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自作の詩篇をまとめています。 お気に入りを見つけてみて下さい。
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記事一覧

【詩】カニカマ

【詩】カニカマ

 冷蔵庫にポツンと居座る、
 カニカマを見て思う。

 カニカマほど、
 己に自信を持つ者はいない。

 カニはカニ、
 カニカマはカニカマ。
 カニの偽物だとしても、
 彼は個として存在する。

 カニカマだけを求めてしまう。
 偽物を本物としてしまう。
 それ程までに魅力的で、
 視認できない力を持っている。

 不思議。何とも不思議。

 カニカマに尊敬を懐きながら、
 冷蔵庫の中のそれをつ

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【詩】ラジオ

【詩】ラジオ

 何気ない日常。
 日々の気づき。
 やるせない思い。
 くだらない話。

 音声だけで
 満足させる
 パーソナリティーたちの
 技術が光る。

 日が昇る朝。
 昼の高速道路。
 帰路に就く夕方。
 深夜の部屋で一人。

 寂しがり屋の
 僕たちは
 今日もラジオに
 お世話になる。

 テレビでは味わえない
 プライベート感が
 僕たちに寄り添う

 笑い声が聴こえたら
 合図さ。

 僕た

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【X投稿詩】2024年4月

【X投稿詩】2024年4月

 こちらは、Xにて投稿した詩のまとめです。タイトルは後付になります。

「エイプリルフール」

 嘘吐く余裕無く、
 午前が過ぎて、
 種明かしの必要無く、
 午後が過ぎた。
 そんな私の4月1日。
 世間で言うエイプリルフール。

(2024年4月1日投稿)

「鳥」

 モノトーンの空、
 風は静か。
 遠く遠く、
 鳥は飛ぶよ。
 遥か彼方の、
 群れを求めて。
 彼等の痕跡なんて、
 ここ

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【詩】夜汽車

【詩】夜汽車

 彼女の望みは
 実に単純であった。
 この世界の片隅で
 自分たちの痕跡を消したかったのだ。

 深夜の酔いと共に
 孤高な旅へと向かって行く。
 誰も僕等を知らない
 そんな夜を憧れた。

 ……夜汽車は走る。

 擦れる金属の音。
 ガスや電気が心を揺らす。
 ボックス席に座る僕等を
 何処に連れて行く?

 ……夜汽車は走る。

 目指すは暗闇の果て。
 名も無きプラットフォーム。
 影に

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【詩】デパート内の喫茶店にて

【詩】デパート内の喫茶店にて

 初めて来たその店は
 老舗デパートの最上階。
 ガラス張りを背にして
 ブレンドコーヒーと
 ドーナツを楽しんだ。

 今まで行かなかったその店は
 レトロで
 エレガントでいい感じ。
 ピアノ・インストのオフコースも
 お洒落な照明も
 飾られた抽象画も
 素敵だな。

 テーブルに置かれた
 木製のペッパーミルも
 使い込まれて
 素朴な味がある。

 良い年の重ね方をしている。

 素敵な

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【詩】灯台

【詩】灯台

 街の中心にある丘には
 小さな展望台がある

 ペットボトルの緑茶だけを持って
 僕は一人展望台まで登る

 もうすぐ日が落ちる手前
 誰もいない展望台に着く

 一口、お茶を飲む

 温もりが食道を通る

 ベンチに座って景色を見ると
 風がサァーッと吹いてきた

 景色の先には灯台が見える
 高い 高い
 灯台が見える

 変わらぬリズムで
 回転灯を回す

 強く発光し
 回転灯は回る

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【詩】Time

【詩】Time

 花が咲く

 前髪が伸びる

 いつかの風邪も治る

 季節は何巡する

 使っていないプロジェクターに
 埃が溜まる

 何年も眠ったままの望遠レンズに
 カビが生える

 行きつけの店は潰れ
 その跡にアパートが建つ

 両親は白髪が増え
 皺も深くなる

 友は町を離れ
 連絡がつかなくなる

 「昔は良かった」と嘆き
 「昔に戻りたい」と願う

 そして
 気づけば嫌だったあの頃を
 綺

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【X投稿詩】2024年3月

【X投稿詩】2024年3月

 こちらは、Xにて投稿した詩のまとめです。タイトルは後付になります。

「雨」

 最初の一粒は何処に降る?
 僕の目の前に降ってくる。

 雨は気まぐれ。
 小さな子供と同じ。
 僕等の日々に左右されず、
 ワガママを通して威張っている。

 最初の一粒は何処に降る?
 僕の鼻先に降ってくる。

 一つ、くしゃみ。
 雨は柔らかく降ってきた。

(2024年3月5日投稿)

