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Feature FUTURE

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PLANETS CLUB「 こども未来部」メンバーによるリレーマガジンです
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記事一覧

母という厄介なもの

母という厄介なもの

機会があってこちらの本を頂いて読むことができた。
事件は起こった時の報道で見聞きしていたしある程度想像することもできた。
この事件を有り得ない。という感想を持つ人は幸運だ。
私は、もう本当に「あるだろうな。」としか思わなかった。
今、いわゆる教育虐待はソフトなものから深刻なものまで浸透している様に感じる。
それにしても9浪とは諦めが悪い。茶化している訳では無いけれども、本当にかなり諦めの悪い母親だ

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77回目の朝に

77回目の朝に

昨日は人類史上最悪の大量虐殺が起きた朝から77回目の朝でした。

平和教育の一環として行われてきた語り部のイベントですが高齢化する語り部の引退にその対策として地元の高校生達が自ら手を上げ、当時の話を語り部から聞き、その心まで丁寧に受け継いでバトンを渡していきたいと健気に語り継承していくというニュースなどを見聞きするようになりました。
後世に伝えることが難しくなってきています。

半世紀も生きている

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節約の果てにあったもの

節約の果てにあったもの

TwitterのTLを眺めていたら、白央さんがこんなことを仰っていた。

確かに、過去、節約はまだ美しい風習だった頃があったに違いない。
もう随分長く主婦が読むような雑誌に、テレビに定期的に節約の字が踊っていた。
新婚当初、1ヶ月で「この食事作りはこれから先、ずっとやり続けなければならないのだ」と絶望を味わった。そんなものはまだ可愛らしい。家族が増えていくと更に難易度が上がっていくシステムになって

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着ると着付ける

着ると着付ける

幼い頃から着物が好きで、お正月の三が日は母にせがんで着物を着せてもらっていた。中学生の頃、学校から帰ると着物を着るようになった。もちろん、着付けは自分でする。
私の母は美容師だ。それも上級着付け師の免状をもつベテランだ。単なる自慢だが母の着付けは疲れない、着崩れない、動きを妨げない、技術は最高なのだ。その母に手ほどきを受けて着付けをおぼえた。綿の着物を普段着に下ろしてもらい、帯は簡単な蝶結びだ。台

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熱を出したときのこと

熱を出したときのこと

子どもの発熱は親にとって代わってあげたいことの最たるもの。
真っ赤な顔してふうふう荒い息をして苦しそうな我が子は胸を締め付けられる。
長男はすぐ熱を出し9度まであがる。
熱を出すと寝られない子で、叫んでごろごろして立ったり歩き回ったりで、ちっとも良くならない。
幻覚をみるタイプなので、寝ていてもいつもうなされる。
ひとときも目が離せない。
小さい時は抱っこでも熱で苦しい為に暴れ、大変だった。ぐった

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花のない桜を、見上げたことはあるか。

花のない桜を、見上げたことはあるか。

 3月某日、午前8時30分。塾としては早い時間帯に、中3担当講師陣が校舎に待機する。この日は、公立高校入試の合格発表日である。スタッフ同士で雑談を交わしながらも、互いに緊張感を隠せずにいる。それも当然だ。積み上げてきた時間の結果が、この後数分で決着をつけられてしまうのだから。
 ほどなくして、塾の電話が立て続けになり始めた。自らの結果を確認した生徒たちからの電話である。祝福、ねぎらい、あるいはなぐ

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春と桜と憂鬱と

春と桜と憂鬱と

春🌸です。
新学期を控え、私の同僚も何人か新1年生の保護者となり準備が大変そうだ
社交辞令というか、世間話に「どう、新1年生は?楽しそう?」と聞いてみた。「神経使って疲れる」との返事。それはそうだ、本音だと思う。
私も準備に抜かりがないか、着せる服はどうだろうか、自分が着ていくスーツは浮いていないか、などと気を使ってヘトヘトで、あまり晴がましい気持ちではなかった。憂鬱だったかもしれない。
彼女が

