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三毛猫ミーのクリスマス 第1話 幽霊の正体!見~た~ニャア~
新企画“三毛猫ミーのクリスマスのご案内当ブログのメイン記事「マーケティング編」に続き、新しい企画が始まりました。
しかも、ビジネス記事ではなく、小説。ネコを主人公にした小説です。
では、どうぞ、お楽しみ下さい。
(ここから物語が始まります。読み終わるまで5分くらいかかります)
クリスマス・イヴの前夜らしからぬ、お化《ば》けでも出そうな、生《なま》あたたい風が吹く夜でした。
静まり
三毛猫ミーのクリスマス 第4話 島の広さは千葉ネズミーランド半島の約二倍ニャ
https://note.com/tanaka4040/n/n64b63b8a5ce8から続く
あたしたち猫にとって、散弾《さんだん》銃の重低音《じゅうていおん》は、虎《とら》のような捕食《ほしょく》動物の咆哮《ほうこう》を連想《れんんそう》させる。まだ耳鳴《みみな》りが止《や》まない。
「銃で撃《う》つなんて、ひどーい」
あたしは砂埃《すなぼこり》を払いつつ、正確には、舌《した》で毛繕
三毛猫ミーのクリスマス 第5話 幸せな自分を感じられるパワーキャンドルが胸に
https://note.com/tanaka4040/n/nce4904ba0eddから続く
使い古しの廃材《はいざい》で建てられたような木造《もくぞう》の平屋《ひらや》が三棟《みむね》、中庭《なかにわ》をコの字に囲んでいる。この、隙間《すきま》風が吹き込みそうに寂《さび》れた家々《いえいえ》が、ローコー大統領の邸宅《ていたく》だという。
豪華《ごうか》な屋敷《やしき》を想像していたあたしは
三毛猫ミーのクリスマス 第6話 どうしてブチ猫ブーのみ水をかけたニャ?
https://note.com/tanaka4040/n/n5d8629863c48から続く
「世の中に、不味《まず》いもんなんて、あらへん。お腹が空《す》けば、何でも旨《うま》い。腹ぁ減《へ》っとりゃせんのに、もっと食べようとするから、不味《まず》う感じるんやろな」
と、モンクーが、両前足の肉球《にくきゅう》を合わせ、
「ごちそうさん」
と、頭を下げて立ち去る姿を見送りながら、アメリカンショ
三毛猫ミーのクリスマス 第10話 猫の毛で毛糸を作る?そんなに猫の毛は集まるの?
https://note.com/tanaka4040/n/nc4323f3b18d2から続く
さながら、お祭りの縁日のような賑《にぎ》やかさだった。
埠頭《ふとう》いっぱいに陽気な音楽が流れ、何十もの屋台が密集し、さまざまな猫の着ぐるみが愛想を振り撒《ま》き、人々は笑い、語らい、食べ、飲み、時に歌い、歓声を上げ、猫との触れ合いを楽しんでいた。
写真撮影で人気が集まる着ぐるみは、毛長《けな
三毛猫ミーのクリスマス 第11話 後悔したところで遅せえ!時間は売ってニャア
https://note.com/tanaka4040/n/n2eb15e3db100から続く
港を埋め尽くす観光客の九割が、船内に一泊し、明日のクリスマスに帰る。
残り一割は、次の船まで一週間、あるいは、それ以上、長期滞在する。
「観光客は、どれくらい来るの?」
「船が週に一往復ですから、月間五千人。加えて、各国からの視察や、旅行。ペット業界が主催するツアーなどで、年間十万人くらいです」