じゃじゃの私設図書館

子供の頃に本屋さんや図書館で体験したあのワクワク感を、大人になってもここで感じてもらい…

じゃじゃの私設図書館

子供の頃に本屋さんや図書館で体験したあのワクワク感を、大人になってもここで感じてもらいたいという館主の思いを形にした、浜松市佐鳴湖近くの私設図書館です。私設とはいえ図書館です。8000冊を超える蔵書から貸出期間1か月で4冊まで無料でお貸出しします。

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  • 浜松トワイライトゾーンby吉田柴犬 じゃじゃの私設図書館編

    • 41本

    じゃじゃの私設図書ボランティアスタッフ吉田柴犬が贈る浜松の街角の「何、これっ?」

記事一覧

身体の話は性差で規定していいよね?

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愛するという感情

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私的な会話でもダメですか?

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テクノロジーの融合が導く心躍る未来

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よく喋る男のフェンスとは

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伊豆下田の世にも奇妙な合宿所~その2~

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伊豆下田の世にも奇妙な合宿所~その1~

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巨大な弁当箱のような枕

館主JajaのオススメBOOKS 書籍「枕革命 ひと晩でからだが変わる」(山田朱織) 「枕難民」という言葉がある。自分に合った枕が見つからずに次から次へと枕を替える人のこ…

セックスは巧拙ではない(…はずv)

館主JajaのオススメMOVIES 映画「愛なのに」(監督 城定秀夫) 主人公の古本屋・多田浩司(瀬戸康史)はサエない三〇男ながら、女子高生の矢野岬(河合優実)から熱烈な求…

身体の話は性差で規定していいよね?

身体の話は性差で規定していいよね?

館主JajaのオススメBOOKS
書籍「男」(柳 美里)

最近はジェンダーレスとかと言って、「往々にして男は……」とか、「女はとかく……」などと性差で規定した物言いはご法度らしい。まあよく考えてみれば、それらの多くは男女を問わず言えることだったりするのも事実なのだ。

何年か前に「女が入ると会議が長くなる」と言った時代錯誤のセージ家がいた。女性は話があちこちに飛ぶから議論がまとまらないと言いたか

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愛するという感情

愛するという感情

館主JajaのオススメMOVIES
映画「インターステラー」(主演 マシュー・マコノヒー)

この映画にあるような計画──地球のスペアを探す──はすでに現実の世界で実施の段階にあるそうだ。アマゾンのジェフ・ベゾスとテスラのイーロン・マスクがその覇権を争っているという。

ほんの10年ほど前までは、地球こそが神から与えられた唯一無二の奇跡の星という言説が主流だった。太陽からの距離や地軸の傾きなどが絶

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現代科学では予知も予測も不可能

現代科学では予知も予測も不可能

館主JajaのオススメBOOKS
書籍「南海トラフ地震の真実」(小澤慧一)

南海トラフ地震が今後30年の間に発生する確率は70~80%だということは広く知られている。しかし本書では、その値は他の地域の発生確率の算出に用いられている手法とは異なる手法(時間予測モデル)が使われていて、ほかの地域と同じ単純平均モデルで算出されると20%まで下がるというのである。

これが本当のことなら、由々しきことで

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私的な会話でもダメですか?

私的な会話でもダメですか?

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TVドラマ「不適切にもほどがある!」(脚本 宮藤官九郎 主演 阿部サダヲ)

先頃(と言ってももう1か月以上前になるが)、放送を終えた通称「ふてほど」。昭和のオヤジがタイムマシンで現代にやってきて色んな騒動を巻き起こす。

社会で活躍する女性を見て「男顔負けだね」とぼそりと口にしたり、女性との交際では「部屋に上げてもらった時点でOKみたいなもんだろ」と言い放った

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テクノロジーの融合が導く心躍る未来

テクノロジーの融合が導く心躍る未来

館主JajaのオススメBOOKS
書籍「2030年 すべてが「加速」する世界に備えよ」(ピーター・ディアマンディス スティーブン・コトラー)

この手の未来予測本は巻末の解説にもあるように悪書というか、いわゆるトンデモ本であることも多い。根拠レスであってもセンセーショナルな、あるいはショッキングな未来を予測すれば人々の耳目を集めやすいからだ。そこにもっともらしい陰謀論を絡めれば、なおさらである。

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よく喋る男のフェンスとは

よく喋る男のフェンスとは

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映画「フェンス」(主演 デンゼル・ワシントン)

よく喋る男、話の長い男には気を付けた方が良い──これまでの人生で得た教訓の一つである。

3分で済む事務連絡の電話に20分もかける奴。10分もあれば足りる報告に30分も費やすような奴。彼らの話は往々にして中身がない。というか、話す前に何を話すのか決めていないから、話しながら次に何を言うか考えている。その数珠つなぎ

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習慣化するのは気恥ずかしい

習慣化するのは気恥ずかしい

館主JajaのオススメBOOKS
書籍「120歳まで生きるロングブレス」(美木良介)

