The Gravediggers

living in London, like classical perfume, c…

The Gravediggers

living in London, like classical perfume, cosmetics and pubs ロンドン西在住。文章を書くのが好きです。ロンドン、ダブリン、ノルマンディが好き。古い香水が好き。映画や音楽も古めが好き。徒然綴っていきます。

記事一覧

アンナちゃんのこと

最近、いつものパブへ行くと、アンナちゃんが働いてはいるが、ひまを見てエプロンの大きなポケットに単語帳を入れていて、英単語をさらってるのをよく見る。話を聞いてると…

4

何もかも変わっちまった

いつも行きつけのパブには、タイ料理のユニットが入っている。店長はなるちゃんというタイ人である。なるちゃんの一番のお客さんは2人いて、1人はアレックスという50代半…

The Gravediggers
3週間前
7

木枯らしに抱かれて

昭和歌謡や中森明菜が大好きではあるが、カラオケで歌うのには結構勇気がいるラインナップ、でも今の曲あんまり知らないし、どうしようと思うことが非常に多い。 そういう…

The Gravediggers
1か月前
5

それってオワコンですか?

ある日のこと、何気なくX(旧ツィッター)を覗いていたら、衝撃的な(私にとって)ポストをみかけた。正直、このポストは私の脳天を打ち砕くにふさわしいポストだった。 …

The Gravediggers
1か月前
3

ハイストリートの小売業危機について

ロンドンにも数店舗ある無印良品を経営している、Muji Europe が昨日清算管理人を任命したというニュースが出た。 このニュースが出るとだいたい、まあ、お店は閉店、スタ…

The Gravediggers
1か月前
17

ダブリンの城

近所の印刷屋の親父が店をたたんだ。店は結構な通りに面していた。いつも、印刷屋にはジェレミーというアルプスで子供にスキーを教えているのが本職のあんちゃんがいて、親…

The Gravediggers
1か月前
10

かもめの玉子

イギリスに、ロンドンにやってきた最初の目的は語学学校だった。だいたい学校は1年ちょいくらいしかいなかったが、なんだかんだでだいたい2年くらいは学生としてロンドン…

The Gravediggers
2か月前
8

一人を受け容れる

`いつも行くパブにパブの人達が用心して接客している客が二人いる。 一人は、中東系の男でアントニーという。とにかく、この男は朝から晩までパブにいる。いつもウィスキー…

The Gravediggers
2か月前
4

最近増えたもの

パブのバーメイドの中にアリスという子がいる。いつもにやけていて、ふざけた雰囲気の子だから「にやけアリス」とか勝手に呼んでいる。にったらにったらして仕事をしている…

The Gravediggers
3か月前
5

さっちゃんの憂鬱

いつも行っているパブであるが、紆余曲折を経て、オーナーが昨年末に変更になった。 インド系の方で手広く商売をやっているという話である。 今までずっとパブにいた、バ…

The Gravediggers
3か月前
5

イギリスの婦人服

自分が投稿した記事で一番読まれているという記事はなんとバウアーの記事である。 そこまでファッションって感じの記事は書いていないので意外だなとは思いますが。 まあ…

The Gravediggers
4か月前
6

まさかこんな未来が待っているとは

この間、になるのかな、ミッシェルガンエレファントのチバユウスケが亡くなった。 ミッシェル、何回かライブ行ったりしたっけな。好きと周りには言っていた割にはそこまで…

The Gravediggers
4か月前
6

ダブリン残照

一時ダブリンが大好きで、一年に3回くらい通うというのを、数年続けたりしていた。 パブで知り合ったおじさんがダブリン出身だった。そのおっちゃんのおじさんがダブリン…

The Gravediggers
5か月前
8

病院のなぞ

サッカーが好きでよく見て居るし、選手やらチームのSNSもよく見ている。時たまだが、怪我をして、手術などをしたplayerがベッドに横たわっていて「手術は成功しました。早…

The Gravediggers
5か月前
6

豚と林檎

イギリスに来てから、不思議な話だが、牛肉より豚肉が好きになった。レストランなどでいただく際も、牛のメニューより豚のメニューを最初に見て、そこに気に入ったのがあれ…

The Gravediggers
6か月前
3

サンセバスチャンに行ってきた その2

美食の街 確かに美食の街というか、今までサンセバスチャンに行ったことのある人数名におすすめのレストランやタパスを聞いたところなんと、10個以上も出てきており、お…

