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読解力を鍛えるには書くしかない

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本田圭佑 定期購読マガジン「Change the World」とは?

本田圭佑 定期購読マガジン「Change the World」とは?

本田圭佑から皆様へ
 自分にとってチャレンジなんですが、編集部は、俺の許可なしにコメントも写真もどんどん出そうとするんですよ。最初は掲載されたあとに気がついて編集部を注意していたんですが、もう諦めました(笑)。それだけガチの内容になっています。

 でも僕自身の生き方を見て頂くことで、少しでも何かを感じ取ってもらえたら始めた甲斐がありますね。

 ですので、常に僕のメッセージが何を意味するかを、考

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読解力を鍛えるには「書く」しかない!

読解力を鍛えるには「書く」しかない!

はじめに~~高井家名物「お父さん問題」とは「読解力を鍛える」をテーマにした連載を始めます。
本稿はその初回であり、プロローグであり、manifestationであります。
かっこいいヘッダー画像は次女に描いてもらいました。

構成を決めずに見切り発車してますが、数か月で数十回程度になりそうです。そんなグラグラな状態なのに、これは最終的に書籍になる予定です。内々定段階なので社名は伏せますが、版元も決

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「正解のない問題」にこそ意味がある

「正解のない問題」にこそ意味がある

読解力を鍛えるには「書く」しかない!(1)連載初回は「お父さん問題」の成り立ちと内容を簡単にご紹介します。

親子の(ちょっといい加減な)誓い2011年1月、私と長女(当時5年生)は以下のような契約書にサインしました。名前の部分は「長女」「お父さん」と直してあります。

契約書
◎契約事項
長女は下記の契約事項を順守する。
・塾に行く代わりに、お父さん先生の問題を週2回やる(小学6年生まで)
・環

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「2年の日本語の空白」からの復活劇

「2年の日本語の空白」からの復活劇

読解力を鍛えるには「書く」しかない!(2)前回はお父さん問題の骨子をご紹介しました。
ポイントをおさらいしておきます。

・「お父さん問題」は原稿用紙1枚程度の論述がメイン
・自由度の高い「正解のない問題」を出す
・狙いは「自分の頭で考えて論理を組み立てる」こと
・添削は意見の是非ではなく、論理展開力に焦点を絞る
・2回ほどリライトして「筋の通った作文」に仕上げる

前回、我が家で実際に出題した問

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「読者を迷子にしない」書き方

「読者を迷子にしない」書き方

読解力を鍛えるには「書く」しかない!(3)今回は「お父さん問題」の具体的な添削例を紹介します。
まず前回も紹介した、帰国後の第1回目である2018年6月の「天動説と地動説」をテーマとした出題。解答部分は、「お父さん問題」のキモ、「正解のない問題」の問3だけとしておきます。

 地球は太陽の周りをまわっていますが、昔の人は地球の周りを太陽やほかの星が回っていると思っていました。これを[天動説]といい

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「型無し」の文章は個性ではない

「型無し」の文章は個性ではない

読解力を鍛えるには「書く」しかない!(4)前回に続いて「お父さん問題」の添削例を紹介します。前回はこちら。

夏休みのど真ん中に出題したのは、長女、次女も挑戦した定番の問題でした。

インターネットが普及して20年以上経ちました。以下の問いに答えなさい。

問1 インターネットが本やテレビと比べてより便利な点は何ですか。5行でまとめなさい。
問2 インターネットが無かったときと今の生活はどのように

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真似れば書ける ラノベ創作編

真似れば書ける ラノベ創作編

読解力を鍛えるには「書く」しかない!(5)週末ですので、今回は番外編で「文章を真似る」例として、三女の創作をご紹介します。
この掌編は、ロンドンに住んでいたころ、「なんでも好きなもの書いてみて」という「お父さん問題」の前哨戦のようなお題を私が与えたときに楽しんで書いたものです。
三女はライトノベル好きで、かなりの数を読んでいます。その文体を真似て書いたオリジナル作品で、どうということのない文章です

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「子どもの作文」からの脱皮法

「子どもの作文」からの脱皮法

読解力を鍛えるには「書く」しかない(6)連載で繰り返してきた通り、「お父さん問題」の狙いは、子どもの作文から大人の文章へ脱皮する「型」を身につけることです。
今回は連載(4)でとりあげたインターネットに関する問題の解答と添削をご紹介します。この回の続きです。

「子どもの作文」をどうやって脱皮させるか。
実はこれはそんなに難しいことでありません。大事なのは「上手くなくても良いので型通りに」という目

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「本が読める!」と叫んだ娘

「本が読める!」と叫んだ娘

読解力を鍛えるには「書く」しかない!(7)
今回も「お父さん問題」の添削例を紹介します。
この2回分は三女の身近な話題と好きなゲームを取り上げています。
以前述べたように、「お父さん問題」のテーマは何でも良いのです。
「おいしい卵焼きのつくり方は」
「サッカーの1ームは11人であるべきか」
「どうして人間の目は前にだけついているのか」
思い付きで並べてみましたが、どれも良い問題になると思います。

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伝わる文章は「飛び石」でできている

伝わる文章は「飛び石」でできている

読解力を鍛えるには「書く」しかない!(9)
今回は「お父さん問題」の添削を離れて、言語によるコミュニケーション、特に文章で情報を伝えることの本質について考えてみます。

あらかじめ結論を書くと、

言語・文章は飛躍が不可避であり、「適切な飛躍」が伝える力になる

というのが私の持論です。タイトルの「飛び石」はこの適切な飛躍の比喩です。
これは私自身の文章術の要諦でもあり、論理的思考力、読解力を高め

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文章術の要諦は省略 達人編

文章術の要諦は省略 達人編

読解力を鍛えるには書くしかない!(10)前回は私の持論、「文章・飛び石」論をご紹介しました。

適切な「飛び石」で気持ちよく飛躍を繰り返すと、文章がなめらかで読みやすくなり、そんな文章が書けるようになると、「行間」を読む力が上がって読解力にもプラスに働く、というお話でした。

今回はそんな「省略こそ文なり」という例を、達人から学んでみたいと思います。実践編というよりは、読み物としてお楽しみください

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