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さざんか、さざんか、咲いた道。久しぶりの茶の時間のあとで
音が、よく聞こえる
親しい仲間を呼ぶように囀る鳥
風にそよぎ擦れる葉
からからと地面を転がる枯葉
岩が見える
土が見える
五感が戻ってきたようなそんな感覚
ただ、意識的に見つめようと開こうとしているだけなのかもしれない
でもどこか
体の詰まりが取れて
すーっとしたようなそんな気がする
すっきりとしていて
入ってきていいよ
と体が言っているようだ
あっというまに師走
もうすぐサンタクロ
淡いピンク色のコートを嬉々として羽織るわたし。
ずっと
ずっとずっと
ピンク色が嫌いだった
特に白の多い、淡いピンク色は大の苦手
それは、"女の子" の色だから。
私は ”女の子” が嫌いで
自分が "女の子" の色を纏うなんて、まっぴらごめんだったのだ
小学生の頃から好きな色は水色
途中一時だけ好きになったのは紫色
自分で洋服を選べるようになってからも
ピンクの服は、一度も買ったことがない
Liz Lisaなんてもってのほかで、(特定
What do I want to do? How do I want to be?
良い音に、耳を澄ませて
香りに、鼻を澄ませて
繊細な味に、舌を澄ませて
手足の感覚に、体を澄ませて
未知との出会いに、心を透ませて
感動の瞬に、鼓動を揺らして
生きてる、と感じたい
頭ではなくて
心で、身体で
いま、生きてる、幸せだ、と感じたい
あのいま通り過ぎた人みたいな格好がしたい
ラフなお団子頭ちょっきり前髪に茶色い眼鏡
白の少し文字が書いてあるロンティーに白のワイドパンツ
お腹はin 黒
滝と天狗とふらふら瓢箪
蝉が鳴き始めた
今日、鳴き始めた
雲がもくもくと
空のぱかーん!と青くなって
夏が来たことを体感する
稽古場からでた空気はぬるく
風にはまだ少しだけ涼しさが残る
最近少し稽古で見える世界が減っている
事実のほうが頭に入る
なぜだろう
今日のお稽古で使った水差しの蓋は
葉っぱだった
背が高い人の大きな手ぐらいの大きさ
昔の人はこの葉を短冊の代わりにして
炭で願い事を書いたという
葉の名前は何度
茶湯からの、便り 十三
"山笑う"
今日、茶杓の銘に使おうとしていた言葉
冬枯れた山から緑が芽吹き始めた
春の山のさま。とのこと
丁度、今年初めて山梨の山の中で目にした光景だった
昔々の人が、同じような景色を見て
あぁ、山が笑っている様だ
とこの言葉を頭に浮かべたかと思うと
粋すぎるよなぁ日本人
他にも、調べていたら桜の異称として
"夢見草"
という言葉が出てきたり
木の切り株などから萌え出る芽のことを
"蘖(ひこば
茶湯からの、便り 十一
恵みの雨
と雨を嬉しく思えるようになったのはいつからだろう
草木がふわぁ気持ちがいい〜お水美味しい〜と
喜んで見えるようになり
雨水を含んだ苔が美しく見え
木や葉に留まる雫を宝物を発見したように見つめるようになったら
雨が楽しくなった
今日のお茶杓のごめいは何にしようかと思いながら
調べていると菜種梅雨という言葉に出会った
菜の花咲く季節に連日降り続く雨とのこと
連日の雨ではないから駄目か
とお
茶湯からの、便り 十
梅が咲き
早咲きの桜が咲き
春一番の風が吹いて
空気が少し和らいできた
今日は吊り釜
天井から吊るされたお釜が
ゆらゆらと静かに揺れる
炭で温められたお釜の蓋を開けると
そこからぐらゆらと煙のような湯気がたつ
少し俯瞰したところから
美しくお茶を点てる姿を眺めながら
ふと目に入るお茶の緑の鮮やかさに心を奪われる
ぐっと濃い緑色なのに
人掬いの茶杓の先が明るく照ってみえる
茶によって緑の色が異な