再発見と書きかえ

「再発見と書きかえ」というタイトルのCDを聴いて以来、「再発見と書きかえ」を日々のテー…

再発見と書きかえ

「再発見と書きかえ」というタイトルのCDを聴いて以来、「再発見と書きかえ」を日々のテーマとしてきました。

マガジン

  • アイドルとレジェンド

    「アイドルを探せ」と「レジェンド探索」を集めてみました。 写真はビスコンティの「ベニスに死す」の大道芸人。

  • コーヒーダイエットの記録

    わたしのレコーディングダイエット法。おもにコーヒーを使ったもの。サイホンでコーヒーをたてるレクター博士。

  • 「再発見と書きかえ」さまざま

    写真は映画「ウイークエンドラブ」の主役。原題は「A Touch of Class」。

  • Lecon de Cafe コーヒーのレッスン

    「小さなコーヒー店のための相談室」アーカイブ

  • 「笑うバロック」バックナンバー201-300

最近の記事

レジェンド・マリーは全く縁の下の力持ちでなく(その2) マダム・ポワンの略歴豪傑訳

フランスのヌーベルキュイジーヌはオーナーシェフの時代でした。ボキューズやロブションなど、シェフ名=オーナー=店名。天才やらカリスマやらでない人はどうしたらよいのか、そう問うたとき、輝いたのが、そうでない名前のレストランたちでした。 ピラミッド、コートドール、グランヴェフール、ロアジス、ヴィヴァロワ、ランブロワジー。といった名前。その中でも、オーナーでありマダムでありというピラミッドのマダム・ポワンは大変興味をそそられました。 これを自家焙煎コーヒー店で照らし合わせると、それは

    • 映画「追跡者」(1998年)を映画専門チャンネルで鑑賞

      宇宙人ジョーンズが「連邦保安官」のボスに扮して、逃走した囚人を追います。 どうしてもボスに見えます。 囚人はウェズリー・スナイプス、ブレイド役のひと。その恋人マリー役にイレーネ・ジャコブ。どこかのブログに「むだに美しいスタバ店員」と書かれていました。 何が違って見えるのか、わたしフランスの女優さんの顔をよく覚えるたちなのです。前後にデスデモーナ役を演じたことでも記憶に。そのときはロレンス・フィッシュバーンがオテロ役でした。 いわゆるハリウッドの白人女優さんは黒人の男優さん

      • 2018年春、映画の見方について

        ある知人から次のようにいわれたことがあります。あなたと映画の話をするとき、あなたの言っていることや伝えたいことはさっぱりわからない、ぼくには理解不能です、と。 わたしは、まず映画は楽しむものである、という考えがあります。暗闇に2時間椅子に固定されて、強制的に編集された動画を見せられます。今のシネコンになって中で飲食ができるようになりましたが、子供の頃の家のテレビが開放型の身体自由な鑑賞なら、映画館のは椅子に縛り付けられた強制でしかない。観る者がのめり込むような、集中できる何か

        • コンサル映画、喜剧「蒲公英」1985「美味拉面」

          実は7、8年前に初めて観ました。中国語字幕付き。「お葬式」の才能はよくわかったのですが、こちらが子供でついていけなかった、というのが正解のよう。「タンポポ」初見でも同様。なかなかこってりした濃厚な映画でした。濃厚なという意味は、ビスコンティのような鈴木清順のような、はたまたブニュエルのようなチョットエロチックでデカダンなスケッチが交錯します。わたしは十分にグルメ映画だと思いましたが、妙に分別くさい料理系のドキュメンタリー作品を観ている人には、油脂過剰に感じるかもしれません。伊

        レジェンド・マリーは全く縁の下の力持ちでなく(その2) マダム・ポワンの略歴豪傑訳

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        記事

          コレクション 21世紀最初の連続テレビ小説

          岡田恵和は、「ちゅらさん」のあと「アンティーク西洋骨董洋菓子店」を手がけます。ただ規制の厳しいストーリー作りになり、なんとも胸焼けして気持ち悪くなるドラマになってしまいました。 2024年春、NHKは「ちゅらさん」を再放送中。実はほとんど観たことがありませんでした。 主人公が東京に出て、都電沿線のめぞん一刻のようなアパート一風館に初訪問するエピソード。 検索すると、管理人がコーヒー好きとあります。

