記事一覧
【エンタメ日記】『三体』『陰陽師0』『社長たちの映画史』編 2024/04/15~04/21
2024/04/15(月)【Netflix/ドラマ】『三体』
科学的論拠の組み合わせの先に斬新な地球外生命体の像を構築したその一点だけでも、原作小説のヒットは約束されていたのであろう。今回の配信ドラマについては、物語上での何度も定型を裏切る衝撃と、単純な映像の衝撃が相互に作用し、その大きなうねりに圧倒される。そして、物語においても映像においても「酷い」としか形容できない中盤の海峡のシーンで、うね
【邦画新作】『ハードボイルド・レシピ』ネタバレあり感想レビュー—映画の出来を犠牲にしてでも眉村ちあきのプロデュースに専念する強い意志
眉村ちあきが何者なのかは、いまだよくわかっていない。アイドルなのかシンガーソングライターなのか、大まかなジャンルすらも曖昧だ。まあ、それは単にボクが不勉強なだけなのだが。ただ、なんとなくではあるが、眉村ちあきの側があえて自身の立ち位置を曖昧にしているかのような気配がある。
眉村ちあき初主演の映画『眉村ちあきのすべて(仮)』が、プロデュースの方向性をはっきりと示していたのではないだろうか。密着ドキ
【エンタメ日記】『PERFECT DAYS』やっと観た編 2024/04/08~04/14
2024/04/08(月)有休を取って歯医者へ。染みるやつは知覚過敏らしく薬で対処。それでもまだ染みるけど。それとは別に歯石がヤバいとのことで取ってもらう。結果、歯の隙間から空気が漏れてスースーするようになった。
さて、せっかくの有休なので、なかなか行く機会が作れなかった映画館へ行き、なかなか観る機会が作れなかった映画を観る。
【邦画新作】『PERFECT DAYS』ヴィム・ヴェンダース監督
【邦画新作/アニメ】『名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)』ネタバレあり感想レビュー—ファンムービーへの急激な路線変更は長寿シリーズにとっては危険な賭けではないか
前作『黒鉄の魚影』でうっすらと感じた予感が、本作『100万ドルの五稜星』で確信に変わった。『名探偵コナン』の劇場版は、まず熱狂的な既存ファンへのアピールを最優先する方針に転換したのである。ここでいう既存ファンとは、必要もないのに「安室」の印鑑を買いに走るような人たちのことで、おこづかいで「週刊少年サンデー」を買っているような小中学生ではない。
コナン劇場版は、何も知らない新参者、特に初見の子供に
【エンタメ日記】珍しく映画館に行かずに『フィジカル100』見ていた編 2023/04/01~04/07
2024/04/01(月)重要なお知らせごとが発生しやすい新年度の初日を「嘘をついていい日」にするのは危機管理上よくないのでは。
2024/04/02(火)歯医者に行こうかと考え始めた途端に歯痛が治まった。虫歯菌が自らの命を守るために痛みをコントロールしている可能性がある。
2024/04/03(水)【似顔絵】水原一平
【小説/ミステリ】『案山子の村の殺人』楠谷佑・著
途中で「読者への挑戦
【エンタメ日記】『オッペンハイマー』と『四月になれば彼女は』は似ている編 2024/03/25~03/31
2024/03/25(月)【小説/ミステリ】『まだ終わらないで、文化祭』藤つかさ・著
毎年必ず生徒の誰かがサプライズを起こす慣例がある、とある高校の文化祭。しかし2年前の文化祭の動画がSNSで拡散されて大問題となり、昨年は実行する者はいなかった。そして、何かが起こりそうな雰囲気の中、今年も文化祭が始まる。
教師の指示で聞き取り調査をする生徒会実行委員などいくつかの視点で並行して話が進むが、いず
【エンタメ日記】『シャーロック・ホームズの凱旋』と『ペナルティループ』編 2024/03/18~03/24
