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十四、縁の下の力持ち
若い連中との距離が縮まった。女子社員が俺を見てニコッとする。
幹部には警戒されている。大した用事も無いのに、職場に顔を出す。今まで荷造り場なんて下っ端の職場には、一度も来たことが無かったのに。俺は素知らぬ顔で俵巻きに精を出す。
「きみ、作業中のタバコは止めなさい。」
憎々しい目で睨まれる。
会社の慰安旅行で伊豆下田へ行った。ウチで寝ていた方が余程マシなのになあ。そう言う若い連中と夜通し語ら
十三、自由に物を云う
会社は好況だ。荷造り場は残業に次ぐ残業。不満がくすぶっているが、組合は無い。
幹部を交えた親睦組織で、毎月例会がある。
「何でも遠慮なく喋りなさい。」
そう言われてもなあ。皆んな下を向いたまま。仕事終わりで腹が減っている。振舞われる出前のもりそばだけが楽しみだ。
親睦会のガリ版刷の社内新聞で、編集委員をやってみないか、と言われた。「大学出だから。」そんな理由でだ。好きに記事を書いて良いと言
シャカチカ(社会人として力を入れてきたこと)29〜35歳
会社の昇格試験で聴かれる気がするので練習として書いてるやつ⑤。希望していた就職支援の部署に異動しました。いわゆる「キャリアセンター」です。希望が叶うことが珍しいので驚きましたが、ベストを尽くそうと思いました。
初日は緊張して部屋の入口を間違えて、学生さんが就職相談をしている部屋に入るなり、『よろしくお願いしますッ!』と元気に挨拶をしてしまいました。何人かの学生さんがちらっとこっちを見て少し笑って