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KATARAのエッセイ・コラム

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KATARAのエッセイ・コラムです。
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#漫画

筋書きのないドラマ

筋書きのないドラマ

「筋書きのないドラマ」という表現はよくスポーツに使われますね。主にゲーム性のあるスポーツに。

ピッタリの表現だと思います。ルールだけが決められ、その範囲でどう動くか、どう転がるか、どこに着地するかは成り行き次第、プレイヤー次第。決まってない。いろんな結末があり得る。読み切れない。

とてもワクワクします。試合を生観戦したりライブ中継では、その結末の瞬間を世界で最初にたくさんの人と共に知るわけで、

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恋と噂

恋と噂

「どうもあの子が好きなのは彼らしい。このまえ離れた場所にいる彼を、じっと見てたんだって」

人づてに聞いた話のようです。

うわさ【噂】
そこにいない人を話題にしてあれこれ話すこと。また、その話。
世間で言いふらされている明確でない話。風評。

確かに明確じゃありませんね。又聞きですし。「じっと見てた」のを目にした発信者が正確かはわからない。

「あの子」が「じっと見て」いたのは「彼」じゃなく、さ

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リピート鑑賞

リピート鑑賞

「一度見た映画や漫画は二度と見ない、読まない」という知人がいました。

自分は逆で「気に入ったものを何度も見る人、読む人」ですから不思議がられました。

「え、だって結末わかってんですよね?」「わかってるのにまた見て面白いスか?」「もっと別の見た方がよくないスか?」

なるほどなるほど。

しかしたくさん見てもすごく気に入るものってなかなかありませんね。

週に2~3本映画を見てた時期はあったけど

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ミステリーについて

ミステリーについて

フィクションに「ミステリー」というジャンルがあります。ミステリードラマ。ミステリー小説。好きですが詳しくはありません。書いたこともありません。とても書けない。楽しむ専門です。謎解き、推理を中心にした物語です。

事件が起きる。謎がある。それを解くのに証拠を集め、しかしなかなか進展しない。そんな中で見つかるちょっとした手がかり。それが糸口になって全貌が見えてくる。

大事なのは「ちょっとした手がかり

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感動について

感動について

歳を取ると涙もろくなる、とよく言われます。

実感はありますが、なぜ涙もろくなるんでしょう。理由はいくつかありそうです。

まずは歳を取るとユルくなる。

涙腺に限りませんね。オヤジギャグなんてのもそう。つまらない冗談を言って周りを凍りつかせる。

あれは思いついたことをつい言いたくなっちゃうんです。言わずにいられない。貯めとけない。ウケるかどうかはどうでもよくて、とにかく出したい。まぁまぁ迷惑で

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物語が好かれるわけ

物語が好かれるわけ

子供の頃は誰でも物語が好きでしょう。そうじゃない子もいるのかな。なかにはいるかもしれません。

でも一般的には好きでしょう。なぜか。たぶん理由があると思います。

自分の幼少時代を思い出すと、まず子供って不自由なもんだったなぁと。大人から見るとずいぶん自由に振る舞っていても、子供自身は窮屈、そう感じていた気がします。

思えば何も選べず生まれてきますしね。生まれてくる場所、国や家庭は選べない。どん

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