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「心の鐘が鳴る」ー詩ー

神田の街を 散策すると
学生時代の 古き声のなかに
身体が 埋もれていく

M大の 帽子をかぶった
学生の 白い歯が
まぶしくて 目を細める

変わらぬ 店構えの
古書屋の
独特の 匂いを
身体が 覚えている

幻燈写真のように
それらの 古びた昔が
肩先に 手をおいてくる

M大正門の 前では
学徒出陣する 学生たちが
ゲートルをまいた足を
うちならして 校歌を
スクラムして 歌い続ける
みんな 蒼い頬を している

その側では 矢絣の着物姿で
手に ハンカチを持って
涙の目で みつめているのは
娘時代の 母の白い顔だ

街に ニコライ堂の
鐘が 鳴り響く
高く 柔らかく 
秋空を ゆさぶる

時々 私の心には
この鐘の音が 舞い降りてくる
私は 首をたれて
その 哀愁がこもった音に
耳をふさぎ 打たれる

鐘は 私の 心の川を
白く波立たせる
希望の 光だ

最後まで 読んでいただきありがとうございます。
これからも お心をなごますような詩を投稿して
まいりますので、スキ、コメント、フォローなどを
いただければ 子犬のようになつきます🐱🐱🐱🐱

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