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世界と出会い、知性を身につけること、世界を変えうる自分であろうとすること|『哀れなるものたち』
※本編の内容に関する記述が含まれます
あらすじ
あれよあれよという間にとんでもないところまで連れていってくれる映画で、「そうだこういう体験がしたくて映画を見てるんだったなぁ」と思い出したりした。あとから色々考えて、思うことがあっても、劇場を出たとき私はたしかに感激していた。
性描写が多いというのは事前に知ってしまっていて、そして実際に多いのだけど、それ以外のところ、たとえば、街を歩いたり。歌
ただ一人の人間として映す|『落下の解剖学』
※本編の内容に関する記述が含まれます
こんな上品かつスリリングで、一瞬も見飽きないサスペンスが見られるなんて。3時間近くの拘束を忘れるほどラストシーンまで夢中だった。
妻が夫を殺したのか、それとも夫の自殺なのか、という事件の真相に映画自体が決着をつけなかったのが、上品だと感じた理由のひとつだと思う。
ここで『落下の解剖学 最悪ver.』を考えるとすると、例えば「無罪判決を受けた妻のニヤリと歪
物語に消費させない|『ナイアド 〜その決意は海を越える〜』
※ネタバレあり
※性暴力の描写があります。フラッシュバックにご注意ください。
ずっとNetflixのおすすめに出てくるし、主演のアネット・ベニングとジョディ・フォスターがめちゃくちゃ格好いい予感がするので見た。
あらすじ↓
やっぱり主演の2人が格好よくて
シミもシワもたるんだ皮膚も筋肉も、人の当たり前の変化として隠すことなく堂々と居て
年齢に抗って美しく見せようとしない姿勢がむしろ美しかった
あんたはあんた自身の強さに気付いてよ沙代|『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』
※ネタバレあり
※性暴力の描写があります。フラッシュバックにご注意ください。
『ゲ謎』をやっと見に行った。
あらすじ↓
太平洋戦争の傷跡を抱えた人々を描く「反戦映画」として重要なメッセージをもった作品で、そのことについては色んな人が書いてくれている。
ただ、私が観ながら思っていたのは沙代についてだった。
沙代は龍賀一族の死んだ当主・時貞の孫でありながら、時貞の子孫を増やすために産まれた存在
報復も赦しも超えて|『I MAY DESTROY YOU』
※ネタバレあり
※性暴力シーンがあります
2020年に、イギリスのBBCとアメリカのHBOによって制作されたイギリスのドラマ『I MAY DESTROY YOU』が、もうめちゃくちゃに凄い作品で、夢中になって一気見した。
今作は、製作総指揮・脚本・共同監督・主演までも務めたミカエラ・コール自身の体験に基づいているらしい。このミカエラ・コールがほんとにパワフルで、強烈な魅力がある。
あらすじ↓
出演しました⚖️|『うちの弁護士は手がかかる』第2話
金曜よる9時
フジテレビにて放送中
ムロツヨシさん、平手友梨奈さん主演の
『うちの弁護士は手がかかる』第2話
平手友梨奈さん演じる杏ちゃんに情報提供する同級生、片山菜々子役で出演させていただきました!
見逃し配信はTVerで!
ぜひご覧ください!!🕊
https://tver.jp/episodes/ep652iuubm
時代が求めた作品 |『ステップフォード・ワイフ』(1975)
※ネタバレあり
前回の記事
↓
今回はこの続きです。
『ドント・ウォーリー・ダーリン』を見てモヤモヤッとしてしまったけど、オマージュ元の作品を見れば何かわかるんじゃないかと思い、『ステップフォード・ワイフ』(1975)を見ることにした。
あらすじはこんな感じ
この作品を見て、やっと色々なことがスッキリした。
アメリカで、ベティ・フリーダンによる著者「女らしさの神話」が出版されたのが1
不思議の国のピュー様 |『ドント・ウォーリー・ダーリン』
※ネタバレあり
大好きなフローレンス・ピュー様主演の『ドント・ウォーリー・ダーリン』を見た。
笑うピュー様、踊るピュー様、不安なピュー様、叫ぶピュー様、立ち向かうピュー様、走るピュー様……
ピュー様はずっと素敵だった。他の作品でも不穏な状況に置かれがちな彼女だけど、いつでもブレない強さがある。 声にしても身体にしても、重心低めな感じが美しいなと思う。
そんなピュー様が出ている作品は無条件に信
「有害」と「無害」のあいだの向井くん、行く先は | 『こっち向いてよ向井くん』
少し前に、友だち宅に数人で集まった際、私ともう1人の友だちで近所のスーパーに食料の買い出しに行くことがあった。おそらく鍋かなにかをつくろうとしていたはずだ。魚を買おうと鮮魚コーナーに行ったところ、「調理加工承ります!」という張り紙がある。頼めば、ウロコを取ったり3枚おろしにしてくれたりするということだ。
頼んでみる?でもこのくらいの魚だったらみんなで調理できそうな気もするね、などと相談している私
告発の表と裏─映画がすくいあげるもの|『アシスタント』
※ネタバレあり
2023年初め、『SHE SAID/シー・セッド その名を暴け』(2022)という映画が公開された。これは、ハリウッドの有名プロデューサーであるハーヴェイ・ワインスタインの何十年にもわたる性的暴行を告発した、ジョディ・カンターとミーガン・トゥーイという2人の女性ジャーナリストの回顧録を元にしたもの。
この『SHE SAID』と対をなすような映画だ、と思ったのが『アシスタント』
こういうのが見たかったんです|『Barbie』
※ネタバレあり
映画『Barbie』、公開されてすぐ見に行った。
大好きなグレタ・ガーヴィク監督の新作
バービー人形を映画化ってどうするの、でもグレタなら絶対なにかやってくれるはずと期待しながら劇場へ。
最高だった。こういうのが見たかったんです。公開から少し経ち、『Barbie』に対する様々な意見を読んで、自分でも改めて冷静に考えてみたりしたけどやっぱり最高だったと言いたい。
「この映画で