「目線の先」

 か

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【詩】春

【詩】春

 彼女の柔らかい黒髪は、
 春風に誘われて揺れていた。

 産まれたての翠緑は光り輝き、
 彩りの側を流れる川のせせらぎは穏やかだ。
 幼い花々たちの舞は、
 喜びの頂点を表し続けている。

 南南西からのギフトは、
 神聖な存在による豊穣と平穏であった。
 麗しき老女神は、
 慈悲深い笑みを浮かべたままだ。

 「今年も来たね」
 いたずらっ子の君は言う。
 去年から季節が一巡しても、
 彼女は

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【詩】亀みたいな生活

【詩】亀みたいな生活

 永く、緩く、
 コツコツと。
 亀みたいな生活を、
 僕は憧れている。

 ゆっくりとした時間の中で、
 自分らしく生きている。
 陽の暖かさに感謝し、
 自然の恵みに喜びを感じる。
 好きなモノを食べ、
 好きな時間に寝る。
 「ノロマ」と周りから言われていても、
 そんなの気にせず笑っている。

 永い時間を過ごす果て。
 爺さんになっても、
 楽しく過ごしたいね。
 小さな孫から、
 「亀

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【詩】凪 ー3月11日ー

【詩】凪 ー3月11日ー

 全てを奪った海は、
 何事も無かった様に落ち着いている。
 あっけらかんとした水面に、
 やり場のない悲しみを浮かべた。

 かつての町々の営みも、
 あの笑いあった通学路も、
 毎年の楽しみだった祭囃子も、
 しんしんと降った雪の美しさも、
 お小遣いをくれた祖父母の笑みも、
 温かい母の手料理も。

 ……戻る事の無い、全て。

 潮風吹かれ、
 僕はとうとう大人になった。
 僕は嫌いになっ

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【詩】卒業

【詩】卒業

 教室に桜の花びら、
 風に流れて入ってきた。
 窓際の席に座る私は、
 この日々の終わりを感じた。

 青春の足跡は、
 私の足元に溢れている。
 あの笑い合った記録は、
 私の肉体に刻まれている。

 有限の日々に、
 紺色のインクで言葉を書き残した。
 「ありがとう」という一言、
 積み重なって道となる。

 卒業おめでとう。
 今日も風は吹いている。

 桃色のトンネルを抜けて、
 新たな

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【詩】TOMORROW

【詩】TOMORROW

 暗闇の世界が広がっても、
 ランプをつければ明るくなる。
 それと同じ様に、
 願えばその様になるんだ。

 今の君に明日は無い?
 ずっと過去に囚われたまま?
 ほら、頭を上げてごらん。
 朝日はすぐそばまで来ている。

 君は自由だ。
 朝日に向かって飛べるんだ。
 風は君を後押しする。
 塞ぎ込んでちゃ駄目だぜ。

 例え困難が道を塞いでも、
 心のランプを信じろ。
 明るく照らす光は、

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【X投稿詩】2024年2月

【X投稿詩】2024年2月

 こちらは、Xにて投稿した詩のまとめです。タイトルは後付になります。

「当たり前」

 卵を割れば黄身一つ。
 雨が降れば傘を差す。
 働き過ぎて疲れたら、
 夕焼け小焼けでまた明日。

 当たり前を理解して、
 当たり前を享受せよ。

(2024年2月2日投稿)

「雪が降った後の事」

 雪溶けて、
 ドロドロになった大地の上。
 靴を濡らして、
 危なっかしい道を歩む。

 雪は儚い。
 

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