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入院日記3

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2023年 抜鋼手術のための「最後の入院」の日記
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散歩

散歩

【入院日記3 2023年1月30日(月) 15日目】

 一時退院の時期も今日で半分が過ぎる。劇的に変わったはずの血糖値もまた元に戻りそうな食生活を送り、運動量も当然だが減少している。運動量に限って言えば入院時は極端に多かったので比較にはならない。

 退院早々お腹を壊したり、入院中から徐々にたまってきた疲労感や眠気などもあって入院中のような健康が保てない。特に今日は午後ずっと眠っていた。眠たくて

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退院

退院

【入院日記3 2023年2月18日(土) 34日目最終日】

最終日 今朝もいつも通り起床時間前にトイレに行き病棟東端の窓から夜明けの空を見ていた。昨日も日記に写真を載せたが今日も昨日と負けず劣らずできれいな朝焼けが見られる。

 その後コンビニでコーヒーを買ってデイルームで写経。これも変わらないし、退院の日だからと変える必要もない。そして朝食。朝食後は身の回りの片付けをもう一度しっかりと行う。カ

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病室での忍耐について (後編)

病室での忍耐について (後編)

【療養日記2023 2月21日(火)】

 前半に引き続き病室での我慢について考えてみたことを書いている。まず前回も書いた病室での我慢の種類について大まかに2種類あると書いた。

1:欲しいものを我慢する(欲求が満たされないこと)
2:必要のない物事を強いられる(望まないものを強制される) 前半は1の「欲しいものを我慢する」忍耐について書いた。食べたいものが食べられない、食べ物が少ない、思うように

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病室での忍耐について (前編)

病室での忍耐について (前編)

【療養日記2023 2月21日(火)】

 前回の日記でも書いたように入院中は様々なことを我慢しなければならない。我慢の中でストレスも溜まり身体には良くないのではと思う人もいるが人間はわりとストレスには強いというのも入院中に知る。様々なことを我慢しても体調が悪くなるという事はあまりない。例えば日常生活ではチョコレートが欠かせなかった人が入院してチョコレートが一切食べられない生活を半月ほど過ごしたと

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入院生活の必需品

入院生活の必需品

【入院日記3 2023年2月 おまけ】

 これを書いたのは入院生活も後半に入ってすぐくらいの事。退院をしたら公開するつもりでいた。

 このNOTEではよく入院された方が入院日記で「入院中に必要だったもの」の備忘録を残してあるのを見かけるので自分はこんなモノが必要だったというものを書いておく。

日用品 まず日用品。歯ブラシ、歯磨き、コップは必要だった。しかしこれらは本当に歯を磨くときだけにしか

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最後の審判

最後の審判

【入院日記3 2023年2月17日(金) 33日目】

 昨日は今日で退院できるものと思っていたらおあずけを食らってしまって悄気ていたが、朝起きていつものルーティン通りに動く。起床10分前にトイレに行き東の端の窓から外を見るとちょうど朝焼けの時間帯だった。手前の風景は殺風景だけどこの朝焼けの色は美しい。

 今日は起床時間と同時に採血もあった。言うなればこれが「最後の審判」だ。過去の入院ではここで

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思うようにはならない

思うようにはならない

【入院日記3 2023年2月16日(木) 32日目】

 昨日までの日記を読み返していると自分はかなり調子づいていてすでに明日の金曜日には退院できるものだとばかり思い込んでいた。どことなくのぼせ上がったバカがそこにいる。

 今日もいつもと変わらぬ一日が始まる。起床時間の少し前東の空を見ると真っ赤だ。ちょうどこの時間に陽が昇ってくる。起床時間とともにコンビニへ行きいつものようにコーヒーを買う。そし

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変わらない一日

変わらない一日

【入院日記3 2023年2月14日(火) 30日目】

 最初の入院初日から数えると30日が過ぎた。病棟もそれなりに春らしさをあれこれ感じる。窓の外の風景、日の長さ、30日前とは大違いだ。そういえば一時退院の日はとても寒かった。次に退院する時もやっぱり寒いのだろうか。気温も三寒四温のパターンにだいぶ乗っていると聞く。病院の中でも花粉を感じることがある。自分は花粉症ではないがなんとなく空気の違いを感

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朝倉いずみとの再会

朝倉いずみとの再会

【入院日記3 2023年2月13日(月) 29日目2本目】

 今日夕方からの担当ナースは前回の入院の時にもいたナース。「以前もいらっしゃいましたよね」と訊くと「やっぱり覚えてますよね」と返ってきた。ナースも多すぎて名前で覚えているのがやっとだが、そのナースは僕のことをしっかりと覚えていた。そんな話を聞くとなんだか嬉しくなってくるのだが、やっぱりって何だと疑問に思っていると、

 「点滴の残り回数

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退院が見えてきた

退院が見えてきた

【入院日記3 2023年2月13日(月) 29日目】

 今朝は起床してすぐに採血があった。入院にもさすがに慣れたので朝の採血が意味することはだいたいわかる。手術や退院など次の段階に向けての是非を問うものだ。検査結果が悪ければ次の段階(退院や手術)は見送りになるだろうし(経験済み)、検査結果が良ければさらに前向きな話に進める。当然合否の発表などはないのだが、事がその後滞りなければ話は順調に進んでい

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戻って来た生活

戻って来た生活

【入院日記3 2023年2月12日(日) 28日目】

 最初の教育入院からスタートした入院生活は今日で28日目。確実に一ヶ月を超えると思うのだが間に一度家に帰っている。金曜に退院して翌週木曜に入院なので全く病院にいない日が5日。カウントから外すとすればまだ23日、あと一週間追加してようやく一週間。とにかく前回、前々回の入院ともに2ヶ月以上の長丁場だったのを考えると短いものだ。

 昨日書いた日記

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糸

【入院日記3 2023年2月11日(土) 27日目】

 週末の病棟は落ち着く。新たな患者の出入りが少ないからだ。入れ替わりが少ない分落ち着いているように感じられる。1階に降りても外来患者は全くいない。病院としては人も少なく平和に感じるが絶対に平和というわけでもない。常に緊張とは隣り合わせ、それが病院だ。デイルームから外を見ると救急車が敷地に入ってくるのを何度となく見る。

 今日は珍しく朝寝坊を

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低血糖

低血糖

【入院日記3 2023年2月10日(金) 26日目】

 昨日あたりから適当にウォーキングをするようになって早速血糖値に変化が見られた。これまでは思うように血糖値が下がらず焦っていたものが、今日はまだ高いとは言えだいぶ下がってきた。これが朝の測定。とは言っても朝の数値にしてはまだまだ高い。

 次の変化は朝食時に現れる、食事をしている最中焦点が合わなくなってきた。眠たいという感覚にもよく似ているが

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3人目

3人目

【療養日記3 2023年2月10日(金) 26日目2本目】

 今いる大部屋は隣のオッサンと向かいのジジイがとにかく強烈だが、今日ともなると向かいのジジイに関してはもうストレスでも何でもなくなった。相変わらず出す必要のない音は出すがそんなモノにももう慣れた。一番の問題は異常と言えるほど独り言のうるさい隣のオッサンだ。

 大部屋は定数4人なのでジジイとオッサン以外に患者はもう一人いる。自分から見た

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