りょう

1980年

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最近の記事

プラス1000円の魔法

私たちが本当に欲しいものは後からやってくる。 これは普遍の法則である。 「今すぐ貰える1万円と、1年後に貰える1万1000円」 あなたならどちらを選ぶだろうか。 多くの人は「今すぐ貰える1万円」を選択するのだそうだ。 これは行動経済学の話で、要するに人は「今を楽しむこと」を優先しやすいというのだ。 もちろん「今を楽しむこと」が悪いということではない。 しかし1年後に貰えるプラス1000円の中には、時として1000円という金額では説明がつかない魔法のような価値が生ま

    • 夫婦の絆 認知症の願い

      私の人生で幸いだったことは、妻に出会えたことだ。 妻と過ごす時間は私の体から毒を抜いてくれる。 仕事が終われば脇目も降らずに家へ帰る。 妻との時間はどんな刺激的な娯楽より楽しく、それでいて自然の中でくつろいでいるような穏やかな時間が流れる。 家と職場を往復する毎日は、私にとって幸せな日々だ。 妻との時間が長くなればなるほど、私の幸せは増えていく。 とあるご婦人のお宅を仕事で訪問したときのこと。 彼女は高齢のため重度の認知症を患っており、会話もうまく成り立たない状態だった。ト

      • 8000軒の家を訪問した結果

        1日に数軒、多い時は10軒以上ものお宅に足を踏み入れること10数年。 その末に辿り着いたひとつの真実がある。 家の通路や階段に不要なモノを置く住人は、その量に比例して精神に異常をきたしている。 これはもう間違いない。 極端な例を挙げるとゴミ屋敷の住人だ。 ゴミ屋敷の住人はモノを増やすばかりで減らすことができない。モノを減らすことができないため、不要なモノが積み上がる。 これが精神状態とリンクしている。 具体例を挙げよう。 私の叔母だ。 叔母は都内に立派な戸建てを

        • シン・マリオのすすめ

          全ての悩みは対人関係によるもの これは心理学者アドラーの言葉だが、なるほどそうかもしれない。 太ってきていることが最近の悩みだが、私以外の人類がデブになればこんな悩みはなくなるだろう。 私以外の人類が貧困に陥れば、私の経済的な悩みは取り払われるはずだ。 なぜなら私は人類で最も金とスリムボディを持った男になれるからだ。きっと皆からチヤホヤされることだろう。妄想するだけでウキウキだ。 とまぁ直接関係ないように思えても、私たちの悩みは人間関係が由来しているらしい。 これが直

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          無酒

          酒は百害でしかない。 偏見だがそれで構わない。 私の人生に酒は必要ない。 酒は私の人生の足を引っ張るので、この世からただちに消えてもらいたいと願っている。 しかし無くならないことはわかっている。 無酒であることが理想だが、それは無理だ。 だから私は嫌酒を貫く。 嫌酒を貫くのはそれほど難しいことではない。 考えれば材料はいくらでも集まる。 たとえばアルコールは精神作用物質に分類される。 摂取すれば判断力が低下する。 知能が低下するといっても過言ではない。 転倒して頭がパ

          依存体質の僕たちは

          18歳で初めてディズニーのエレクトリカルパレードを見た時、涙が出るほど感動した。これほど美しいものが世の中にあるのかと心が打ち震えた。 その次にディズニーへ行った時には、ハロウィンのパレードが催されていた。これにもやはり感動した。 しかし数回目に見たパレードで、ある異変に気がついた。 パレードを見ても感動していない。 楽しくないわけではない。 しかしあの時の涙が出るほどの感動はなくなっていた。 最後にパレードを見てからもう10年以上が経ったが、1番強く心に残っている

          依存体質の僕たちは

          狐と鶴のごちそう

          タイトルの「狐と鶴のごちそう」は、子供の頃に読んで好きだった童話だ。 「ごちそうを振る舞いますよ」と鶴が狐を招待するが、出されたごちそうは口の細長い壺の中に入った魚。 鶴は長いクチバシで壺の中の魚を器用に食べるが、狐は口が入らずに食べることができなかった。 先日のお礼にと、今度は狐が鶴を招待する。 出てきたごちそうは平たい皿に盛られたスープ。 狐は長い舌で器用に飲むが、鶴は長いクチバシが邪魔をして飲むことができない。 この童話は鶴と狐がお互いにいじわるをしている側面があ

          狐と鶴のごちそう

          人生の余白は人生の模範

          人生の余白とは、時間的な自由あるいは余裕のことを指します。これは、人生において必要不可欠な要素であり、人々がリラックスし、自分自身や周りのことを考え、新しいアイデアや可能性を探求するための時間を確保することができます。 人生の余白は、忙しいスケジュールやストレスの多い生活に直面する人々にとって特に重要です。時間の余裕があると、リフレッシュし、自分自身に投資することができ、精神的なバランスを取ることができます。 人生の余白を確保する方法には、趣味や興味のあることに時間を費や

