Chikarum

音楽、読書、ラム酒。 Vernyのドラム。音楽雑談ポッドキャスト「Sunday Nig…

Chikarum

音楽、読書、ラム酒。 Vernyのドラム。音楽雑談ポッドキャスト「Sunday Night Music 」の番組ホスト。

マガジン

  • ひとりごと

  • 愛すべきおバカ曲

    • 10本

    世の中には、人の心を虜にする「愛すべきおバカな曲」というものがある。 ひとたびそんな曲に出会うと、我々はその曲について考えることを止められなくなってしまう。きっと、そんな人間らしいおバカさこそが、我々が音楽を愛する一つの理由だからだ。 珠玉のおバカ曲たちに、我々は心から敬意を表したい。 Chikarum & onakaippei

  • 音楽についての彼是

記事一覧

銀座の純喫茶

何やらきな臭い話だった。聞くに「連帯保証人がどうの」とか「彼の弟の取り分が云々」という話。どこか酒焼けしているような、それでいて年にはやや不釣り合いにも感じる少…

Chikarum
10日前
4

創業した音楽教育系スタートアップを脱退した話

共同創業したスタートアップを正式に脱退しました 先日、withTone(ウィズトーン)という自分で立ち上げた音楽系スタートアップから、身を引くことを決めた。共同創業した…

Chikarum
1年前
11

大人の読書会「象ゼミ」を2年半継続して思うこと

「象ゼミ」とは何か2020年の春、Covid-19の自粛期間中に色々な人と連絡を取り合う中で、大学時代の友人2人と懐かしい話で妙に盛り上がってしまい、その場が名残惜しいやら…

Chikarum
1年前
6

I Don't Feel Like Dancin'/Scissor Sisters

お気づきの方もいるかもしれないが、時折、「曲名/アーティスト名」のタイトルで記事を書いている。この記事がまさにそうだ。しかしこのタイトルには理由がある。我々は、…

Chikarum
3年前
2

アントレを学ぶことは自身を深く知ることだ

バルセロナに来てから丁度2ヶ月が経過し、先週第2モジュールが無事に終わった。前回の記事ではHarbour.Spaceという大学院の特徴や、少人数かつインターナショナルな環境、…

Chikarum
3年前
7

バルセロナで学ぶアントレ教育について

2020年の9月からスペインのバルセロナにあるHarbour.Spaceという一風変わった大学院で、High-Tech Entrepreneurship(直訳:ハイテク起業精神)を学んでいる。「Harbour.Sp…

Chikarum
3年前
26

柏手/クラムボン

お気づきの方もいるかもしれないが、時折、「曲名/アーティスト名」のタイトルで記事を書いている。この記事がまさにそうだ。しかしこのタイトルには理由がある。我々は、…

Chikarum
3年前
1

バルセロナの「Harbour.Space」という謎の大学院に飛び込んだ理由

はじめに全く何の自慢にもならないのだが、僕は「目的にフォーカスして勉強をやる」ということが苦手だ。細かいところが気になってしまうことが多く、本来の目的からすると…

Chikarum
3年前
30

貧乏性の街歩き

最近、靴箱の整理をしていたら、去年1週間バルセロナに行く直前に買った黒いadidasのスニーカーの踵部分に小さな穴が空いていたことに気づいた。迷ったけれど、比較的気に…

Chikarum
3年前
1

ジャスパーモリソンとホワイトボード

最近、うまく眠ることができない。ちゃんとベッドに入るのだが、どうにもなかなか寝付けない。日中はほぼずっとPCの前にいるし、寝る直前もスマホを眺めているので、脳が興…

Chikarum
3年前
4

Free For All / Art Blakey & the Jazz Messengers

お気づきの方もいるかもしれないが、時折、「曲名/アーティスト名」のタイトルで記事を書いている。この記事がまさにそうだ。しかしこのタイトルには理由がある。我々は、…

Chikarum
3年前
4

One Note Show/The White Stripes

お気づきの方もいるかもしれないが、時折、「曲名/アーティスト名」のタイトルで記事を書いている。この記事がまさにそうだ。しかしこのタイトルには理由がある。我々は、…

Chikarum
4年前
2

Don't go back to Dalston/Razorlight

お気づきの方もいるかもしれないが、時折、「曲名/アーティスト名」のタイトルで記事を書いている。この記事がまさにそうだ。しかしこのタイトルには理由がある。我々は、…

Chikarum
4年前
5

「象ゼミ」という名の読書会

Covid-19の自粛期間中に、大学時代に同じゼミで切磋琢磨した友人にふと連絡をとってみたところ、非常に会話が盛り上がってしまい、改めてZoomで飲むことになった。ただその…

Chikarum
4年前
3

バンドっぽいピアノトリオ(後編)

