Junigatsu Yota
記憶は生物の専売特許ではない。物言わぬ、動かぬ者とて「記憶」する。例えばそれは傷をその…
叶わなかった想いは時に、満たされた希望よりも美しく重く心の底に残り続け、人を心地よい悲…
この星に現在何十億という人間がいて、過去には千億を超える人間がいて、また未来には恐らく…
罪悪感に正面向いて真っ直ぐに受け止めた上で、それを乗り越えられる人間など、まずいない。…
偉大過ぎる存在の側にいる者の苦しみに、同情出来る者は少ない。太陽ははるか遠方にあるから…
狂気のような熱情によって自己世界に陥る者を最早止める術はない。彼の意識、彼の理想、彼の…
どれだけ高尚な思想を洗練させても、どこまでも現実は現実で、肉体は老い、腹は減り、糞は出…
或一時の熱狂から冷め、視界が広く明るく解放されていくと、熱中していた頃の振る舞いの一切…
何でもいい。仏だろうと神だろうと、生まれた罪を許す理由を与えてくれるなら、誰にだって帰…
言葉を用いた説教など、熱を纏ったリアルな生き様に比べれば、ままごとのようなものだ。人は…
信仰に生きることの意義を、今こそ見つめ直すべきだろう。個人が社会から遊離した現代は、誰…
殺されてやる。貴様への復讐の為、殺されてやる。 命とは、生死が問題なのではなく、どう…
桜がほの白く漂う夜気に、せせらぎの音のように溶け込んでいく意識を意識した時、ああこの世…
求めよさらば与えられん。しかし求めたものが、どのような形で与えられるかまでは分からない…
己が強大な力を振るう理由が見つからず悩み抜いた巨人がついに出会ったのは三位が一体は神の…
光があれば影がある。影もまた、光の存在をしめす。悪魔は人の影なれば、人ある所に悪魔もあ…