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【評論】映画『わたしは、ダニエル・ブレイク』
この文章は、ぼくが大学1年生の秋に履修した「政治学原論」のレポートを、一部加筆修正したものです。『わたしは、ダニエル・ブレイク』は、ぼくがいま考えたいと思っている問題、誰もがどこかでぼんやりと抱えているかもしれない社会に対する疑念、そういうものを浮き上がらせる作品です。講義のレポートという性質上、映画を鑑賞している前提で書かれた内容であることは了承してください。作品を観てから読んで頂いても結構です
もっとみる2021年夏、僕は五感を信じない。でも研ぎ澄ませなくてはいけない。
今年に入って視力が落ちて、コンタクトを使うようになったり、もっと大きな出来事で言えば祖父が亡くなったりして、「人間の身体性」みたいなことを考えるようになった。
コンタクトレンズのおかげで僕の視界がクリアになるという経験は、ある種恐怖だった。
これから技術が進歩して、僕の目を完全に人工のものにする時が来るかもしれない。あるいは臓器を移植したりIPS細胞を使って、内臓を交換する時が来るかもしれない
お金を舐めたような使い方が好きになった話
夏休みに入ってまとまった時間ができたから、前から興味のあった「中世から近代への転換期」について考えたり、必要があれば調べたり、そんなことをしている。
その中で自分の世界観(と呼べるようなものではないかもしれないけれど)が少し、いや、かなり変わった気がしている。
その結果、タイトルにもある通り、お金をバカにした態度が好きになった。
自分の中に留めておくにはもったいない気がして、考えを整理しなが