※本記事は「バンドっぽいピアノトリオ(前編)」の続きです 自分の好きなピアノトリオの推し曲を集めたプレイリストを、初めて作ってみた。プレイリストの名前は、”Bandish…

Chikarum
4年前
11

バンドっぽいピアノトリオ(前編)

先日、自分の好きなピアノトリオの推し曲を集めたプレイリストを、初めて作ってみた。プレイリストの名前は、”Bandish piano trios”、つまり「バンドっぽいピアノトリオ…

Chikarum
4年前
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銀座の純喫茶

銀座の純喫茶

何やらきな臭い話だった。聞くに「連帯保証人がどうの」とか「彼の弟の取り分が云々」という話。どこか酒焼けしているような、それでいて年にはやや不釣り合いにも感じる少し甲高い声の女性が、純喫茶のカウンターで滔々と隣の男性に話しかけている。男性は時折ぼそぼそと口を動かしているものの、それは人に聞かせるためというよりも自分自身に言い聞かせているようにも聞こえる語り口であった。

やがてひとしきり、話し終わっ

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創業した音楽教育系スタートアップを脱退した話

創業した音楽教育系スタートアップを脱退した話

共同創業したスタートアップを正式に脱退しました

先日、withTone(ウィズトーン)という自分で立ち上げた音楽系スタートアップから、身を引くことを決めた。共同創業したメンバーとじっくりと話し合った結果であり、今後は彼女がwithToneを全面的に引っ張っていく予定である。こんな風に書いてしまうと大袈裟に聞こえるかもしれないが、共同創業といってもそもそも何の投資も取れていないし、法人化にも至って

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大人の読書会「象ゼミ」を2年半継続して思うこと

大人の読書会「象ゼミ」を2年半継続して思うこと

「象ゼミ」とは何か2020年の春、Covid-19の自粛期間中に色々な人と連絡を取り合う中で、大学時代の友人2人と懐かしい話で妙に盛り上がってしまい、その場が名残惜しいやら盛り上がりのノリも相まってやらで、なんとなく読書会を始めることになった。せっかくだから名前もつけよう、ということになり「象ゼミ」と名付けた上でステートメントまで書いてしまった。もっともゼミとは名ばかりで、一緒の本を読んだ上で好き

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I Don't Feel Like Dancin'/Scissor Sisters

I Don't Feel Like Dancin'/Scissor Sisters

お気づきの方もいるかもしれないが、時折、「曲名/アーティスト名」のタイトルで記事を書いている。この記事がまさにそうだ。しかしこのタイトルには理由がある。我々は、「愛すべきおバカ曲」というテーマの下にこの記事を書いている。そこには、愛情とおバカさの両方が等しく揃っていなければならない。どちらに肩入れすることもできない。だから、客観的なタイトルを付けざるを得ない。ということにしておこう。

誰しも、時

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アントレを学ぶことは自身を深く知ることだ

アントレを学ぶことは自身を深く知ることだ

バルセロナに来てから丁度2ヶ月が経過し、先週第2モジュールが無事に終わった。前回の記事ではHarbour.Spaceという大学院の特徴や、少人数かつインターナショナルな環境、そして英語の日常会話にやや苦戦しているという悲しい現実について書いた。ありがたいことに知らない方からご質問やご連絡をいただいたりしたので、今回はもう少し授業の中身について書いていきたい。ご参考までに前回の記事も載せておく。

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バルセロナで学ぶアントレ教育について

バルセロナで学ぶアントレ教育について

2020年の9月からスペインのバルセロナにあるHarbour.Spaceという一風変わった大学院で、High-Tech Entrepreneurship(直訳:ハイテク起業精神)を学んでいる。「Harbour.Space大学ってどこ?」とか「なんでわざわざそんなマニアックな大学院に行ったの?」等の興味を持っていただいた方は、下記の記事で少しだけ経緯や理由などを書いているので、ご笑覧いただければ嬉し

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柏手/クラムボン

柏手/クラムボン

お気づきの方もいるかもしれないが、時折、「曲名/アーティスト名」のタイトルで記事を書いている。この記事がまさにそうだ。しかしこのタイトルには理由がある。我々は、「愛すべきおバカ曲」というテーマの下にこの記事を書いている。そこには、愛情とおバカさの両方が等しく揃っていなければならない。どちらに肩入れすることもできない。だから、客観的なタイトルを付けざるを得ない。ということにしておこう。

もう3年ぐ

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バルセロナの「Harbour.Space」という謎の大学院に飛び込んだ理由

