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マクドナルドが美味しいと議論は盛り上がらない

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☆3行でまとめると
●マクドナルド理論とは、あえて悪いアイディアを出すことで他の人が改善案を提案しやすくなるという戦略。
●意見を持たない人々に対してこの方法を用いると、最初の提案がそのまま採用されるリスクがあり、結果として低品質な成果物が生まれることも。
●この理論は、参加者の質に大きく依存するため、適切な状況と相手を選択することが極めて重要。

 仕事で企画やプロジェクトのアイディアを考える際、一人であれこれ考えても頭がチンチンになったりしますよね。だから雑談的にブレインストーミングをするってのが一般的な手法として採用されたりしています。でも、人が集まったからといって、アイディアが湧かないこともあるし、それが会議みたいなかしこまった場所だと尚更。失言を恐れたりする場だったりすると誰も発言しないお通夜状態なんてこともあったりです。
 そんな時に世間で役立つと言われているアプローチ法に「マクドナルド理論」ってのがあります。この理論は意図的に質の低い提案をすることで、他のメンバーからより優れた提案を引き出すというもの。
 簡単に言うと、友人とどこで飯を食べようとなったけど「あーでもない、こーでもない」とダラダラと決まらないときに、「んじゃ、マクドナルドに行こうぜ!」と提案すると、「えー俺マックは嫌だわ、吉野家が良い」→「肉系ならいきなりステーキが良いわ」みたいに他のレストランのアイディアが溢れ出てくるってことです。

 そんなテクニックを仕事で使おうと言うのがこの理論。例えば、このメルマガのイラスト会議は自分と西さん、自分のアシスタントが参加しています。この会議では、たとえそれがジャストアイディアで良くないなと感じたとしても、とりあえず発言するのが約束事。当然、そのなかには大量のボツがあるわけですがそれでいいと思っているのですね。
 というのも、黙ってウンウン考えても一発目では最高のアイディアなんて出てこないから。それであれば、まずは自信がなくてもジャストアイディアでもいいので相手にポンポン伝えてみる。要は、数打ちゃ当たるわけですね。自分もボツ案をどんどん投下します。
 しかも、人は性質的に悪いものを指摘するのは得意なので、微妙なアイディアが出てくると「それは違うんじゃないか?」「もっと良い方法があるはず」みたいに会議が活性化して、気がつけば微妙なアイディアがブラッシュアップされて、結果として良いものが生まれたりするんですよね。

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