          人生の余白は人生の模範

          楽しいフードロス削減

          フードロス削減は、食品を無駄にしてしまう現代社会の問題に対する解決策の一つです。日本では毎年六百万トンの食品が廃棄されており、これは環境問題や飢餓問題の原因につながります。 フードロス削減のためには、個人や企業の意識改革が必要です。個人は、食品を購入する前に自分たちの必要量を考え、余分なものを買わないようにすることが大切です。また、賞味期限の近い食品を買うことや、残り物を有効活用することも重要です。 企業は、食品ロス削減に向けた取り組みを進めることが求められています。例え

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          昇任欲求

          「早く昇任しないと」 同僚や上司によく言われることだ。 どうやら年相応に昇任していかないと認めてもらえない世の中らしい。 「なぜ昇任を?」 私が聞くと、ある同僚はこう答えた。 「ああなるのを回避するため」 同僚が目配せしたのは、定年間近の太ったおじさん。長年昇任せず、大した働きもできない。いわゆる窓際族といったところの人だ。 「なるほど」 とりあえず相槌を打った。 要はいつまでたっても昇任しないとやる気がない、能力がないとみなされ、皆から馬鹿にされてしまう。だか

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          満足王に、俺はなる!

          「なんでお前みたいなバカの目の前に食いもんがいっぱいあって、玉の腹に何も入らねぇんだ!?」 武力にモノを言わせる百獣海賊団は、ワノ国の民を蹂躙して食糧を奪っていった。 飢饉に喘ぐ民にとって何より貴重な食糧を、あろうことか粗末に扱っていた百獣海賊団。これを目の当たりにしたルフィが、作戦もおかまいなしにブチギレたという熱いひとコマ。 このあとザコキャラに対して明らかにオーバーキルな一撃をルフィは食らわせた。 その日口にする食糧にも困るワノ国の民と、持て余した食糧を弄ぶ百獣

          満足王に、俺はなる!

          「酒」を「プリキュア」に置き換えて余裕

          私は酒が嫌いだ。 酒は百害あって一利なし。酒は人から時間を奪う悪魔のようなものだ。そういう意味では覚醒剤と同等の代物だと思っている。 社会人ともなると、この悪魔はあちこちに潜んでいることがわかる。そしてある日、突如として目の前に現れる。 しかもこの悪魔がやっかいなことには、天使の微笑みでこちらに近づいてくることだ。 それが「飲み会」だ。 やれ歓送迎会だ、やれ暑気払いだと、飲み会は神聖化された儀式として日本の文化に根付いてしまっている。 この文化では新しくきた人を迎え入

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          のび太くんのススメ

          野比のび太 勉強もスポーツも苦手なのび太くんは、一見すると出来の悪い劣等生だ。 腕っぷしではジャイアンに、経済力ではスネ夫に、学力では出来杉に大きく劣る。 おまけに根性なしのやる気なし。意中のしずかちゃんにはそっぽを向かれることもしばしば。 そんなのび太くん。大人になれば相応の未来が待ち受けている。 結婚相手はジャイ子だ。ゆくゆくはジャイアン似の子供がたくさん生まれる。そして立ち上げた会社は火事になり、多額の借金を背負うことに。 ドラえもんが未来からやってこなければ、悲

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          わるもの

          わるものってなんだろう? ー悪者とは、悪い行いをする者のこと。 ー悪いとは、行動や性質、事物の状態などが水準より劣っているさま。 うーん、よくわからない。 行動が水準より劣っている人がわるものなら、足の遅い人はわるもの? 仕事の要領が悪い人はわるもの? 生活保護の人はわるもの? 両足がなくて歩けない人はわるもの? 信号無視する人はわるもの? タバコのポイ捨て、ゴミのポイ捨てをする人はわるもの? じゃあ、食べ物を残して捨ててしまう人はわるもの? だったら大抵の人はわるものっ

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          迷ったら団体戦

          本当はシンプルなはずなのに、ひとりでに迷路に迷い込み物事を複雑にしてしまう。そんなことってありませんか? たとえば私の会社は体育会系ということもあり、コロナ前はしょっちゅう飲み会がありました。私はそういったゴリゴリのノリは苦手で、かつ酒も嫌いで人と集まることに疲れを感じてしまうタイプです。 しかし引っ込み思案で人との摩擦を嫌う事なかれ主義の私は、会社の飲み会をなかなか断ることができず、毎回のように参加していました。そして飲み会に参加したことを後悔して、深い溜息をつくこともし

          迷ったら団体戦

          ダウンに穴があいたら、妻と結婚して良かったと思えた話

          この冬は寒さが厳しく、通勤時にはダウンが欠かせませんでした。 ダウンはとても暖かく、フードもついているのでどんなに寒い日でもへっちゃらでした。 それが今日、電柱の金属部か何かにひっかけてしまい、腕のところが破れて穴があきました。 「ああっ・・・!穴があいちゃった・・・」 数秒の間落ち込みましたが、そのあとすぐにこう思いました。 「妻と結婚して良かった」 3年前、妻と買い物にきた私は頭を悩ませていました。 冬に着るダウンを探しにきましたが、どちらを買うかの選択にかれこれ

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