大江れい

システム開発の仕事で一応フリーランスをやっています。イラストも描いてたりしてました。

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記事一覧

感謝(驚)と一生、バンドしてくれる?|diary:2024-05-07

『ガールズバンドクライ』とFishmans 今期アニメの『ガールズバンドクライ』の4話サブタイトルが「感謝(驚)」なのだそうだ。バンド『Fishmans』の曲名である。『ガールズ…

大江れい
4日前
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知とCと痴と。|diary:2024-05-03

漫画「チ。-地球の運動について-」を読んだ。帰省の折、姉夫婦の家族と銭湯に行き、甥、姪らと休憩漫画コーナーにしばらくいる時間があって、そこで4巻分を。続きを電子書…

大江れい
8日前
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「アドルフに告ぐ」読了と「仮面ライダーBLACK SUN」のラストについて|diary:2024-05-01

手塚治虫「アドルフに告ぐ」を読んだ。手塚治虫という人が漫画の神と呼ばれる片鱗を味わったと思う。 もっぱら古典であり記号的な技法の確立者、「まんが道」で藤子不二雄…

大江れい
10日前
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お休みと日本沈没 / diary:2024-04-04

起きたらどうにも起き上がる気分ではなかったので、今日はお休みということにさせていただいた。休みたいと思ったときは休めばいいのだ。休む、ということが選択肢に入った…

大江れい
1か月前
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2024/03/30の日記:Remember Mr. Lawrence オッペンハイマーにおける役者トム・コンティの位置付け

オッペンハイマーを観てきた。映画全体の感想は多くの人が、より鋭敏な人が物語や演出の構造における気付き、感嘆を現してくれるだろうから、自分の視点で最も驚き印象に残…

大江れい
1か月前
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2024/03/24の日記 : 映画版「薔薇の名前」とダークソウル3、読みと深読みとフロム脳

 毎度のことながら傾倒しております、年間読書人氏のレビュー記事で知った「エーコの読みと深読み」を買って読み終えていたので、1986年の映画「薔薇の名前」を観た。 「…

大江れい
1か月前
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2024/03/23の日記:落下の解剖学とグヤバノ探し

友人の友人からのレコメンドで、友人と「落下の解剖学」を観に行った。友人の友人曰く、まだ3月だが今年の個人的年間大賞とのこと。パルムドールも獲ってるもんね。 非常…

大江れい
1か月前
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2024/03/22の日記:仕事の失敗がむしろ体調を良くしている

一昨日の日記。新人の頃日報を出すのが苦手で、こんな風に遅れては前日とか前々日のものを送ったりして怒られていた日々を思い出す。 さて先日仕事で失敗したことがあって…

大江れい
1か月前
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2024/03/21の日記

昨日の日記。急に日記を書き始めたのだ。 友人と飲む約束なので足早に職場を出て待ち合わせの駅に着いたが、約束は1ヶ月後の今日なのだった。1ヶ月も先の飲む約束などする…

大江れい
1か月前
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2024年1月に出会い素晴らしかった物:四選

年末年始にNoteへの記述を再開してみたが、思った以上に、書けない。自身の思考を文章として構築することの難しさと、高度で根気のいる作業を前に、自らの能力の至らなさ…

大江れい
2か月前
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ゴジラ -1.0 感想:相克と相殺のニュートラル

公開から随分と二の足を踏んでおり、信頼するレビュアーの方達、価値観の近しい、あるいは違える友人からの評価を伺うにつれ、より一層見るのが億劫になってしまっていたの…

大江れい
4か月前
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今年出会い素晴らしかった物:四選

年の瀬に見苦しくも、このような記事だけぽっと上げるのも憚れるのだが、一年を振り返りたくインプットの面の総括を記述する。 映像研には手を出すな!(漫画/大童澄瞳 )ド…

大江れい
4か月前
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ロールモデル爆誕

短めに仕事の話。 メールでよくクラウドとBIツール周りのテクニカルサポートを頂いている、クライアントとITコンサルの合弁会社の方がいて。外資の油の乗ったパリッとした…

大江れい
11か月前
3

友人と会うことの成功

「友人と会うことの失敗」の後、その足でもうひとりの友人と会った。彼をちょうどその日に捕まえることができたのは幸運だった。  彼は小さな映像プロダクションで下積み…

大江れい
1年前
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友人と会うことの失敗

 友人と会って後悔する事がある。少なからず何かを得られたとしてもそれよりも徒労と困憊を感じるときがある。相手が、自分が、会うこと自体を目的にしていたときか。共通…

大江れい
1年前
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職場の送別会を辞退した、というわりかししょうもないことについて

ことのあらましと、自分のこれまでとか 2015年から出向・常駐していた客先を離れることになり、4月から新天地でお仕事をさせて頂いている。久々の開発ベースの仕事につけ…

