白水

noteも詩も始めたばかりです。趣味として、思うこと感じたことを、詩として、表現してい…

白水

noteも詩も始めたばかりです。趣味として、思うこと感じたことを、詩として、表現しています。自己流ですので、拙いものばかりですが、自分の詩を読んでくれる人がいるのかと思い、恐る恐る、noteに載せてみようと思いました。初めてなので、温かい目で見ていただければ幸いです。

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記事一覧

詩 土砂降りの午後

土砂降りの午後が愛おしい びしょびしょの靴を脱ぎ捨て 長靴はいて水たまりを歩く 少し寒い空気は心地よく 傘をさして歩く街は 僕を自由にしてくれた 土砂降りの雨に…

白水
16時間前
7

短歌

夏の夜に 空けた窓から忍びよる
 その冷たさに こころ抱きしめ


紅茶淹れ 立ちのぼる湯気見つめてる
 湯気の向こうに 君を見つけた


しあわせは どんな顔していたろうか
 これだけとして これまでとして


白水

白水
1日前
4

俳句 釣り掘

*前書き GWに山近くの池(釣り堀)で 慣れない釣りをしたときの句 * 夏めくや 池の水面に 浮かぶ浮き 岩魚釣れ 慌てて針抜き 吾探す 祈るよに 針の返しよ 外…

白水
2日前
5

詩 初夏よ

柔らかい風が通りすぎる その風に僅かに花の香を嗅ぐ ベランダにイスを持ち出し 小さなテーブルにティーカップを置く 干したばかりの洗濯物が揺れる その膝は僕の帰る…

白水
5日前
7

エッセイ 「海辺のカフカ」

*はじめに 2002年に出版され世界中で読まれた本を、 僕は今読んでいます。とても楽しく。 僕と同世代の年齢では僕くらいでしょうか。 今頃この本で感動しているのは。 村…

白水
6日前
3

詩 残春の雨

八重の桜を散らした雨は 木漏れ日をピンクに染める 地面に咲いた満開の桜 風に吹かれて舞い上がり 車が通れば飛び散って 皆に踏まれて 明日にはなくなる 嵐のように…

白水
7日前
6

詩 もう少しだけ

君は僕の姿を探して 不安そうに立ちつくす 僕は大勢の人をかき分けて 君の手をしっかりと握る 満員の電車の中 君は僕を不安そうに見て 小さな顔を目でいっぱいにする …

白水
9日前
7

詩 公園に星が落ちていた

夜空を見上げると いつも寂しげに瞬く星が 一つも見えない 公園に星が落ちていた 全て芝生に落ちていた 星はこういった あなたがわたしたちを呼んだのです わたした…

白水
12日前
7

ショートショート 天使の翼

*はじめに このショートショートはフィクションです。 * 僕は仕事帰りのいつもの道を いつものように車で走っていた。 今日の日中は暑いくらいの陽気で 駐車場に停めて…

白水
13日前
25

詩 空っぽの夜

空っぽの夜 見るものすべて 目に映らなくて 空っぽの夜に なにも入らない 満ちてゆく夜 満ち足りた人の手と手 それらは目に映らない 空っぽの夜 コインランドリーに…

白水
2週間前
10

詩 不自由さのただ中で

同じ時間に住んで 同じ空気を吸って 同じ月の下にいる 想いに場所は必要だろうか こころに距離はあるだろうか 感じることに意味はいるだろうか 不自由さのただ中で …

白水
2週間前
5

詩 あの海を走る

夜の海岸線を想像する そこは砂浜に沿った道で 道のすぐ近くまで波が来ている 道には波の満ち引きの跡が残る 雨が降ると 道は波が満ちて消されてしまい どこが道か分…

白水
2週間前
7

詩 見つめる

二人掛けの椅子に座り コーヒーを飲んでいた 閉じたままの本を テーブルに置いたまま 表紙に描かれた猫を見つめ でも本は開かない 窓の外は新緑が眩しく 青い空が突き抜…