The Gravediggers
6か月前
7
アンナちゃんのこと

アンナちゃんのこと

最近、いつものパブへ行くと、アンナちゃんが働いてはいるが、ひまを見てエプロンの大きなポケットに単語帳を入れていて、英単語をさらってるのをよく見る。話を聞いてるとIELTSを受験する予定らしく、ひまを見て勉強をしているそうだ。

鉛筆やらペンやらを使って単語帳にいろいろ書いているのを見るがあまりにもひどい文房具を使ってる。パブで使われてるよくわからないボールペンやら、どこかで拾ったんだか持ってきたん

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何もかも変わっちまった

何もかも変わっちまった

いつも行きつけのパブには、タイ料理のユニットが入っている。店長はなるちゃんというタイ人である。なるちゃんの一番のお客さんは2人いて、1人はアレックスという50代半ばくらいの男性、この辺の出身で建設業従事者でいつもヘルメット持参でパブにやってくる。元ジャムというバンドのポールウェラーに似ていて面影があり、笑うと目の周りがくしゃっとなっていい具合にしわがより、なんというか、イギリスらしい感じの人だった

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木枯らしに抱かれて

木枯らしに抱かれて

昭和歌謡や中森明菜が大好きではあるが、カラオケで歌うのには結構勇気がいるラインナップ、でも今の曲あんまり知らないし、どうしようと思うことが非常に多い。

そういうときは、やっぱり小泉今日子かな、などと思ってあなたに会えてよかったとか入れるんだけどさ、まあ、これだってそんなに新しくはないよなと。

小泉今日子、テレビドラマもそこまで出なくなったし、Xで変なことばかり言ってるおばさんかもしれないけどさ

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それってオワコンですか?

それってオワコンですか?

ある日のこと、何気なくX(旧ツィッター)を覗いていたら、衝撃的な(私にとって)ポストをみかけた。正直、このポストは私の脳天を打ち砕くにふさわしいポストだった。

イギリスの新興スーパーマーケットF社で、日本のとあるウェハースチョコレートが、なんと2.5ポンドで売ってた、というポストだった。

何がなんだかわからないので、細かく、書いていくが、まず、売ってるものは世界的に流通しているチョコレートウェ

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ハイストリートの小売業危機について

ハイストリートの小売業危機について

ロンドンにも数店舗ある無印良品を経営している、Muji Europe が昨日清算管理人を任命したというニュースが出た。

このニュースが出るとだいたい、まあ、お店は閉店、スタッフは解雇というのが常道のような気がする。今のところ通常営業だが、そのうち店舗はたぶん閉まるだろう。次の家賃を払うところまでは普段通りなのだろうが、そのうちお店はなくなる、はず。

誰かがお店の権利を引き取って、営業をそのまま

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ダブリンの城

ダブリンの城

近所の印刷屋の親父が店をたたんだ。店は結構な通りに面していた。いつも、印刷屋にはジェレミーというアルプスで子供にスキーを教えているのが本職のあんちゃんがいて、親父はいつもふらふらしていた。コロナ禍の間はこの印刷屋はそこそこもうかっていた。アクリル板に貼るシールやらコロナ禍用の飲食やら美容院のメニューやらを印刷する需要があり、まあ、忙しそうにしていたが、コロナが終わってからはまた暇に戻った。

ジェ

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かもめの玉子

かもめの玉子

イギリスに、ロンドンにやってきた最初の目的は語学学校だった。だいたい学校は1年ちょいくらいしかいなかったが、なんだかんだでだいたい2年くらいは学生としてロンドンにいた。

語学学校はある程度はちゃんとした学校だった。毎日ちゃんと授業はあったし、自腹で行ったからお金は無駄にしたくなかったからちゃんとは通っていた。

ただ、授業が終わった後は絶対に家にまっすぐなんか帰らなかった。だいたい、朝仲間と会っ

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一人を受け容れる

一人を受け容れる

`いつも行くパブにパブの人達が用心して接客している客が二人いる。
一人は、中東系の男でアントニーという。とにかく、この男は朝から晩までパブにいる。いつもウィスキーの水割りを頼んで、とにかくパブにいる。

職業はコックという噂だった。もともと中東のかなり小さい国から移民してきて、その国のクリスチャンの組織で働いているという。確かに隣の駅の近くに、その宗派の教会があり、宿泊所がある。何かあったときに同