大江れい
5年前
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感謝(驚)と一生、バンドしてくれる?|diary:2024-05-07

感謝(驚)と一生、バンドしてくれる?|diary:2024-05-07

『ガールズバンドクライ』とFishmans

今期アニメの『ガールズバンドクライ』の4話サブタイトルが「感謝(驚)」なのだそうだ。バンド『Fishmans』の曲名である。『ガールズバンドクライ』では各話サブタイにロックバンドの曲名を引用しているそうなのだが、Fishmansはロックではない、レゲエを主体として独自の音楽を切り開いたバンドであるから少し異質というか、単純にストーリーとの親和性以上の意

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知とCと痴と。|diary:2024-05-03

知とCと痴と。|diary:2024-05-03

漫画「チ。-地球の運動について-」を読んだ。帰省の折、姉夫婦の家族と銭湯に行き、甥、姪らと休憩漫画コーナーにしばらくいる時間があって、そこで4巻分を。続きを電子書籍で買って読んだ次第。

全体の感想タイトルの通り地動説を巡る物語だが、コペルニクスもガリレオ・ガリレイも登場しない、史実に沿うように思わせてそれとの接点は無く描かれたフィクションである。ただこの立ち位置が作中でも曖昧というか、途中でブレ

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「アドルフに告ぐ」読了と「仮面ライダーBLACK SUN」のラストについて|diary:2024-05-01

「アドルフに告ぐ」読了と「仮面ライダーBLACK SUN」のラストについて|diary:2024-05-01

手塚治虫「アドルフに告ぐ」を読んだ。手塚治虫という人が漫画の神と呼ばれる片鱗を味わったと思う。
もっぱら古典であり記号的な技法の確立者、「まんが道」で藤子不二雄に部屋を譲る描写から、新漫画党のメンバーより一世代上というイメージを持っていた。むしろ感性は鋭敏であり、この時代に読んでも色褪せないメッセージとリアリティ、緻密な構成でディテールを詰め込んだものを描かれる人とは想像していなかったのだ。

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お休みと日本沈没 / diary:2024-04-04

お休みと日本沈没 / diary:2024-04-04

起きたらどうにも起き上がる気分ではなかったので、今日はお休みということにさせていただいた。休みたいと思ったときは休めばいいのだ。休む、ということが選択肢に入った時点で、お仕事に差し迫ることは無いのである。

小松左京「日本沈没」を読み終えた。ここ1ヶ月ほどの間日本沈没とそのメディアミックスを、一色登希彦漫画版→1973年映画版→原作小説版とたどっている。もともと学生の頃途中まで読んでいた思い入れも

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2024/03/30の日記:Remember Mr. Lawrence オッペンハイマーにおける役者トム・コンティの位置付け

2024/03/30の日記:Remember Mr. Lawrence オッペンハイマーにおける役者トム・コンティの位置付け

オッペンハイマーを観てきた。映画全体の感想は多くの人が、より鋭敏な人が物語や演出の構造における気付き、感嘆を現してくれるだろうから、自分の視点で最も驚き印象に残った一点について書く。

スタッフロールでトム・コンティの名前を見つけたとき、声を上げてしまった。アルベルト・アインシュタイン役が彼であったのだ。

トム・コンティ。

大島渚監督「戦場のメリークリスマス/Merry Cristmas Mr

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2024/03/24の日記 : 映画版「薔薇の名前」とダークソウル3、読みと深読みとフロム脳

2024/03/24の日記 : 映画版「薔薇の名前」とダークソウル3、読みと深読みとフロム脳

 毎度のことながら傾倒しております、年間読書人氏のレビュー記事で知った「エーコの読みと深読み」を買って読み終えていたので、1986年の映画「薔薇の名前」を観た。
「エーコの読みと深読み」は、学者であり作家ウンベルト・エーコが代表作「薔薇の名前」「フーコーの振り子」の反響を経て、読み手の想像以上の解釈の広がり、作者の意図を遥かに超えたその飛躍に触れるにあたり、適切な範疇の読解"読み"と夢想妄念の類"

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2024/03/23の日記:落下の解剖学とグヤバノ探し

2024/03/23の日記:落下の解剖学とグヤバノ探し

友人の友人からのレコメンドで、友人と「落下の解剖学」を観に行った。友人の友人曰く、まだ3月だが今年の個人的年間大賞とのこと。パルムドールも獲ってるもんね。

非常に良かった。観ている間主人公の印象、評価や信憑性が上下左右に行き来するのだが、それが完全に計算されている。涙が出るような感動はなく、むしろそのための誘引は綿密に避けられてさえいる。その上でこれだけ心が揺さぶれるのか。あくまで静的な、ほとん

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2024/03/22の日記:仕事の失敗がむしろ体調を良くしている