          コレクション 21世紀最初の連続テレビ小説

          コチシュのモーツァルト「レクイエム」を見聞する

          わたしは、音だけで鑑賞できないクラシックファンです。 noteに綴るのも、正しい知識で批評するとか、鋭敏な感性で言語化するとか、まあ無縁です。 コチシュの動画アーカイブから。 先日はリアル「麻子季晋」を見せてくれましたが、今回はなぜかセルジュ・バトゥールのその後なんて連想しました。 2002年のレクイエム。42分くらいの快速コチシュ号。 会場はブダペシュトのマーチャーシュ教会でした。 コチシュ号、むしろ音の仕舞いがよく聴こえて好感。 オルガンの音は確認できず、おそらく鍵盤で

          コチシュのモーツァルト「レクイエム」を見聞する

          バロック式「簡単には言い表せない」コーヒーについて

          レオンハルトのブランデンブルク協奏曲録音のCDに付されたエッセイを書きかえてみました。 やはり「むずかしいことをやさしく、やさしいことをふかく」とは、かなり難しいことがわかりました。 それでも、どの語をどういった語に置き換えたらよいか、思いめぐらすのは楽しい時間でした。 書きかえ前の原文の「私」は、チェンバロ奏者のグスタフ・レオンハルト氏(1928-2012)です。 録音された音楽が、1976、77年当時、それ以前の同じ曲の表現と比較して、著しく何かが違っていた、ために書か

          バロック式「簡単には言い表せない」コーヒーについて

          読書の感想 好きなマンガとリアル麻子季晋

          ゾルタン・レンゲル(Zoltán Lengyel)の動画を鑑賞。 付されたコメントは下記。 動画はラフマニノフのハ短調協奏曲、コチシュはオケパートを弾いています。コチシュは2台ピアノ版の楽譜を譜面台に広げて、弾いています。ソロが休みのときはソリストがコチシュの譜めくりをしています。大変スリリングな動画は通しで最後まで突き進みます。 レンゲル氏が演奏に接した1980年代、わたしはこれと同じ風景をくらもちふさこの「いつもポケットにショパン」で見聞しました。 読後何年か後、その

          読書の感想 好きなマンガとリアル麻子季晋

          動画の感想 なぜ最前列で鑑賞するのか

          映画を観る機会が増えました。 アマプラを利用するようになって、デジタル技術とネットの発展でテレビドラマと劇場公開映画との境界線がどんどんあいまいになっていくのがわかりました。 先日北千住の芸術センターの映写室の前を通り、この数日のプログラム「グリーンブック」はブルーレイ上映と知りました。 ドラマ版「薔薇の名前」全8話を見て、ふと検索してみるとチネチッタに緑の幌をかぶった修道院の外観セットが、グーグルのストリートビューで確認できるらしい。緑の部分に背景を合成するんですと。 ドラ

          動画の感想 なぜ最前列で鑑賞するのか

          読書の感想 その名は「世界一」、それを捨てて「一」をとった男

          何冊あるのかしら。 アマゾンで「世界一」と検索したら紙の本だけで優に1000冊でてきました。 「世界一のおそうじマイスター!」「世界一覚えやすい中学の英熟語430」「世界一短い手紙で気持ちを伝える」「WHAT IS SAPEUR ?――貧しくも世界一エレガントなコンゴの男たち」「世界一のジェラートをつくる」「hearty little cake 北鎌倉の世界一小さな焼菓子屋 」「スターバックスを世界一にするために守り続けてきた大切な原則」と次々。 そして世界一といえば当然これ

