- 運営しているクリエイター
記事一覧
連作障害ってなに? (農業)
こんにちは。農業経営サポーターの小川隆宏です。
土を使った農業をしている人にとっては「土づくり」が非常に重要で、土づくりをするうえでの課題として「連作障害」があります。従来通りに育てていても、何故か収穫量が激減する、植物が枯れ始める、成長スピードが鈍化したなどの状態になったら同じ土地で同じ作物を連続的に作り続けていないかを確認してみてください。
<連作障害の症状>
連作障害とは同じ畑で同じ科の野
微生物(菌)は厄介者か?(農業)
こんにちは。農業経営サポーターの小川隆宏です。今日は菌について簡単にお話したいと思います。最近は菌についての情報も増えてきており、菌の役割についての理解も深まってきているので、土耕栽培をされている方の多くは理解されていると思います。そういう意味では、今回の記事は家庭菜園や農業初心者向けの内容となります。
一般生活の中では菌はまだまだ悪者扱いにされている場合が多いですよね。
CMとかでも「除菌」「殺
ミミズを知る! (農業)
こんにちは。農業経営サポーターの小川隆宏です。昔から畑の神様とか言われるミミズ。確かにミミズがたくさんいる畑は土がフカフカしていますし、見るからに肥えた土であることがわかります。そこで今日はミミズの話。
よく見てみるとミミズにもたくさんの種類があります。ミミズの種類はなんと日本には 500種以上もの ミミズが存在しているようです。
ミミズにはもともと足がなかったのではなくミミズの祖先はヤスデを巨
石灰(カルシウム)資材の基本 (農業)
こんにちは。農業経営サポーターの小川隆宏です。桜も咲き春らしく暖かく(暑く)なってきました。この時期になってくるとたくさんの植物が活動してきますので農家の方は忙しくなるし、家庭菜園の方はにぎやかになってくるので楽しい時期ですね。
今回は家庭菜園の方向けに土作りの基本的な話です。
土づくりのカルシウム資材ではよく苦土石灰を使います。
苦土石灰は、炭酸カルシウムである石灰と、酸化カルシウムであるマグ
露地による有機栽培のロマン (農業)
こんにちは。農業経営サポーターの小川隆宏です。農業での野菜の栽培方法はいろいろありますが、今日は露地による有機栽培のロマンについて述べてみたいと思います。
近年、環境制御型の農業があり、こちらは様々な機械装置を使って植物の生育環境である温度・湿度・CO2濃度・光量・潅水を植物がもっとも生長するように整える栽培方法です。こちらで必要なのは「植物生理学」に関する知識です。
植物が最も成長する環境はどの
有機質資材について ~堆肥・肥料~(農業)
こんにちは。農業経営サポーターの小川隆宏です。今回は「有機質資材」についてお話します。有機質資材といっても様々なものがあり、それぞれに特徴がありますのでそのあたりについてお話したいと思います。
有機質資材は多種多様のものがありその特徴を理解して利用することが必要です。一般に有機質資材といわれるものとしては①稲わら等粗大有機物、②堆肥、③大豆油粕など有機質肥料、④ソルゴー、レンゲなど緑肥作物があり
肥料の相互作用 (農業)
こんにちは。農業経営サポーターの小川隆宏です。今回は、肥料成分の「相互作用」「拮抗作用」について記載いたします。
植物は様々な肥料成分を吸収して成長します。生育に必要不可欠な元素は17種類あって、大量に必要な多量要素として炭素・酸素・水素・窒素・リン・カリウム・石灰・マグネシウム・硫黄、ごく少量必要な微量要素として鉄・銅・亜鉛・ほう素・マンガン・モリブデン・ニッケル・塩素となっています。
(多
土壌微生物を考える③ (農業)
前回の「土壌微生物を考える②」では共生菌について書きました。
今回は分解菌について記載いたします。
分解菌は共生菌と比べてなじみの深い菌が多いです。それはふだんの食生活などでも活躍している菌が多いからです。
ではではさっそく見ていきましょう。
<分解菌>----------------------------------------------------------------------
土壌微生物を考える② (農業)
前回に続いて今回は具体的に根圏にはどのような微生物がいるかを少し具体的に見ていきたいと思いますが、その前に前回の続きとして微生物の増やし方に基本について述べたいと思います。
(前回はこちら→https://note.com/mirainoagri2021/n/na9e98cce49f4)
〇堆肥・ぼかし肥で増やす
昔から行われてきたのは堆肥・ぼかし肥の発酵時に種菌を入れて有用菌を増やす方法です。
土壌微生物を考える① (農業)
〇人には腸内常在菌 植物には根圏微生物
微生物の数は土1g あたり約30億個とも100億個ともいわれています。数字にすごく開きがありますが、結局のところ微生物の総量すらはっきりとわかっていない状況なのです。
1㎡の畑で栽培に使う作土の総重量はおおよそ100 kgです。その中で生き物が占める割合は0.7%で約700 gで、その95%が土壌微生物だと考えられています。植物の根は人間に例えると“腸”だ