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最近増えたもの

最近増えたもの

パブのバーメイドの中にアリスという子がいる。いつもにやけていて、ふざけた雰囲気の子だから「にやけアリス」とか勝手に呼んでいる。にったらにったらして仕事をしているが、普通のイギリス人で大学生である。

前にそのにやけアリスが、私の目のまえに来て、なぞの文字が書いてあるメモを見せてきた。「ナニコレ?」と言ったら「日本語なんだけど」と言われて一生懸命頑張って読んでみたら、ひらがなで「もち」と書いてあった

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さっちゃんの憂鬱

さっちゃんの憂鬱

いつも行っているパブであるが、紆余曲折を経て、オーナーが昨年末に変更になった。

インド系の方で手広く商売をやっているという話である。

今までずっとパブにいた、バーマンのヘッドのジンジャーは12月のはじめにパブを退職、前前から念願の福祉関係の仕事に転職した。

新しく、ヘッドオブバーマンになったのはクリスというおじさん、結構初老のくたびれたおじさんだった。クリスの本業はパーソナルトレーナーらしか

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イギリスの婦人服

イギリスの婦人服

自分が投稿した記事で一番読まれているという記事はなんとバウアーの記事である。

そこまでファッションって感じの記事は書いていないので意外だなとは思いますが。

まあ、最近そこまでバウアー着て居ませんがね。

イギリス来て女性の場合、本当に着る服がないのではないか、と思うことがある。今はまだいいが、私がイギリスに来た頃は、女性向けだとJAEGERとREISSというブランドがだいたい2大ブランドで他に

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まさかこんな未来が待っているとは

まさかこんな未来が待っているとは

この間、になるのかな、ミッシェルガンエレファントのチバユウスケが亡くなった。

ミッシェル、何回かライブ行ったりしたっけな。好きと周りには言っていた割にはそこまで聞いてなかった。どのアルバムも一回くらいさらっと聞いて終わりだった。亡くなったという記事を見て、どの曲が、どう、こう、という話にはあまりついていけなくて、「そこまで聴き込んでなかった」自分を発見した。

しかし、ミッシェルのお陰で、古い英

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ダブリン残照

ダブリン残照

一時ダブリンが大好きで、一年に3回くらい通うというのを、数年続けたりしていた。

パブで知り合ったおじさんがダブリン出身だった。そのおっちゃんのおじさんがダブリンで一人暮らしをしていて、部屋がたくさん余ってるから、ただで泊めてあげられるし、伯父さんも客人がいれば気持ちに張りが出るだろう、という意図だった。

実際、遊びに行ってみたら、おじいさん(紹介してくれた人の伯父にあたる。)、おじいさんの息子

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病院のなぞ

病院のなぞ

サッカーが好きでよく見て居るし、選手やらチームのSNSもよく見ている。時たまだが、怪我をして、手術などをしたplayerがベッドに横たわっていて「手術は成功しました。早くピッチに戻ってきてね」みたいなキャプションがついている投稿を見ることがある。

なんとなく、どのイングランドのチームの病院からの投稿もなんだか、なんというか、結構「あらら」と思うことが多い。

だいたい手術着の柄みたいなのでわかる

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豚と林檎

豚と林檎

イギリスに来てから、不思議な話だが、牛肉より豚肉が好きになった。レストランなどでいただく際も、牛のメニューより豚のメニューを最初に見て、そこに気に入ったのがあれば、もう豚を注文する。

鶏は安いので、貧乏人の味方である。匂いもあまりないし、扱いはラク。加えてへたくそが料理してもそれなりの味になる。あと、肉にもクラスがあると思うが、割に鶏はそこまでクラスの差が大きくないような気がする。ので、家で料理

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サンセバスチャンに行ってきた その2

サンセバスチャンに行ってきた その2

美食の街
確かに美食の街というか、今までサンセバスチャンに行ったことのある人数名におすすめのレストランやタパスを聞いたところなんと、10個以上も出てきており、おすすめのレストランがたくさんありすぎて選べないという感じ。結局、ある程度テーマを出してもう一回サンセバスチャンに何回か旅行へ行ったことのある人に絞ってもらい、2件挑戦しました。

もっと行けばよかったのに、と言われそうですが、正直、衛生面で

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