バルセロナの「Harbour.Space」という謎の大学院に飛び込んだ理由

はじめに全く何の自慢にもならないのだが、僕は「目的にフォーカスして勉強をやる」ということが苦手だ。細かいところが気になってしまうことが多く、本来の目的からすると枝葉末節にすぎない部分にいつまでも捉われてしまいがちである。そのため、壮大かつ緻密な夏休みの勉強計画を立てた2日後に計画が頓挫したこともあるし、自分が掲げた厳しすぎる目標によって自らの首を締めてしまったことも枚挙に遑がない。大学受験もごく簡

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貧乏性の街歩き

貧乏性の街歩き

最近、靴箱の整理をしていたら、去年1週間バルセロナに行く直前に買った黒いadidasのスニーカーの踵部分に小さな穴が空いていたことに気づいた。迷ったけれど、比較的気に入っていたのでもう少し履けるだろうと思い、まだ処分しないことにした。

学生時代は電車賃をケチって、よく新宿から渋谷まで歩いたりしていた。特に、代々木から原宿にかけての道のりは、いかにも賑やかな駅に挟まれているにも関わらず絶妙に殺風景

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ジャスパーモリソンとホワイトボード

ジャスパーモリソンとホワイトボード

最近、うまく眠ることができない。ちゃんとベッドに入るのだが、どうにもなかなか寝付けない。日中はほぼずっとPCの前にいるし、寝る直前もスマホを眺めているので、脳が興奮していて寝付けないのだろうとは思うのだが、だからといってその習慣を簡単にやめられたら誰も苦労はしない。人間は意思の弱い生き物であり、僕もご多分にもれず意思薄弱である。仕方がないので寝ることを諦めてベッドを抜け出し、PCの前に戻り、何か書

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Free For All / Art Blakey & the Jazz Messengers

お気づきの方もいるかもしれないが、時折、「曲名/アーティスト名」のタイトルで記事を書いている。この記事がまさにそうだ。しかしこのタイトルには理由がある。我々は、「愛すべきおバカ曲」というテーマの下にこの記事を書いている。そこには、愛情とおバカさの両方が等しく揃っていなければならない。どちらに肩入れすることもできない。だから、客観的なタイトルを付けざるを得ない。ということにしておこう。

1964年

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One Note Show/The White Stripes

お気づきの方もいるかもしれないが、時折、「曲名/アーティスト名」のタイトルで記事を書いている。この記事がまさにそうだ。しかしこのタイトルには理由がある。我々は、「愛すべきおバカ曲」というテーマの下にこの記事を書いている。そこには、愛情とおバカさの両方が等しく揃っていなければならない。どちらに肩入れすることもできない。だから、客観的なタイトルを付けざるを得ない。ということにしておこう。

大学時代に

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Don't go back to Dalston/Razorlight

お気づきの方もいるかもしれないが、時折、「曲名/アーティスト名」のタイトルで記事を書いている。この記事がまさにそうだ。しかしこのタイトルには理由がある。我々は、「愛すべきおバカ曲」というテーマの下にこの記事を書いている。そこには、愛情とおバカさの両方が等しく揃っていなければならない。どちらに肩入れすることもできない。だから、客観的なタイトルを付けざるを得ない。ということにしておこう。

ピラミッド

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「象ゼミ」という名の読書会

「象ゼミ」という名の読書会

Covid-19の自粛期間中に、大学時代に同じゼミで切磋琢磨した友人にふと連絡をとってみたところ、非常に会話が盛り上がってしまい、改めてZoomで飲むことになった。ただその友人は全くお酒が飲めないので、もう一人共通の友人(かつ僕にとってはバンドメンバーでもある)に声をかけて、3人で開催することになった。

他愛もない話やら近況報告をしていたら、あっという間に3時間くらい経ってしまったので、次回の開

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バンドっぽいピアノトリオ(後編)

バンドっぽいピアノトリオ(後編)

※本記事は「バンドっぽいピアノトリオ(前編)」の続きです
自分の好きなピアノトリオの推し曲を集めたプレイリストを、初めて作ってみた。プレイリストの名前は、”Bandish piano trios”、つまり「バンドっぽいピアノトリオ」である(全20曲/約2時間)。

この記事では、自分の作ったプレイリスト「”Bandish piano trios"」の曲を1曲ずつ紹介している。是非プレイリストを聞き

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バンドっぽいピアノトリオ(前編)

バンドっぽいピアノトリオ(前編)

先日、自分の好きなピアノトリオの推し曲を集めたプレイリストを、初めて作ってみた。プレイリストの名前は、”Bandish piano trios”、つまり「バンドっぽいピアノトリオ」である。ジャズを聞き始めた大学生の頃から、ピアノトリオ(ピアノ、ベース、ドラムで構成される演奏形態)が大変に好きなのだが、残念ながら根がロック少年だったこともあり、どうしてもリフがいい音楽に弱い。また固定のメンバーで一緒

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