2024/03/18(月)月曜日に鍋いっぱいの味噌汁を作って1週間かけて食べるのがライフサイクルになりつつある。今週は牡蠣を入れてみました。
2024/03/19(火)気の迷いでNetflix『フィジカル100』を観始めてしまった。韓国の筋肉バトルバラエティ。真剣に見るほどでもないが、作業しながら片隅で映像を流すのにちょうどいい。秋山成勲って韓国ではレジェンドみたいな扱いらしい。大昔、桜庭和志と
【エンタメ日記】今の学生クイズ大会ってこんな感じなのか編 2024/03/11~03/17
2024/03/11(月)【にがおえ】街裏ぴんく
2024/03/13(水)【小説/ライトノベル】『夏目漱石ファンタジア』零余子・著
流行りからひとつのジャンルになりつつある「文豪キャラクター化モノ」の新たな作品がファンタジア文庫から爆誕。暗殺された夏目漱石の脳が野口英世の手術によって樋口一葉の身体に移植されるという話。先行作品と違うのが、舞台が完全な架空世界ではなくIFの歴史とはいえ明治の日
【エンタメ日記】『ゴールド・ボーイ』『映画 マイホームマイヒーロー』編 2024/03/08~03/09
2024/03/08(金)【書籍/ノンフィクション】『素数と音楽』マーカス・デュ・ソートイ 著
リーマン予想を大きな軸に、素数の謎に取り憑かれた数学者たちの半生を網羅している。かいつまんで紹介されるエピソードから、偉大な数学者はいずれも変人なのだと改めて知る。というか、変人だから数学者になれたのだろうが。エジプトでの経験から暑さの虜になり、自宅の部屋を高温にして何重もの布にくるまっていたジョゼフ
【エンタメ日記】『東京都同情塔』『アーガイル』『忍びの家』編 2024/02/25~03/03
2024/02/25(月)【小説/純文学】『東京都同情塔』九段理恵・著
ザハ・ハディド設計の新国立競技場が、あの醜悪な代案ですらなく当初の案が千駄ヶ谷に建設され、しかも延期することなく2020年に五輪が開催されたパラレルな東京に、収容人に優しい高層タワーの刑務所が建てられる話。犯罪者は「ホモ・ミゼラビリス」(同情されるべき人々)と言い換えられる日本において、タワーの設計を手掛ける建築家の牧名沙羅
【エンタメ日記】朝の早よから『ボーはおそれている』編 2024/02/12~02/18
2024/02/12(月・祝)【新書】『バレエの世界史』海野敏・著
バレエがどのように誕生して発展して現在に至ったかという600年が、ヨーロッパ史と並行して大局的に通観されている。重要な人物や作品の名前を、歴史の中に位置づけて把握できるのが良い。19世紀のバレエダンサーであるマリー・タリオーニの熱狂的なファンが、競売で手に入れた彼女のバレエシューズを煮込んで食べた逸話がインパクトあった。いつの時
【邦画新作】『コーヒーはホワイトで』ネタバレありレビューーーそんなトリックがまかり通るならば全てのミステリ作家は廃業せねばなるまい
昔ながらの純喫茶(って公式にはあるけど、どちらかというと最近のオシャレカフェっぽい)「モア」には、探偵事務所というもうひとつの顔があった。探偵に依頼したい人は「コーヒー、ホワイトで」と注文する決まりだ。実は優秀な探偵であるアルバイト店員・モナコ(演:加藤小夏)は、依頼を承ったら、助手の由美彦(演:好井まさお)とともに調査を開始する。探偵モノが低予算邦画の定番なのは、フォーマットが確立していて作りや
もっとみる『パネルクイズ アタック25next』感想戦
とにかく不安だったのである。BSチャンネル「ジャパンネットTV」で2024年2月11日に放送された『パネルクイズ・アタック25next』に解答者として出場した。で、収録後にとにかく後悔していて、できることならここだけ撮り直してほしいとさえ思った、ある箇所があった。それは、番組冒頭の自己紹介の部分だ。あまりにグダグダで、かなり酷かったのだから。
収録の流れを超簡単に説明すると、控え室でメイク(生ま