本書にある「ロングブレス」なるものを初めて知ったのは、故石原慎太郎がらみだったように記憶している。

晩年に脳梗塞を発症した石原は、その後遺症で左半身が麻痺して歩行が困難となり、発語にも不自由していたという。それが、このロングブレスを1年間続けたところ普通に歩けるようになり、やがては言葉も明瞭になったのだとか…

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戦争で死ぬのは勘弁だけど……

戦争で死ぬのは勘弁だけど……

館主JajaのオススメMOVIES
映画「ダンケルク」(監督 クリストファー・ノーラン)

海は嫌いだ。冷たいし、波が高くて溺れそうだし、サメだっているかもしれない。

戦争はもっと嫌いだ。アホな大本営や上官に振り回されそうだし、あげく無駄に疲れそうだし、弾に当たれば痛いだろうし……、それで死ぬなんてまっぴらだ。

戦争映画をみると決まってぐったりと疲れてしまう。いったい誰がこんなくだらないことを

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異常と正常は紙一重

異常と正常は紙一重

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書籍「コメンテーター」(奥田英朗)

大学に入って間もない頃だった。

「俺ってパンクチュアルだからさ」

どういう話の流れだったか今となってはすっかり忘れてしまったが、二つ上の先輩が何かの拍子に少しおどけて胸を張った。

「punctual」は、受験勉強の必須書「試験に出る英単語」に載っていた。たしか「時間厳守の」とか「厳格な」という意味だったはずだ。そんな横文

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なりすまし、アイデンティティ、そして信用

なりすまし、アイデンティティ、そして信用

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映画「ある男」(主演 妻夫木聡 安藤サクラ)

私は──、いや私たちは自分以外の人のことをどれだけ知っているだろうか? 世の中のほとんどの人のことは何も知らない。

だが、日常よく見かけて顔くらい認識できる人はいる。でも多くの場合、名前も知らない。

もちろん、名前も分かっている人もいる。さらには、職業とか年齢とか、電話番号といった多少の属性や個人情報を知ってい

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想定外を想定したら想定内

想定外を想定したら想定内

館主JajaのオススメBOOKS
書籍「未曾有と想定外」(畑村陽太郎)

「想定外を想定せよ」という言葉が一時期よく使われた。東日本大震災に伴う福島第一原発の事故で、東京電力の技術者等が「想定を超える〇〇で……」と言い訳を連発したことから、それを批判する中で生まれた言葉だったように記憶している。

しかし、この言葉は論理として破綻している。想定外を想定した時点で、それは想定内となるではないか。不思

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伊豆下田の世にも奇妙な合宿所~その2~

伊豆下田の世にも奇妙な合宿所~その2~

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TVドラマ「世にも奇妙な物語」(ストーリーテラー タモリ)

(その1(先週)からの続き)

「あ? おまえ、何言ってんだ!」

Nの思いもかけぬ言葉に鼻白んで私は怒鳴りました。

「ユーレイって、どこに?」と私と同輩のH。

「今、先輩方が立っている辺りです」

私は思わず後ろを振り向きました。もちろん、そこにいたのは一緒に麻雀をしていた上級生達だけで、彼等

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それでも抗う

それでも抗う

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小説「遅い男」(J・M・クッツェー)

ネット情報によると、介護の現場ではセクハラが頻発しているという。セクハラとは「性的な嫌がらせや相手の望まない性的な言動すべての行為で、相手が『不快』と思った段階で該当する」のだから、すべては相手次第、つまり受け手の側に決定権がある。

となれば、高齢者介護におけるそれは、ジェネレーション・ギャップによるものも多いのではないか

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伊豆下田の世にも奇妙な合宿所~その1~

伊豆下田の世にも奇妙な合宿所~その1~

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TVドラマ「世にも奇妙な物語」(ストーリーテラー タモリ)

あの独特なオープニングのテーマ曲が流れると、まだ幼かったウチの息子はそれだけでもう泣き出したものです。そして、エンディングのタモリの印象的な言葉。

「次に奇妙な世界の扉を開けてしまうのは、あなたかもしれません」

長く生きていると、ごくたまにですが不可解な出来事に遭遇することがあります。そのほとんど

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巨大な弁当箱のような枕

巨大な弁当箱のような枕

館主JajaのオススメBOOKS
書籍「枕革命 ひと晩でからだが変わる」(山田朱織)

「枕難民」という言葉がある。自分に合った枕が見つからずに次から次へと枕を替える人のことだ。私もかつてそうだった。

私は若い頃から肩こりがひどい。おまけにやんちゃして痛めた首が今でも違和感があって、顔というか頭部の座りの悪さを四六時中感じている。たまに整体やマッサージ等を受けると、

「すごいですねえ、この凝り

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セックスは巧拙ではない(…はずv)

セックスは巧拙ではない(…はずv)

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映画「愛なのに」(監督 城定秀夫)

主人公の古本屋・多田浩司(瀬戸康史)はサエない三〇男ながら、女子高生の矢野岬(河合優実)から熱烈な求愛を受ける。がしかし、彼には忘れられない女性・佐伯一花(さとうほなみ)がいる。

一方、一花は婚約中の男の煮え切らない態度に業を煮やしている。あるとき男が浮気していることを知り、対等な立場に立ちたいとの思いから多田に関係を迫る

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