Vol.298 今まで起こり得なかったミスが多発する国、日本
駅前を歩いていたら頭上からモップが降ってきた。
バンッ!という音がしてそちらを見たら直径20センチくらいあるモップのヘッドが車道に落ちていたのだ。慌てて上を見上げるとそこには清掃作業員。ビル5階の窓を拭いている人が落としたのである。
しかも落とした本人は気付いていない。
そのまま清掃を続けている。
これ危ないだろ!?!?
文句を言ってやろうと降りて来た作業員を捕まえたところ・・・70過ぎのお爺さんだった(-。-;
しかも若い70代でなくヨボヨボした感じ。暑さで顔を真っ赤にしている。こ、こんな人が高所作業していたの!?!?
ビビって文句を言う気も削がれた私。
会社名だけ聞いて立ち去った。
思うにこれは現代日本を象徴しているのではないだろうか?
ベテランが辞め、継ぐ若者がいなくなっている。
何故ならキツイ上に賃金が安いからだ。
3Kと呼ばれる業種だけでなくサービス業全般だ。
全ての業種で質が劣化している。
いるのはリタイアできない老人かロクな教育を受けず現場に放り込まれた若者、そして外国人。
もしかしたらこのお爺さんもアルバイトかもしれない。年金だけでは食べて行けず清掃作業員に応募したのでは? だったら高所から物を落とすというあり得ないミスも納得できる。
今、日本ではこのような「あり得ないミス」が多発している。
鉄骨は落ち
クレーン車はそこかしこで倒れ
橋桁も落ち
ビルは爆発する。
どれも人的ミスによるものだ。
特にビル爆発の原因である「内装業者がガス管の栓を回してしまった」は、世間を唖然とさせた。こんな馬鹿が工事をしているのか…
つまりは人材不足なのである。
しかし真の意味で「人材が不足」しているのではない(※現に事務職の希望者は今も余っている)。
人材不足とは本来「充分な賃金で募集をかけた上でそれでも尚足りない」事である。今の人材不足は「安く劣悪な雇用条件で働いていくれる人がいない」・・・つまりは雇用側の自己責任。
企業がそれで切迫するのは知ったこっちゃないが、割を食うこちらとしては堪ったもんじゃない。死んでしまう。クレーン車が倒れて来るのもモップが落ちて来るのも避けられない不可抗力なのである。
ではどうすべきか?
移民を入れれば済む問題か?
私はそうは思わない。
ヨーロッパの悪夢を見よ。
やるべき事はだた1つ、最低賃金のアップだ。
給料さえ満足にもらえれば若者も働く。
まずは国内で雇用のミスマッチをどうにかせよ。
先を見据えて人材を育成せよ。
それで人件費が払えず生き残れない会社は自業自得。そのようなゾンビ企業が無くなれば最低賃金は上がり労働生産性も上がる。
日本に必要なのは〝そう言い切れる勇気〟だ。
弱者に寄り添うあまり全体のレベルが下がっている。それが今の日本。
このままだと名実ともに三流以下の国になるよ、岸田さん。
【猫ムスメより】
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