ブックスミタカ(旧BOOKS三鷹)の店主が書く個人的なブログ

17年営業を続けていた三鷹駅から西武柳沢駅前に引っ越してきた古本屋です。

ブックスミタカ(旧BOOKS三鷹)の店主が書く個人的なブログ

17年営業を続けていた三鷹駅から西武柳沢駅前に引っ越してきた古本屋です。

最近の記事

100円DVDが売れる町

ゴールデンウィークの「ゴールデン」とは「黄金」とか「価値がある」と訳すことができるのですが、古本屋にとっては決して黄金期間ではありません。なぜかというと、多くの人が観光に出かけてしまうので古本屋が賑わう可能性が低いからです。 しかし、今年のゴールデンウィークは違いました。初日から多くのお客さんにご利用いただけました。もしかしたら、円高や物価高の影響で、レジャーや観光を控えている人が多いのかもしれません。 そして今日販売した商品の中に、100円のDVDがたくさんありました。

    • 「最後まで本を読めない」を改善させる

      最近、店主は読みかけの本が溜まってしまいました。最後まで読み進めていない本が10冊以上あります。読みかけの本を納めた棚があるのですが、それがついに埋まってしまいました。 この読書の渋滞には2つの理由が考えられます。1つ目は次々と興味が移ってしまう心境の変化です。そして2つ目は集中して読書する時間が少ないという環境です。つまり、興味があるうちに集中して読み切ってしまえばいいのですが、途中で読書を止めるから本が溜まってしまうというわけです。 しかし、基本的に古本屋は365日休

      • 生活費のために本を読まないという選択

        最近、厳しい売上が続いています。食費や電気代の上昇が個人消費に影響しているのは間違いありません。物価高の影響が古本業界にも及んでいるのです。 しかしながら、古本屋的には少し納得がいきません。他の業界は値上げによって売上が下がっているという因果関係がありますが、古本の価格はほとんど変わっていないからです。 ということは、本が生活必需品ではなく、生活が厳しくなると、いち早く削減される娯楽費と同じ扱いだということになります。 しかし、物価が下がったら本を読む。経済が好転したら

        • 近所のカレー屋さん「からくら」に初訪問

          朝から小雨がふり続いた一日でした。やっと暖かい春が近づいてきたと思ったのに、再び感じる肌寒さ。季節を巻き戻されてしまった感じです。店主は雨でテニスの予定がなくなったので、代わりに近所のカレー屋さん「からくら」さんにお伺いしてきました。(水曜日だけ当店の近くで営業しているのです) お店を訪れてみると、入口に小さく「LO14:30」と書いてあるではないですか。到着時間は2時15分。ぎりぎりセーフで滑り込み。 店に入ってみると先客はおらず。静かな店内に、店主と思しき男性が1人。

        マガジン

        • 完全解読
          4本
        • 吾輩は古本屋である
          3本

        記事

          「文藝春秋2024年5月号」小池百合子都知事の学歴詐称工作について

          空を見上げると、灰色の雲で7割ほどが埋まっている。いつ雨が降り出してもおかしくなさそうです。そして、少しだけ降りました。ザーッという雨はでなく、パラパラパラ、パラパラパラと少しだけ。でも、そんな天気の日こそお客さんが来ないもの。 そこで今日は「文藝春秋2024年5月号」を読みました。お目当ては小池百合子都知事の学歴詐称工作の告発文。Yahoo!ニュースやYouTubeなどを見て要点は知っていたのですが、それだけでは何か大事な情報が抜け落ちているような気がします。やはり原文を

          「文藝春秋2024年5月号」小池百合子都知事の学歴詐称工作について

          絵本「かきねのむこうはアフリカ」

          久しぶりに古本屋に籠る一日となりました。お客さんがこない店内で、お売りいただいた本をひたすら磨いて、ひたすら値段をつけて、ひたすらお店に並べます。 そして夕方、仕事が一段落したところでいつも通り読書をすることに。昨日から読み始めた新書を読み終えそうになったとき、「ふ」と積みあがっている絵本に目がいきました。そこで今読んでいる本は最後の一章を残し、閉じ、今度は絵本を数冊読んでみることに。 その中で店主は「かきねのむこうはアフリカ」というあまり売れていなさそうな絵本が気に入り

          「読書も見て学ぶことはできないだろうか?」

          今日は午後から雨が降り、古本屋が賑わうことはありませんでした。 そんな日ですから、店主はテニスのフォーメーションの研究をしておりました。YouTubeに上がっている、日本トップクラスの大学生のダブルスの試合を分析していたのです。 そして、その合間に読書をしており、そこで「ふ」と気がつくことがありました。 テニスが上達する方法のひとつに、見て学ぶ、上手い人と一緒に打って学ぶというものがあります。プロ選手の素晴らしいプレーを観戦すると、テニスが上達することがよくあります。テ

          「読書も見て学ぶことはできないだろうか?」

          甘く見る

          今日も早朝より地元の柳沢中、午後からは私立学校の部活指導をしてきました。古本屋に戻ったのは夕方から。最近、読書する時間が確保できません。それが大きな悩みですが、人様から頼られるのは光栄なこと。古本屋の経営も気になりますが、出かけてきました。 そして、今日の部活の指導中に、考えさせられる場面に遭遇しました。今日から新しいコーチが私立学校の部活に参加してくれることになったのですが、そのコーチに対して子供たちの反応が厳しかったのです。 練習開始前に泣き出す中学生、さらに練習が始

