夫婦の絆 認知症の願い
私の人生で幸いだったことは、妻に出会えたことだ。
妻と過ごす時間は私の体から毒を抜いてくれる。
仕事が終われば脇目も降らずに家へ帰る。
妻との時間はどんな刺激的な娯楽より楽しく、それでいて自然の中でくつろいでいるような穏やかな時間が流れる。
家と職場を往復する毎日は、私にとって幸せな日々だ。
妻との時間が長くなればなるほど、私の幸せは増えていく。
とあるご婦人のお宅を仕事で訪問したときのこと。
彼女は高齢のため重度の認知症を患っており、会話もうまく成り立たない状態だった。ト