどくて、当たり前だ。子どもがいてもいなくても、お金持ちでも貧乏でも変わらない。辛くても、全然、おかしいことじゃない。

でも、無名の私が言ったところで、何の説得力もない。じゃあ、もし、今や作品に数億円の値がつく有名な画家たちも、「生きるの、しんどいな」と悩んでいたとしたら、どうだろうか。

しかも、絵とか芸術といった崇高な悩みではない。それは、私たちと同じような、月末に引き落とし不能に

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包丁なし、洗い物なし、子供も満足!これが本当の時短料理だッ!

包丁なし、洗い物なし、子供も満足!これが本当の時短料理だッ!

「時短レシピ」には騙され続けて来た。

フルタイムで会社員をしながら3児を育てる中で、パブロフの犬のように「時短」というキーワードには反応してしまう私である。そんな中、最も期待を裏切られる言葉。それが「時短レシピ」だ。

まずページをめくると材料に「ナンプラー」とか書いてある。そんなもの家にない。家にあるものでお願いして良いですか? 次に「玉ねぎを切って」とか書いてある。ツーアウト。包丁は使いたく

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難病を持つ息子の未来を照らしてくれた言葉

難病を持つ息子の未来を照らしてくれた言葉

 自分が欲しい言葉だけを「やさしさ」だと勘違いしていた。それは間違いであると、長男の闘病生活を通じて気付かされた。残酷な真実であったり、思わぬ方面からの気付きを与えてくれる言葉も「やさしさ」なのだ。前者が悲しい日のおやつのように、心に寄り添ってくれるものだとすれば、後者は暗闇に突き落とされた先にある、未来を照らす灯りのようなものだ。

 あれは長男が五歳になった、夏の終わり。彼の闘病生活が三年目を

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【その悩み、あの画家と一緒です】ルソー、モネ、ゴーギャンの「つらみ」を徹底解析!

【その悩み、あの画家と一緒です】ルソー、モネ、ゴーギャンの「つらみ」を徹底解析!

今でこそ巨匠で知られる画家たちも、私たち一般人と似た悩みを抱えていた。例えば、以下のように。

・モネとルノワールは貧乏で、お金のために好きな絵ばかり描けない境遇を嘆いた
・フェルメールは副業で絵を描き、本業と十四人の育児をしながら時間をひねり出していた
・ゴッホは片思いと失恋を繰り返しては、落ち込んで仕事が全く手につかなくなっていた

確かに、彼らは絵で悩んだこともあった。けれど、それと同じくら

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