          読書に熱が必要かもしれない

          今日は大きな商いがない一日でした。そこそこ本が売れましたが、売上金額が跳ね上がることはありませんでした。いい本は沢山あるのに、売れないのは何故だろう?その解決策を含めて、今日はブログを書いてみたいと思います。 最近、スポーツを観戦しているときに気がついたことがありました。盛り上がっているスポーツには熱狂的なファンが存在しているという事実です。 例えば、プレミアリーグというイギリスのサッカーリーグの動画をYouTubeで観戦すると、観客席は超満員。そして贔屓のチームを応援す

          「わたしの金子みすゞ」

          先週、高校時代の先輩の愚痴を聞くことになりました。母親が亡くなったあと、父親が暴走してしまい、その対応に疲れていると。いやー大変ですね、先輩。と聞き役に徹していると、そのままテニススクールのレッスンの代行を頼まれてしまったので、今日は出かけておりました。 そんなわけで、本日も忙しく一日を終えることに。しかし、少しでも仕事を減らそうと買取した本を調べていると、ちばてつや先生の絵が表紙となっている「わたしの金子みすゞ」が目に留まり、そのまま本を開きました。 この本は、厳選した

          読書は初速

          当店は古本屋ですが、移転前の三鷹市時代はゲームも取り扱っていました。その名残として、現在もご要望があればゲームソフトや本体の買取を行っております。今日はそのゲーム機本体が売れたので、売上は上々となりました。 そして店主は本を読んでいるときに気がつきました。読書は本を開いた瞬間に集中力が上がると読書が進む。店主も内容を理解できているかどうか別としても、本を開いてすぐに文字を読むことができます。 しかし、隙間時間ができたときにスマホでSNSを開いてしまったり、パソコンでYou

          「反哲学入門」を読み、哲学のよさがわかってからこの本と出合えてよかったと思った

          本日、やっと「反哲学入門」を読み終えることが出来ました。哲学の本だけあって、薄いのに難しい本でした。とはいえ、帯には以下のように書いてあります。 解説を書いている三浦雅士氏はこのようにおっしゃっておりますが、9割以上の若者は賛同できないと思いますよ。 こういった本をありがたがって読む人はごく一部。ほとんどの若者は心地よく読むことができないので、この本と出合ったほとんどの人が「哲学書を読むなんて頭がいいんだね」とか、「読書をするなんてマジメだね!」なんていうネガティブな先入

          「反哲学入門」を読み、哲学のよさがわかってからこの本と出合えてよかったと思った

          読書法を変える「歴史とは何か」

          「ブログ見ました!」という言葉を聞いて、冷や汗をかきました。 柳沢中学の部活指導中、新しく赴任してきた先生から「お仕事は何をされてるんですか?」と聞かれたので、柳沢駅前で・・・古本屋を・・・と答えたところ、先生にこのブログがバレていることが判明しました。これはもう迂闊なことは書けません。気を緩めずにブログを書きたいと思います。 そして今朝も子供たちが登校する前に、グラウンドで「歴史とは何か」 という岩波新書を読んでいました。この本は名著として有名な本で、その内容は難しめ。

          古本屋の店主が部活指導で気がついたこと「物事にはいい面と悪い面がある」

          少しだけ雨が降りましたが、今日も昨日に引き続き穏やかな気候でした。次々と素晴らしいお客さんにご来店いただき、いい本が売れました。3日前と4日前は売上がどん底だったので、少し取り返せましたね。 そして、今日のブログは久しぶりに古本屋と関係ない話を書きたいと思います。実は、夕方から店主は部活指導のために私立の学校に出かけてきました。そこで店主は現代っ子の扱いの難しさと直面してしまいました。 指導先の学校は私立の女子校なので、全学年を通して部員同士の仲がいい。中学生1年生から高

          古本屋の店主が部活指導で気がついたこと「物事にはいい面と悪い面がある」

          水木しげるの「わたしの日々 」

          今朝は開店直後にワイド版の漫画をまとめてご購入いただき、幸先よくスタート。その後、青空に誘い出されたかのように次々とお客さんがご来店。久々に普通に本が売れた、古本屋にとってよき一日となりました。 そんな中、たまたまネットで売れた本が目に付き、そのまま梱包前に読みました。それは水木しげる先生の「わたしの日々 」という漫画です。 この本は、水木しげる先生にしては珍しいカラーのワイド版。その内容は、水木しげる先生の日常です。調布に住み、家族と自然を愛し、等身大の生活を続ける92

          特定の著者の本を次々と読むことで、大切なことを復習できる

          お客さんは来ないのに、なんだか忙しい。古本屋的にあるあるな一日でした。 まだ手付かずの本に値札をつけたり、売れない本を処分したり、ネットに出品している本の価格を変更したりと、暇そうな古本屋でも仕事は多々あるのです。そして店主は部活指導にも出かけたので、忙しさも増しました。 そんなこんなで今日は難しい本を開く時間はなかったので、隙間時間で2つの本を少しづつ読みました。それは、夏目漱石関連の書籍と斉藤孝氏の著書です。 店主は気に入った著者を見つけた場合、その著者の本を次々と

          特定の著者の本を次々と読むことで、大切なことを復習できる