          読書の感想 その名は「世界一」、それを捨てて「一」をとった男

          読書の感想 好きなマンガ「雨無村役場産業課兼観光係」一度訪ねてみたい

          わたしにとっては、成田美名子が風土に根差した、最初に遭遇したマンガ家です。「あいつ」は1979年。第4話は「38億分の1の偶然」でした。 留学組ともいえる大先輩が連載している中で、民族組とでもいうのかしら。 有吉京子の「スワン」を読みながら、前半と後半のバレエの描かれ方がずいぶん違うものだと驚き、友人からこれ面白いよ、と大友克洋の短編集を見せられ、その友人から吉田秋生の「カリフォルニア物語」も薦められ、吉田の楽園シリーズからカリフォルニアへの移り変わりを辿っていた頃。 マンガ

          読書の感想 好きなマンガ「雨無村役場産業課兼観光係」一度訪ねてみたい

          読書の感想 「フランス料理と批評の歴史―レストランの誕生から現在まで」

          感動の名著だと思います。 高級な飲食店を考える時のよすが。 わたしが高価格のコーヒー店を訪問したときの物差しです。 2010年の刊行以前、辻調さんが秋葉原にインフォメーションセンターを設置している頃、定期的にセミナーが開催されていました。山田健氏の水と生きる講座もその催しで聴講したような記憶。おそらくそれらの講座の中に、「ALL ABOUT COFFEE コーヒーのすべて (角川ソフィア文庫)」の編訳者、山内秀文先生の「近代レストランの誕生」講座も。聴講したわたしは、後々そ

          読書の感想 「フランス料理と批評の歴史―レストランの誕生から現在まで」

          読書の感想 「経済学のすすめ」アメリカの大学生の読書宿題

          佐和隆光氏の「経済学のすすめ 人文知と批判精神の復権」(岩波新書1622)をやっとこさ読了。 1年以上かかってしまいました。スピードアップする面白さのポイントまでたどり着くのに時間がかかりました。 話題だったトマ・ピケティについての解説もありました。 読み終えて、マーカーを辿ってみたら、序文と結びは同じで、最初に全部結論が書いてありました。それが全部読んでやっと、何のことを言っているのかおぼろげながら。 モラルを形成するためには、本当の意味での幅広い教養が必要で、それで出て

          読書の感想 「経済学のすすめ」アメリカの大学生の読書宿題

          検索スクラップ レファ協を知る、レファ協で知る

          加藤陽子先生のエッセイに井上ひさしの言葉が引用されていました。 そして、その言葉を検索すると「レファ協」がヒットしました。 「レファレンス協同データベースは、国立国会図書館が全国の図書館等と協同で構築している調べ物のためのデータベースです。」 便利ですね。とはいえ、肝心なのは引用された言葉です。 長めだけれど、たしかに。 でも、結局「難しいことは、やはり難しく」「易しいことは浅くなり」「面白いことは不真面目に」「愉快なことは度を越して不愉快に」----なってしまいます。

          検索スクラップ レファ協を知る、レファ協で知る

          読書の感想 仕事、人生お探し中「お探し物は図書室まで」

          本屋大賞2位とのこと。 書店員が感情移入しやすかった?いや、それではちょっと意地悪かしら。 それでも、よく「練られた」作品と思います。 マーカポイントをいくつか。 アンティークショップを起業しようとしている若者のエピソード。 捏ねくりまわし加減が好みです。ちょっとだけ「エッ?」と考えさせられる文章好い。 全くその通り、いけなくありません。 ニート青年が施設側に就職するエピソード。 定年を迎えた製菓会社勤務の父が、書店勤務の娘に気づかされるエピソード。自分の「商品」を自

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          映画の感想 「デューン第2部」もはや見たこともない景色は

          「第1部」の感想。あれだけトイレを我慢して「第2部」に続く、とは何事かあ!!でした。怒りより早くトイレに行きたい、そして用を済ませると怒る気持ちもいっしょに流れてしまいました。砂漠から生還するマスターキートンの第1話を思いだし、ポールはマスターなのだろうか、と。 さて「第2部」。 なにより100分膀胱の身には負担大きい映画でした。 映画としてのイメージはどうしても「アラビアのロレンス」や「風の谷のナウシカ」を想い出させます。久しぶりにカリスマが民衆をしたがえるシーンを見たよう

          映画の感想 「デューン第2部」もはや見たこともない景色は