白水
3週間前
10

ショートショート 明日、世界は終わるらしい

*はじめに このショートショートは全て フィクションです。 どこか地球に似た、ある星のお話しです。 * 明日、世界は終わるらしい。 僕は今日、会社に行かなかった。 …

白水
3週間前
7

俳句 さくら

花の蜜 吸うヒヨドリや 花は散る 花びらや 散るひとひらに 命あり 舞う花を 掴んだけれど 手には無く 儚くて 止められなくて 切なくて 花は散り 淡いピンクの…

白水
3週間前
5

詩 左耳にはピアス

左耳にはピアス 右唇にはラブレット その鈍色の中に すべての色を映してる 青白く静かに燃えさかる炎 深くなるほどに微笑む悪魔 その両方に囚われた 羽ばたく蝶を夢…

白水
3週間前
3
詩 土砂降りの午後

詩 土砂降りの午後

土砂降りの午後が愛おしい

びしょびしょの靴を脱ぎ捨て

長靴はいて水たまりを歩く

少し寒い空気は心地よく

傘をさして歩く街は

僕を自由にしてくれた

土砂降りの雨に流されたのは

鬱鬱とした僕の涙だ

傘を投げ出し立ちつくし

ざあざあと僕を洗う

僕は長靴さえも脱ぎ捨てて

裸足で道を歩き出す

顔を濡らす雨は心地よく

濡れる足も光っていた

短歌

夏の夜に 空けた窓から忍びよる
 その冷たさに こころ抱きしめ


紅茶淹れ 立ちのぼる湯気見つめてる
 湯気の向こうに 君を見つけた


しあわせは どんな顔していたろうか
 これだけとして これまでとして


白水

俳句 釣り掘

俳句 釣り掘

*前書き
GWに山近くの池(釣り堀)で
慣れない釣りをしたときの句


夏めくや 池の水面に 浮かぶ浮き

岩魚釣れ 慌てて針抜き 吾探す

祈るよに 針の返しよ 外れよと

輪をかいた トンビに取られて 空青く

詩 初夏よ

詩 初夏よ

柔らかい風が通りすぎる

その風に僅かに花の香を嗅ぐ

ベランダにイスを持ち出し

小さなテーブルにティーカップを置く

干したばかりの洗濯物が揺れる

その膝は僕の帰る場所となり

その胸は僕の安らぎとなり

風の香を嗅ぐほどに思いだす

エッセイ 「海辺のカフカ」

エッセイ 「海辺のカフカ」

*はじめに
2002年に出版され世界中で読まれた本を、
僕は今読んでいます。とても楽しく。
僕と同世代の年齢では僕くらいでしょうか。
今頃この本で感動しているのは。
村上春樹の昔の本を買い漁っているのは。