2024/03/22の日記:仕事の失敗がむしろ体調を良くしている

一昨日の日記。新人の頃日報を出すのが苦手で、こんな風に遅れては前日とか前々日のものを送ったりして怒られていた日々を思い出す。

さて先日仕事で失敗したことがあって、些細といえば些細なものではあったのだがいたく凹んでしまったのだった。そしてなぜだかそこから、今年ずっと悪かった体の調子がすこぶる良くなっている。

失敗して落ち込んで調子がよくなる、つまるところ体調不良は慢性的な気の張りが原因であってそ

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2024/03/21の日記

2024/03/21の日記

昨日の日記。急に日記を書き始めたのだ。

友人と飲む約束なので足早に職場を出て待ち合わせの駅に着いたが、約束は1ヶ月後の今日なのだった。1ヶ月も先の飲む約束などするな、と言いたい。あまり遠くの予定を入れられると、それまでの期間ふと気にしたり、明けておかねばならないんだったと思い出して神経使うのが嫌なのだ。「飲み」という気軽極まりないイベントに、十分なバッファを持って約束をされた故に精度高くコンディ

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2024年1月に出会い素晴らしかった物:四選

2024年1月に出会い素晴らしかった物:四選

年末年始にNoteへの記述を再開してみたが、思った以上に、書けない。自身の思考を文章として構築することの難しさと、高度で根気のいる作業を前に、自らの能力の至らなさを直視せず軽んじてきたかを実感する。
 ということで昨年末に書いた「四選」というフォーマットに縋って、月スパンでやってはみれまいかと。よろしくお願いします。

窓ぎわのトットちゃん (映画/シンエイ動画) 純粋に、圧倒的に、非の打ちど

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ゴジラ -1.0 感想:相克と相殺のニュートラル

ゴジラ -1.0 感想:相克と相殺のニュートラル

公開から随分と二の足を踏んでおり、信頼するレビュアーの方達、価値観の近しい、あるいは違える友人からの評価を伺うにつれ、より一層見るのが億劫になってしまっていたのだが、ついぞ観てきた。

意を決して蓋を開ければ、清く正しく面白くない、かといって不快でもない、毒にも薬にもならない作品だったので安堵している。
完全にニュートラルじゃん。なにが-1.0と書いてマイナスワンか。梅田望夫でもゼロ年代でもないん

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今年出会い素晴らしかった物:四選

今年出会い素晴らしかった物:四選

年の瀬に見苦しくも、このような記事だけぽっと上げるのも憚れるのだが、一年を振り返りたくインプットの面の総括を記述する。

映像研には手を出すな!(漫画/大童澄瞳 )ドラマ、アニメ、漫画と下流方向から遡るように浴び、どれも素晴らしかったが何より漫画が濃密であり、手元に置いて日々の仕事のインスピレーションを得た。モノを作り技芸を注ぎ込む人間として鼓舞され、心躍るセリフがたくさんあり。

特にこれは自分

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ロールモデル爆誕

短めに仕事の話。

メールでよくクラウドとBIツール周りのテクニカルサポートを頂いている、クライアントとITコンサルの合弁会社の方がいて。外資の油の乗ったパリッとしたエンジニアを想像していたのですが、今日アカウントのアイコンが写真になっていて。めっちゃおじいちゃんでした。ジジイ!

色んな意味ですごい。とりあえずイメージとのギャップで爆笑させていただいたのですが。あのお年でこの10年あたりの技術を

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友人と会うことの成功

友人と会うことの成功

「友人と会うことの失敗」の後、その足でもうひとりの友人と会った。彼をちょうどその日に捕まえることができたのは幸運だった。
 彼は小さな映像プロダクションで下積みを得てからフリーランスになり、クリエイティブな生き方を全うしている。私は今フリーランス1年生なので生き方の先駆者、先輩でもある。

 話したいことがたくさんあった。受け身ながらも連休中に観た、彼に勧められた何本かの映画の感想戦。おもむろに始

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友人と会うことの失敗

友人と会うことの失敗

 友人と会って後悔する事がある。少なからず何かを得られたとしてもそれよりも徒労と困憊を感じるときがある。相手が、自分が、会うこと自体を目的にしていたときか。共通の目的が無いときか。話が弾まないときか。こちらに用意が、体力が、高揚感が無いときか。
 いつの間にか自分と相手が、同じ方向を向いていないことに気付かされるときか。そう思っていたのに、近しい位置に立てていないときか。

 その全てだったろう。

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職場の送別会を辞退した、というわりかししょうもないことについて

ことのあらましと、自分のこれまでとか
2015年から出向・常駐していた客先を離れることになり、4月から新天地でお仕事をさせて頂いている。久々の開発ベースの仕事につけ、正直それだけで嬉しく、まず相対的には非常に豊かな気持ちである。あ、私システムエンジニアです。

前の職場では少々役回りの変遷を経ていて、

* 大きなプロジェクトでの開発、リーディング(1年2ヶ月)
* DevOps的に開発した

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