うつわマガジン2019

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ノート

「ねこ」と「さんま」

言ってたっけな、「ねこ」が。
最近、地道に耕している人のものを盗んで、なんでもわかっている素ぶりをする人が多いねって。吾輩は猫である「ねこ」は、おさんの三馬(さんま)をぬすんだとき、胸がつかえるほど辛かったものだから、それがどんな気持ちがよくわかる。

今年はさんまが不漁だ。身はやせていて、捕獲量も激減しているという。気候温暖化はしんしんと迫っている。水温上昇で魚群が北方海域に移ったこと、それと隣

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お礼に風の音を!
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冷えても温かくてもおむすび

いちにいさんと転がして、お米の粒がひとつぶひとつぶ見えるくらい、ふんわりとむすぶのが好き。土鍋とセイロで蒸せばホカホカ。あらためて。おむすびありがたやと思う。

ケイタイに一日中鳴っていた警報。音量マックスなのですね、仕事も映画も中断するくらい。我が家は自宅待機のほうが安全な環境とわかっているけれど。とうとう避難勧告「警告5 全員避難」や「河川氾濫」という文字が届くと、心のなかでザワザワが起こる

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お礼に風の音を!
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陰翳礼讃の森-3

人間の創造とは

結果が出てから失敗だとか成功だとか言うことが多いのが気になる。エゴやら利害が関連するのは、社会的な問題だけでなく、整合性なきコミュニケーションが必要なちいさなちいさな世界であるアートにも重なる。

対して、ギャラリー主催公募展のために自由奔放につくった作品、道祖神「やまもりさま」は、整合性なきストーリーを次々と自立歩行でつくりあげていくので楽しい。

旅する空也

旅をして社会事

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お礼に鳥の声を!
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陰翳礼讃の森-2

結んだ言葉

まじないの言葉「あめふれふれ」あらため、いそいで深夜に必至に結んだ言葉は「あめほどほど」。宅急便で届くだろうか。

「やまもりさま」という道祖神的な陶土オブジェをつくり蓼科の森のギャラリーに設置してきたが、ちいさく反省というか、遠隔でやまもりさまに伝えたいことがある。

「あめほどほど」

強い勢力をもつ台風。まじないの言葉「あめふれふれ」が、被害あるほど効いてしまってはいけない

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お礼に空からおいしそうな雲をひとつ!
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陰翳礼讃の森-1

雲は雨を連れて山を越えられなかった。雨の東京からトンネルぬけたら晴天。週末なのに、狐につままれたように静かな初秋が広がっていた。

15キロはあるだろう道祖神のような土の塊である作品をつんで、目的のギャラリー敷地内の森に公募展の作品を設置しにきた。

地元の野菜直販店で買ったおむすびとおはぎを、なんともない水で胃に流す。日が暮れる前に設置を終わらせなければならない。

朝の露を吸った森は、日中は木

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お礼に空からおいしそうな雲をひとつ!
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まじめなポルシェ

最近ようやくって、人生だいぶ経ってしまったのに遅いかもしれないけれど、わかったことがあって。ブログもnoteもとぎれるし、セルフプロモは下手だし。

まじめってなに
「まじめ」と言われたり、自分でもそう思ったりすることはあるけれど、実はそうじゃなくて、隠していることがある。仕事はまじめにするのだけれど。ふと気づいた。「ふまじめ」とか「でたらめ」とかでもない。どこかが、どうも違う。

おちゃらけっ

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お礼にちきゅうのかけらを!
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旅する土鍋2019 「途立つ誕生日のスケルツォ」(後編)

(前編よりつづき)

4.  ドレスと口紅

時速100〜 120キロくらいで飛ばせばリグーリアからミラノまで2時間ほどで到着する。そんな道中もおかしな話は継続的にまじめに語られた。

ミラノに着いて解散した数時間後、驚くことにイゥインちゃんは大きく背中のあいたドレスを身につけ、真っ赤な口紅をつけて再登場したのだから、どこまで信じていいのか。師匠もシャワー浴びて、お気に入りのズボンに履きかえた。「

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お礼にちきゅうのかけらを!
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旅する土鍋2019 「途立つ誕生日のスケルツォ」(前編)

イタリア語「スケルツォ」は「冗談」という意味かつ、音楽の世界では快活で急速な三拍子の楽曲を示す。おどけた感じが「冗談」という言葉と重なる。ショパンの「スケルツォ第2番 変ロ短調」などがそのひとつ。

1. 肉眼と無限遠なレンズ

私たちはリグーリアの海にいた。
前の晩に書いた七夕の短冊を見ながら「願いは叶うのだろうか」なんて、無限遠に合わせたレンズでもって話していた。娘のように年齢が離れている中国

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お礼に風の音を!
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旅する土鍋 2019 ミラノ「いつまでもどこまでも弟子でいい」

梅雨の曇天を家族に置き去りにするのは少しだけ心のこりだった。

タネをまきにゆく

長い旅も短い旅も、出かける朝に特別な雰囲気はない。妻であり母であるということは、サッカーのキャプテンがつける腕章のようなもので。いやいや、みんなそれぞれがアイデンティティの腕章をつけており、スポーツと違うのはみんなそれぞれキャプテンなので、誰が出かけても家族の動きはとまらない。

「旅」という字は、ふたつの文字か

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お礼に空からおいしそうな雲をひとつ!
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「旅する土鍋2019」魚醤をもとめ能登へ

イタリアにきて一週間。出発前ぎりぎりに飛んでいった能登への旅記録をトスカーナの景色を見ながら書いているが、どうも湿度が違ってうまく書けない。

しかしながら、なぜ毎年イタリアに毎年足を運び、すぐに答えが出ない、もっとダイレクトに言ってしまえば、すぐにビジネスに結びつかない活動をしているのか。その答えが分かりやすく感じた国内の旅であったので、イタリア紀行をはじめる前に書きとめておこうと思う。

イタ

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お礼にちきゅうのかけらを!
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