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癒されるべきはオトナ、それでも

癒されるべきはオトナ、それでも

映画「ファースト・ラヴ」
観てきた。もちろん、イケメン大好きはくさいのこと、目当ては中村倫也氏である。
窪塚洋介氏は若い頃に好きだった。今回はかっこいい役どころだった。若い頃のとんがった性質を抑えていて、時の流れを感じる。
そんなことはどうでもいいな、今は。すみません。
本題、映画の感想ではなく映画を観て想起したことをネタバレしない程度に言うと、トラウマの話なんである。
身も蓋もない話をすれば誰だ

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長男と大学受験の謎ルールを変えた話

長男と大学受験の謎ルールを変えた話

昨年の暮れ、長男が大学のAO入試に合格し、早々に進路を決めてしまった。滑り止めから何から全滅して、3月も終わろうかという頃になって国立大学の後期日程で奇跡的に合格をもぎとった自分から見たら、あまりにも羨ましく腹立たしい進路の決定だったが、まあめでたいことだった。

なにせ子供の大学入試などやったことがないし、しかも長男はいわゆる学力全振りの一般入試ではまるで歯が立ちそうもない成績であったので、AO

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飽きるほど繰り返しても、

飽きるほど繰り返しても、

「こんなことなら好きなこと、見つけておけばよかった、好きなこと楽しいことなんてなんにもなかった!仕事ばっかりで私には、なにもない」
母が堪りかねて吐き出した言葉は齢八十を過ぎてなおこんなことに執着するものなのかと、驚嘆した。
残酷なのかもしれないが、その時「今さら」という気持ちを抑えられずにいた。
それと同じだけ、母を哀れに思う気持ちがないまぜになり、なんと声をかけたらいいのかわからなかった。

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学び直して、学ばされ -歴史講座における「流れ」と「知識」の葛藤

学び直して、学ばされ -歴史講座における「流れ」と「知識」の葛藤

 怒涛の8ヶ月は、何気ない雑談から始まった。
 1年ほど前、とあるオンラインイベントで簡単な自己紹介(歴史学を専攻していた塾講師)をしたら、あれよあれよと話が進み、〈高校教科書レベルの日本史・世界史を学び直す〉という大層な講座を企画することになった。『歴史寺子屋』と銘打ち、近現代史部分に絞って日本史・世界史計11回、足掛け8ヶ月の講座をなんとか完走した(参加者の方が書いてくださったイベントレポート

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To Aru Yuraku-cho no Madou Senki

To Aru Yuraku-cho no Madou Senki

有楽町 micro FOOD&IDEA MARKETに行ってきました!

ケールサラダにスパニッシュオムレツ,ジャークチキンとクリームグラタン.そしてジェノベーゼ・ソースが和えられた茄子の揚げ浸し...

手前にある卵と新米は,パンクロックからサスティナブルな現代的農場経営の追求へ表現方法を変えた,徳光 康平さんが運営する農場ROOSTERから直送されたもの!

お目当ては,12月キャンペーン中の

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スピリチュアルは20%

スピリチュアルは20%

実はタロット占いができる。
好奇心ではじめて、センスがあったのか当たると評判になり大学時代よく占った。知っている人だけでなく知らない人もよく占うし、行列もできた。

絵解きは完全にセンスだ。多分、語彙力と関係が深くカードの出るタイミングと絵の意味がわかれば、文脈が理解でき語彙がある人であれば、ある程度、絵解きはできる筈だ。出る位置とカードの意味の組み合わせ、ここにセンスがいる。
不思議さを見出すな

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"bring-brung-brungen" ーふぞろいなものを学ぶということ

"bring-brung-brungen" ーふぞろいなものを学ぶということ

He often breaks a vase. 「彼はよく花瓶を壊す。」
He broke the vase. 「彼はその花瓶を壊した。」
The vase was broken by him. 「その花瓶は彼によって壊された。」

 中学生が英語を学ぶうえで現れる難関の一つが、上のような「動詞の不規則変化」だ。過去の時制で用いる過去形、特定の構文で用いる過去分詞は、規則通りの変化なら、通常動詞の

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