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皮膚の威力

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皮膚、皮膚感覚の奥深さについて、一般的には知られていない皮膚の威力について
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#皮膚感覚

アトピーに抗ヒスタミン剤は効かない

アトピーに抗ヒスタミン剤は効かない

蕁麻疹(じんましん)の痒みには、ヒスタミンが神経に結合するのを妨げる薬剤、抗ヒスタミン剤が有効です。
しかし、同じ痒みでも抗ヒスタミン剤はアトピー性皮膚炎の痒みにはほとんど効果がありません。

アメリカと日本での研究結果で、蕁麻疹とアトピー性皮膚炎では、その痒みが脳の異なる部位で認識されている可能性を示しました。
それぞれの大脳で応答する部位が異なったとのことです。

つまり、脳はアトピー性皮膚炎

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温かい皮膚感覚がその人の心も温かくする

温かい皮膚感覚がその人の心も温かくする

温かい皮膚感覚がその人の心も温かくする

熱いものや温かいものに触れたときと冷たいものに触れたときとで、初対面の人への感情や、他人への思いやりの意識に違いが現れることがある。

下記はアメリカでの実験です。
熱いコーヒーカップか冷たいコーヒーカップを人に持たせます。
架空の人について、「その人は知的で器用で勤勉で決意が固く現実的で慎重な人です。」
と書かれた文章を見せます。
そして、その人の性格に

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人に触れること、触れられること

人に触れること、触れられること

人に触れること、触れられること

人間は、軽く触れられるだけで、様々な心理的変化、どちらかと言えば他者に好意的な状態になると言われています。

アメリカの実験で、本屋に客が入って来た時、店員がカタログか何かを手渡します。その時に店が客の二の腕に軽く触れる、あるいは触れない。
すると、客が店にいる時間に違いが現れました。店にいた時間の平均は、触れられた客が22分、触れられていない客が14分でした。そ

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皮膚感覚と心の動き

皮膚感覚と心の動き

皮膚の奥深さについて

ここのところ、研究結果などで皮膚への刺激、触った感触、何かを持ったときの重さ、暖かさ冷たさなどが人の心へ影響していること。
または判断するときの材料となっていることが研究の結果で明らかになっています。
アメリカでの実験です。
「固い椅子と柔らかい椅子を用意してそれぞれに座ってもらった実験があります。
被験者には、1万6500ドルの新車を買うことを想像してもらい、ディーラーと

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皮膚感覚がビジネスを変える

皮膚感覚がビジネスを変える

皮膚感覚がビジネスを変えるようなお話について

今回も傳田光洋氏の記事をご紹介します。
資生堂サイト内の対談内の内容の一部を抜粋します。

「視覚・聴覚・触覚などの五感のなかでは、視聴覚の研究がとくに進んでいるんです。それは、「見える」「聞こえる」など、容易に言語化して伝えられるからです。でも、触覚はなかなか共有できない。たとえば、好意を持つ相手と、嫌悪感を持つ相手に触られたときの触覚や感じとるも

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皮膚感覚と摂食障害

皮膚感覚と摂食障害

ここのところ、傳田光洋氏の記事の紹介をしていますが、今回もまた、興味深い記事内容を見つけましたので、ご紹介します。

今回も皮膚に関する深い内容の記事です。
「拒食症患者は皮膚感覚に異常があるのではないだろうか?
拒食症という疾患があります。食事の量が極端に減るという摂食障害のことです。ある研究者がが拒食症患者にスキューバダイビングで使われるウェットスーツを着せると、食欲に変化があったという報告が

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