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【自己紹介】15-6 休みのススメ 休職前後の身体の変化(休職後v)

今日のタイトル画像は「A boy, a girl, and a dog lie happily in the grass」です。おお!いい!今まで日本語だったのがいけなかったのかな。

今日は職場の自席を片付けに行きます。4月から新しい人が私の席に来るのでその人のために開けなければならぬ。この際だから全部捨ててしまおうとは思っているけれど、ハテどのくらい量があったかな。
いやだなー、緊張するなー、ドキドキ……。

今日も休職後の話シリーズです。
長い長い怨嗟を、お読みくださりありがとうございます!


休職6か月め 12月

かぐや姫「俺様のやり方は変えない」主治医も脱力の休職延長

9月に出してもらった診断書は12月末日までのものだったので、12月初旬にまた主治医・職場の人・人事の人・くらたの四者面談を行いました。
その際、かぐや姫課長(63歳・男性・定年後再雇用)から伝えられた言葉は、

  1. 復職訓練はかぐや姫のいない他課で行えるよう調整することができる。

  2. 突発の係長会もすでにやめた。

  3. できるだけ係長の意見は傾聴する。

  4. だが、自分の仕事の指示の出し方は変えない。

というものでした。しかし、

  1. 復職訓練を他課でやれても復職はもとの課なので意味がない。(そもそもかぐや姫に対する適応障害)

  2. 突発の係長会は確かにやめているらしい。

  3. ほかの係長から、「かぐや姫は係長の話をほとんど聞き入れない。ほとんど変わっていない」という話がくらたの耳にすでに入っていました。

  4. そしてこの「自分の仕事の指示の出し方は変えない」発言!

主治医も失笑・脱力の、「俺様は何も変えない」宣言。
主治医はまた「あなたはどう思う?」と聞いてくれました。くらたが「正直これでは復職したところで同じことになると思う」と答えると、「そうだよね」と、休職延長の診断書を書くと言ってくれました。

主治医は、職場の人と人事の人に、「この人はその上司がいない場所なら復帰できるのに、こんな無駄なことしている会社は、今ほかにないよ!」と一喝してくれました。でも、この会社以外で生きていく価値観を持たない職場の人と人事の人は「何言ってんだこいつ」という顔をしていました。
このとき人事の人が発言して驚いたのが、「こうして数か月おきに四者面談を開くのも大変ですから、診断書はできるだけ長く書いていただけると助かります」。今休職者が激増し面談ばかりで人事課は大変と聞いてはいたけれど(それだって組織の失策)、それが人事課の言うことか。組織的には、くらたを復帰させることに工数をかける価値がないと判断されているんだなあ、と思いました。くらたもこの面談疲れるから少ないほうがいいけどさ。

この日は面談後に『翔んで埼玉II』を観に行くと決めてありました。そうでもなければあんな茶番四者面談、まともな脳みその人間が乗り切れるものではありません。GACKTさん、二階堂ふみさん、杏さん、愛之助さん、紀香さん……豪華メンバーによる、地域へのリスペクトと愛にあふれた壮大な茶番劇、最高でした。茶番とはリスペクトと愛を伝えるために周到に準備して行うもんだ!という気概を感じました。

ご足労いただいて申し訳ないんだけども、職場の人も人事の人も、これを茶番だと思わないのか不思議でした。復職するということは、正気に戻ったわたしが茶番劇団にたったひとりブチ込まれるようなものじゃないか。

まあでも……会社の平均年齢がたぶん40歳台のどこかで、わたしがアラフォーIQ125(同年齢集団の上位9%の中に入る)なら、そんなもんか……。

この後、けっこう深刻な燃え尽き感にさいなまれました。

休職延長後

りーちゃんとランチ

茶番面談の数日後、高校の同級生のりーちゃんと5~6年ぶりに会ってランチをしました。SNSで近況をアップしたときに、心配したりーちゃんが連絡をくれたのです。「おうちであったかく休めるように」とモコモコソックスとチョコレートまで送ってくれた。やさしい(涙)。

