【小説】「straight」091
「おっ、あんたが部長やな」
初対面の真深が私を見てこう言った時、すぐに否定しようとした。
でも、光璃はそれを押し止め、私は部長に祭り上げられた。
「言い出したのはピカじゃない、あなたがやりなさいよ」
何か気に食わない事があったのか、この時の私は珍しく感情を爆発させて、光璃に詰め寄った。
「いつもそうじゃない、何で面倒な事全部押し付けるの? 私だって、もっと楽したい時があるのよ!」
勢いでまくし立てた私は、光璃の大きく開いた瞳に溜まった涙を見て、口を閉じた。
「…