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美しい日本語

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美しい日本語・花衣(はなごろも)

美しい日本語・花衣(はなごろも)

あたたかい日が続き、
冬物のコートやニットは
そろそろ出番がなさそう。

お気に入りの春服を
箪笥から出しました。

いよいよ春支度!
気持ちが一気に華やぎますね。

わたしは、春夏服が一番好きです。
素材も風にふわりと揺れるくらい
軽くてやわらかくて、
色の彩度も明るい。
大好きな白やパステルカラーを使った
洋服も多いのが特徴です。

自分なりに
洋服を選ぶときには基準があって、
花柄のものか、

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美しい日本語・しあわせ

美しい日本語・しあわせ

しあわせの語源は「仕合わせ」

めぐりめぐってそうなった、
不思議なラッキーがしあわせ。

すべては天のはからい。

しあわせは、
神様や仏様といった
大きな存在から与えられたもの。

しあわせは、
たくさんの人が関わって
自分のところにやってくる。

だから「有り難い」と
感謝したくなるのかもしれないね。

しあわせなことが起きたとき、
有り難い有り難いって言っていると、
また次のしあわせがやっ

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美しい日本語・人に優しく

美しい日本語・人に優しく

仏教で、「無財の七施(むざいのしちせ)」という言葉があります。

漢字の通り、財産がなくても誰にでも簡単にできる、7つの施しのことをいいます。

捨身施(しゃしんせ)
自分の身体をつかって奉仕すること     

和顔施(わがんせ)
穏やかでにこやかな笑顔で人と向き合うこと 

慈眼施(じがんせ)
慈しみに満ちた眼差しを向けること

心慮施(しんりょせ)
人のために心を配ること

愛語施(あいごせ

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美しい日本語・恩送り

美しい日本語・恩送り

わたしの好きな言葉に
「恩送り」というものがあります。

自分に優しくしてくれた人に
直接恩返しをするのではなくて、
また別の誰かに優しくして
恩を送るという意味です。

そうやって
優しさが巡り巡ってゆくのですね。

わたしはこれまで
人に何かを与えてもらうことが多かった。

社会制度や福祉にも
たくさんお世話になりました。

奈良旅は、
自分がいかに人の善意に支られ
守られて生きてきたのかを振

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美しい日本語・願いと祈り

美しい日本語・願いと祈り

みなさんは、
「願い」と「祈り」の違いをご存知ですか。

願いというのは、
自分の個人的な望みを叶えたいという欲のこと。

祈りとは、
①目には見えない大きな存在に、感謝の気持ちを捧げること。
②誰かの幸せや、平和を思うこと。

「わたしたちは願い事はするけど、祈ることはしない」という言葉を聞いたとき、
「なるほどなぁ」と思いました。

神社やお寺にお参りしたときに
「どうかわたしの願い事を叶えて

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美しい日本語・秋爽(しゅうそう)

美しい日本語・秋爽(しゅうそう)

「秋爽(しゅうそう)」という言葉があります。

デジタル大辞泉(小学館)によると、
その意味は「秋の空気が澄明で気持ちのよいこと」。

本日は晴れ晴れとして、
青空にはうろこ雲が広がり
涼しい風が吹き渡っていました。

綺麗な空に、爽やかな秋の空気がほんとうに気持ちがよかった。

以前にも触れましたが、
わたしは秋は物悲しくなるのであまり好きではありません。

けれども、
今日みたいに「秋爽」を感

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美しい日本語・常初花(とこはつはな)

美しい日本語・常初花(とこはつはな)

「初花(はつはな)」とは、
その季節に最初に咲く花のことをいいます。

「常初花(とこはつはな)」とは、
初花のようにいつまでも若若しく、
つねに新鮮な美しさのある女性のこと。

若々しさを保つには、
いつまでも好奇心に目を光らせて
ありとあらゆるものに感動を見出す
フレッシュな心が
大切なのではないでしょうか。

またこの言葉には
いつもはじめて見た花のように、
会うたびにその美しさに
感動して

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美しい日本語・「にほふ」

美しい日本語・「にほふ」

「にほふ」という古語が好きです🌸

もともとは、
美しさがその場にあふれんばかりに輝いているという、
視覚的な意味をもつ言葉でした。

それがいつしか、
嗅覚の意味をあらわす言葉になったようです。

現代でも「匂い立つような美しさ」という言い方をします。

内側から色香があふれ出していて、
思わずその魅力に引き寄せられてしまうような人。

そこに存在しているだけでその場が明るくなって、
芳しい香

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美しい日本語・「泡沫人」

美しい日本語・「泡沫人」

儚く終わってしまった恋の相手を、
大和言葉で「泡沫人(うたかたびと)」というらしい。

そうか、あの人もこの人もみな泡沫人だったのだ。

泡のようにキラキラと光りながら、わたしの前を流れて消えていったのだ。

泡沫人といえば、どの人も美しく思える。

美しく儚い夢だった。

美しい日本語・春の雨

美しい日本語・春の雨

春の雨の一日ですね。

大和言葉には、
雨をあらわす言葉がたくさんあります。

今日の雨をさまざまな角度から、
大和言葉であらわしてみたいと思います。

こちらでは
霧のようにきめ細やかな雨、
小糠雨(こぬかあめ)が
地上に降り注いでいます。

音も立てずにさらさらと、
この世界のすべてを優しく潤し
包み込むように降っている。

なんて優しい光景でしょう。

雨をよーく見てみると、
とてもほそい線

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美しい日本語・「翠雨」(すいう)

美しい日本語・「翠雨」(すいう)

今日は
世界を優しくしっとりと潤すような
雨の一日となりました。

新緑の葉が雨に濡れて
ますます色濃くつややかに輝いています。

青葉に降り注ぐ雨のことを
翠雨(すいう)といいます。

萌え出した芽が伸びて、
これからさらに成長しようする命を
力強く後押しするめぐみの雨。

こぼれる雫もまるで玉のようです。

命の輝きがまぶしい。

明日は晴れ。

雨上がりで
生き生きとした緑の森をお散歩するつ

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美しい日本語・「たおやか」な女性に

美しい日本語・「たおやか」な女性に

30代になると、
女子力ではなく
女性らしさを磨きたいと思う。

わたしがなりたいのは、
「たおやか」な女性。

たおやかは「たわむ」からきている大和言葉。

風に吹かれたり
雪に降られても
枝が折れることなく、
しなやかに曲がるさま。
それが「たわむ」

たおやかな女性とは、
どんなことがあっても
めげることなく
柔軟にかわす強さのある人。
そして、そんな美しい姿勢に
優雅さと品を感じさせる人。

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美しい日本語・「木の芽時」の過ごし方

美しい日本語・「木の芽時」の過ごし方

木の芽が萌え出す今頃の季節を

「木の芽時(このめどき)」といい、

精神的なバランスを崩しやすい時期といわれます。

植物や動物だけでなく人間も

新たに成長したいという

期待や不安を胸に抱く、

そんな季節ですからね。

芽がウズウズし出して、

知らず知らずのうちに焦ってしまいます。

自分だけではなく周りも動き出すから

余計に不安になる。

気ばかりが急いで

心とからだが追いつかず、

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