ほぼの

三度の飯より睡眠な人。1日坊主。

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記事一覧

お迎え

今日は雨が降っていた。私はバイクなのでどれくらい降っているかなーと窓を開けて空を眺めた。窓を開けるとき下を向いていたので、ちょうど車が前の駐車場に停まろうとして…

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3年前

閑古鳥が鳴いている

雑踏のなかからひかえめにしかしはっきりと聞こえる。 それは人を呼ぶ声のようだった。 私を呼んだかは定かではない。ただもの寂しそうな声が私の耳に届いた。 さなかで…

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3年前
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夏の空気

久しぶりにショッピングモールに行った。 夕方に入って、簡単に回って、ご飯食べて、また回って、だいたい8時かその手前で帰ろうと入り口と同じところから出る。雨の日でも…

ほぼの
3年前
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癖と私

人としぐさが似てくるっていうことがある。 コミュニティに属しているとだいたいあることで、好意のある人に対して起きるとかなんとか。 ミラーリング効果とかそういう話は…

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3年前
1

わたしの好きな言葉

一目惚れでした。出会った頃からずっと好きで、使いたくても間違って使いたくない。迷って悩んで結局使わずじまいのこの言葉。それは、「〜かしらん」! 「かしら」もある…

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4年前
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雨の日の夜空

一日中雨が降っていました。いやだなあと思ってレインブーツを履く、そんな日。蒸れるのが苦手なのです。 足元にストレスを抱えながら、学業を終え、帰る。駅で母と落ち合…

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4年前
2

言葉の日記

せっかくなので何か投稿したいと思い、今もちょっと引っかかっている言葉に関して日記みたいに書いていこうかと思います。 知人がぽつりと呟いたもの。それは教会でのコン…

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5年前
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お迎え

今日は雨が降っていた。私はバイクなのでどれくらい降っているかなーと窓を開けて空を眺めた。窓を開けるとき下を向いていたので、ちょうど車が前の駐車場に停まろうとしているところに目が入った。お迎えの車だった。

「お迎え、いいなあ」
と、思わず口からこぼれた。お迎えってきれいな記憶で残っていて、小学生の頃の思い出が久しぶりに引き出された。

私には姉がいて、きょうだいで習い事をしていた。
私の方が早く終

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閑古鳥が鳴いている

雑踏のなかからひかえめにしかしはっきりと聞こえる。

それは人を呼ぶ声のようだった。

私を呼んだかは定かではない。ただもの寂しそうな声が私の耳に届いた。

さなかでは気にもとめなかったが、いまはっきりと認識をした。あのうっとおしい人中の奥から幾度も鳴いている。

ああ又だ。私は微かに聞き馴染みのある呼び声をよそに歩いていく。足を留めたのはいつの日だっただろうか。いつもの似た日のなか私はふと身体を

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夏の空気

久しぶりにショッピングモールに行った。
夕方に入って、簡単に回って、ご飯食べて、また回って、だいたい8時かその手前で帰ろうと入り口と同じところから出る。雨の日でもあったからか、湿気を帯びた暖かい空気に当たる。
夏らしいなと思いつつ、ちょっと不快な感覚も抱く。夏はそこまで得意ではない、あついから。
しかし、あの空気に入ると不思議と懐かしさを覚える。つられて小学生の時の花火大会を思い出す。決まっておな

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癖と私

人としぐさが似てくるっていうことがある。
コミュニティに属しているとだいたいあることで、好意のある人に対して起きるとかなんとか。
ミラーリング効果とかそういう話は置いておいて、私はそういう癖がたくさんある。

すぐ移るものがあれば、その人と会わなくなってから現れることもある。自然と移ったものもあれば、意識して真似することもあった。どれも共通して、不思議なことに、癖の主を憶えているのだ。

行為と記

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わたしの好きな言葉

一目惚れでした。出会った頃からずっと好きで、使いたくても間違って使いたくない。迷って悩んで結局使わずじまいのこの言葉。それは、「〜かしらん」!
「かしら」もあるけど、私は「かしらん」が好きなのです。

初めての出会いは中学生の時です。遅めですね。
私は作文が苦手でたまに書き方の本を読んでいました。それは論文等の文章の読みやすさを考える本でした。そのなかの文の調子とはちょっと違う文字面で、すこし引っ

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雨の日の夜空

一日中雨が降っていました。いやだなあと思ってレインブーツを履く、そんな日。蒸れるのが苦手なのです。

足元にストレスを抱えながら、学業を終え、帰る。駅で母と落ち合い、ご飯を食べた後の帰り道のことです。

車に乗ってすぐさまレインブーツを脱ぎ、外を眺める。そういえば、運動して疲れてたなあと横になる。そのままボーっと窓の外を見続けていた。当たり前だけど、信号があるから時々停まる。そして、走る。停まる。

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言葉の日記

せっかくなので何か投稿したいと思い、今もちょっと引っかかっている言葉に関して日記みたいに書いていこうかと思います。

知人がぽつりと呟いたもの。それは教会でのコンサートの帰り道。冬なのですでに真っ暗になっていました。車の中で感想や身内の話でわいわい話し合って一段落して、ふっと静かになったときに誰かに言うような、独り言のような声でその言葉を呟いたのです。

「5時で暗いとさみしいね」

ほんとに些細

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