祈り

私の世界をそっと包み込んで、守ってくれる柔らかで優しい繭。

水面に広がる泡のように、夜空に浮かぶ花火のように、そして心から想いがふつふつと沸き立つように、暗い底から目覚める無数の祈り。

ことばの海をただよううちに、ボートはどんどん流されて、どこへ向かうのかは誰も知らない。

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少し長めの旅から帰ったら、Kojiさんから温かいことばと共に、素敵なブックカバーが届いていた。

以前から

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あなたのおかげで笑顔がひとつ増えました♡ありがとう
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海とともにある街 葉山

ゴールデンウィーク最終日、おなじみのカフェの特等席でしあわせだった10日間を振り返っている。自分ひとりの時間も友だちとの時間も文句なしにすべてが楽しかったなあ。
そんな連休、最後のお出かけ先は葉山でした。
ということで今日は葉山紀行を書こうと思う。

葉山といえば海の街。私は、どことなく異国の香りがするこの街がとてもとても好きでした。

海辺で読書する中年夫婦、ヨットを愉しむ大学生、大型犬を連

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神様のボート

江國香織著。
母と娘が数年前に居なくなってしまったパパである男を探していろんな町を彷徨う話。
この物語は母の視点と娘の視点の繰り返しによって綴られている。
私は母の視点のほうが好きだ。「母」の視点というより「一人のいなくなった男を愛している女」の視点である。
そういや子供を産んだ瞬間に女は母親って生き物になるわけではないのよってだれかが言っていたな。

男が最後に発した言葉、絶対に探し出すから待っ

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箱の中

LINEを開いたら、もうぜんぶの通知をミュートにしているベタハフ男から長文が届いていた。

たくさん言葉が並べられた画面をスクロールしていたら、涙が流れた。
あの人のことが好きで、好きで好きで、あの人のことばっかり考えてた、まっすぐで一所懸命でかわいい私が失われた気がして、悲しくなった。
もう、私はあなたのこと、見てないの。
罪悪感さえ覚えた。そんなに言ってくれても、私、もう、どんな言葉も返す気に

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神様のボート/江國香織(8)(ラスト)

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葉子さんはおかしくなる。
身も蓋もない言い方だし、もともとおかしかったと言えばそれまでなのだが、草子を「失って」からの葉子さんは、一段とおかしくなる。
逗子から出ていく気力さえもなくし、仕事も辞め、ただ漫然と日々を過ごす。ピアノを弾きながら。
それでもどうにかして引っ越しをする。東京へ。
16年ぶりに東京に戻り、実家に連絡をする。草子も夏休みにはそこへ帰る。
アパート

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神様のボート/江國香織(7)

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昨日は5億年ぶりにSBAFなんて言葉を使いたくなるほどにSBAFな夜の過ごし方をしてしまったので今朝は10時まで眠っていました。
ちなみに前回SBAFを多用していたのはちょうど2年前、あのひととの別れのあとなので5億年ぶりっていうのは嘘ですね。
起きてからは前日の朝に炊いたまま放置してしまっていたご飯と昨夜食べる予定だった麻婆豆腐を食べ、残りの

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神様のボート/江國香織(6)

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私は昨日、真似したいことの最後に「旅がらす」を挙げました。
確かに旅がらすな生き方というか生活は憧れるしやってみたいけれど、葉子さんのしている旅がらすと私のしたい旅がらすは根本的なところが違うと思いました。
なにって、葉子さんは「あのひと」に会うために、「あのひと」のいない土地に馴染みたくないから、そんな理由で旅がらすをしているけれど、私は。

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神様のボート/江國香織(5)

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これまでも色々と葉子さんの真似っこをしてきましたが、私がこれから真似したいことは、5つあります。
順にお話しましょう。

ひとつめは髪型。
ジュリエッタ・マシーナのように短いという、その潔く整ったヘアスタイルにはやっぱり憧れるし、それが似合うようなスっとした大人の女性に、私もなりたい。
私は形から入るタイプですし!

つぎに、お散歩。
葉子さん

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神様のボート/江國香織(4)

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私が葉子さんから真似したものは、4つ。

ひとつめは、最初の記事で書いたように、シシリアンキス。
あの甘ったるくて突き抜けるような琥珀色の飲み物は、やっぱり目の前にあるだけで気分が変わる。
お酒はほんとうに飲めないし飲みたくもないけれど、あのカクテルだけは特別。いつだって魔法をかけられてしまう。

つぎに、ロッド・スチュワート。
なかでもやっぱ

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神様のボート/江國香織(3)

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これは狂気の物語です。

江國さん自身が、あとがきでそう仰っている。
確かに、これは、私も狂気だと思う。そして危険。

大学の主任教授と恋に落ちて、卒業と同時に入籍する。でも、恋に落ちたとは言っても身体的接触は手を繋ぐだけだった。
そこからどんな経緯で「あのひと」と出会ったのかはわかりようもないが、ともかく、葉子さんは、すばらしくきれいな背骨を

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