僕は村上春樹の本を読んだことがなかった。

あることがきっかけで、
僕は「笠原メイ」という名前を知り、
誰なのかをネットで調べたら、
村上春樹の「ねじまき鳥クロニクル」に
出てくる登場人物

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詩 残春の雨

詩 残春の雨

八重の桜を散らした雨は

木漏れ日をピンクに染める

地面に咲いた満開の桜

風に吹かれて舞い上がり

車が通れば飛び散って

皆に踏まれて

明日にはなくなる

嵐のように降る雨は

残り少ない春を知らせる

忘れやすい僕に

まだ春はいて

別れも告げてないと

冷たい雨で教えてくれる

詩 もう少しだけ

詩 もう少しだけ

君は僕の姿を探して
不安そうに立ちつくす

僕は大勢の人をかき分けて
君の手をしっかりと握る

満員の電車の中

君は僕を不安そうに見て
小さな顔を目でいっぱいにする

僕はその目を見返して
僕がいることを教えてあげる

君がいることが
僕がいていい理由なら

もう少しだけここにいたい

詩 公園に星が落ちていた

詩 公園に星が落ちていた

夜空を見上げると

いつも寂しげに瞬く星が

一つも見えない

公園に星が落ちていた

全て芝生に落ちていた

星はこういった

あなたがわたしたちを呼んだのです

わたしたちを見上げてくれる

あなたの目を

わたしたちも見つめています

いつも夜空を見上げてくれる

あなたが寂しそうに見えたから

わたしたちが来たのです

わたしたちの瞬きが

あなたの呼吸と重なって

あなたの目に光を宿すの

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ショートショート 天使の翼

ショートショート 天使の翼

*はじめに
このショートショートはフィクションです。


僕は仕事帰りのいつもの道を
いつものように車で走っていた。

今日の日中は暑いくらいの陽気で
駐車場に停めていた車の空気が
温くなっていた。

僕は窓を少しだけ開けて
外の風に当たりながら走らせる。

交差点で信号待ちとなり
すぐ隣にあるファーストフード店の
大きな看板を見上げた。

すると真っ白い大きな翼が
両手を重ねるように
看板の上

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詩 空っぽの夜

詩 空っぽの夜

空っぽの夜

見るものすべて
目に映らなくて

空っぽの夜に
なにも入らない

満ちてゆく夜
満ち足りた人の手と手

それらは目に映らない

空っぽの夜

コインランドリーに独り
グルグル回る洗濯物

上がって落ちて
上がって落ちて
繰り返す

こぼれ落ちた言葉は
空っぽの夜に満ちてゆく

詩 不自由さのただ中で

詩 不自由さのただ中で

同じ時間に住んで

同じ空気を吸って

同じ月の下にいる

想いに場所は必要だろうか

こころに距離はあるだろうか

感じることに意味はいるだろうか

不自由さのただ中で

詩だけが自由にしてくれる

詩 あの海を走る

詩 あの海を走る

夜の海岸線を想像する

そこは砂浜に沿った道で

道のすぐ近くまで波が来ている

道には波の満ち引きの跡が残る

雨が降ると

道は波が満ちて消されてしまい

どこが道か分からない

その夜の道を

独りでバイクを走らせる

震えるような寒さの中で

どこが道かもわからずに

波がひいた道にしぶきをはじかせ

まっすぐにバイクを飛ばしている

波が来るとタイヤが海水に浸かり

バイクは速度を落とし

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詩 見つめる

詩 見つめる

二人掛けの椅子に座り
コーヒーを飲んでいた

閉じたままの本を
テーブルに置いたまま

表紙に描かれた猫を見つめ
でも本は開かない

窓の外は新緑が眩しく
青い空が突き抜けていた

僕の前を
老夫婦が通り過ぎた

覚束ない足取りの婦人の隣には
そっぽを向いて歩く紳士

でもその手は婦人の手を
しっかりと握っていた

僕はその手を
見つめていた

ショートショート 明日、世界は終わるらしい

*はじめに
このショートショートは全て
フィクションです。
どこか地球に似た、ある星のお話しです。


明日、世界は終わるらしい。

僕は今日、会社に行かなかった。
誰も何も言わない。
だって世界は終わるのだから。

それは、突然のことだった。

テレビニュースを見ていたら
突然臨時ニュースに切り替わり、
政府から
「明日世界は終わります。」
と発表があった。

何のことだかわからない。
なぜ世

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俳句 さくら

俳句 さくら

花の蜜 吸うヒヨドリや 花は散る

花びらや 散るひとひらに 命あり

舞う花を 掴んだけれど 手には無く

儚くて 止められなくて 切なくて

花は散り 淡いピンクの 蘂残り

 

詩 左耳にはピアス

詩 左耳にはピアス

左耳にはピアス

右唇にはラブレット

その鈍色の中に

すべての色を映してる

青白く静かに燃えさかる炎

深くなるほどに微笑む悪魔

その両方に囚われた

羽ばたく蝶を夢に見て

すべてのことは捨て去って

左耳にはピアス

右唇にはラブレット