入ったお店の名物、ホットケーキとカレーで迷っていたら、りーちゃんが「両方食べる!」
……なんと!この人のこういうところはなんと眩しい!かなわない!
どちらかにしなければならないというのは自分が勝手に思い込んだルールであって、両方頼んだっていいんだ……。結局、カレーをシェアすることにしてホットケーキもカレーも味わえたのでした。満腹。

くらたの好きな新作歌舞伎に『野田版・桜の森の満開の下』があります。坂口安吾の『桜の森の満開の下』と『夜長姫と耳男』をベースにした創作劇です。この中で、中村七之助さん演じる夜長姫が、通り雨の雨宿りの軒下で空を見上げ、笑顔で「まいったぁ、まいったなぁ」というシーンがあります。

りーちゃんと会ったときのメモには、「敵わないなあという実感にぶん殴られるのは、笑っちゃうような、晴れ晴れとした気持ちよさがある。『まいったぁ、まいったなぁ!』」と書いてありました。

また、このときりーちゃんが言ってくれたことで印象的なのは、「〇〇高校出身であることは、わたしたちの誇りじゃん」という言葉。
……そう!そうなんだよ~(泣)!一生懸命勉強して〇〇高校に入って、充実した高校生活を送り、おーちゃんやりーちゃんはいまでもわたしを救ってくれる……それは紛れもなくわたしたちの誇り。

くらたは、特に今の会社では、人から聞かれない限り大学も高校も自分からは言いません。人にも聞きません。問われて答える場合もありますがロクなことがない。相手本人より偏差値が高い大学だったり、相手のお子さんより偏差値の高い高校で「んまァいい高校出ていらっしゃること!」とか言われたりして、そのあと話せることがなくなる事例が多々ありました。

高校の同級生の中学校教員も、保護者に聞かれて高校名を答えたら「んまァいい高校出ていらっしゃること!」と、保護者の態度がいいほうに一変したという話を聞きました。うーん、やりやすくなったならよかったけど……どうなんだろうそれは。

だから言えるのはただ「高校時代の楽しさ」だけ。「くらた係長はほんとに『高校時代が楽しかった』って言いますよね。」と言われたことがありますが、それしか言えないからです。
本当は大学時代の楽しさだって話したい場面はあるけど、今の会社で大学時代のなんでもない思い出話をしたら、意図せずに高卒の人の気分を害してしまったことがあったので、大学時代の話自体を控えているのです。

いっぽうで、「普通の人」って、「あの人は変わっていて、独身だし」ってけっこうカンタンに言うよね。ひどいと仲のいい先輩からも「子どもはかわいいよ、早く結婚しな」などと、役に立つ助言の体で言われる。(そして同じ人から「んまァいい高校出ていらっしゃること」と言われた)
誇りに思う知性や高校・大学の思い出は隠さなければならず、独身というただ一点で侮られる。なんじゃ、この屈辱地獄は。生きづらすぎる。

話がずれました。独身怨嗟になってしまった。
くらたの出身公立高校は進学校でしたが、くらたのころは進学校だからと言うよりは、校風にあこがれて入学する生徒が多い時代でした。
高校時代が充実して楽しすぎるため受験勉強が間に合わず「〇〇4年制」といわれるほど浪人率が高かったし、校舎は古くてボロくて校舎改築まで予定されていた(古い校舎歴史があって良かったですけどね……)。近隣の改築ほやほやの学校の方が人気がありました。
そのため、実際に通っている生徒は、自主性を重んじる校風や、充実した高校時代を過ごすことに重きを置いている人が多かった。そういう意味で「〇〇高校」であることに誇りを持っている人が多かったのです。

長年蓋をして押し込めていた、自分の出自への誇り。
これを胸を張って差し出してくれたりーちゃんが、眩しくて温かかった。

自分の誇りを隠さなければならない環境に身を置いていることの異常性をこのとき改めて実感したのでした。

毎度毎度、長文のお目汚し、申し訳ありません!

次回も引き続き、12月の話です。

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