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「日本の教育・研究体系は崩壊しているのか?」
現在の日本の教育の場で「七五三」と言われている数字がある。それは、高校生の7割、中学生の5割、小学生の3割が授業についていけないという事実だ。
実際に、教育困難校と言われる高校では、掛け算の九九や漢字の書き取り、日本地理など小学校の学習から学びなおすことをしている。
さらに大学では以下のようになっている。
事実上全入状態の大学では総合型選抜(AO入試)や学校推薦型選抜(推薦入試)、受験科目
「地方都市では政治が一大産業」
先日、ある地方に車で出かけた。大きな街のJR駅前を散策した。規模の大きな通りがあり、広い間口の商店街があったが、ほとんどシャッターが閉まっていた。いわゆるシャッター通りだった。その中で目につく事務所があった。大きな顔写真入りのポスターが貼ってあった。国会議員の事務所だ。
商店街は灯が消えたようになっていても政治家は潤うのだろう、と思って通り過ぎた。
しかし、考えてみると地方に行けば、政治が
「3年に亘ったコロナ対策の総括を(4)」
コロナワクチンが結局、国内生産できなかった。それは何故?
それは、日本の薬事政策に問題がある。製薬企業は新薬開発に1千億円以上の資金を投じる。各国の価格、市場規模などを元に投資計画を立てて製品を投入して、投資を回収する。しかし、日本では、薬価のルールが頻繁に変わる。特許期間中でも薬価を下げる、年間1000億円以上売れた医薬品は特例として50%価格を下げるという。2015年以降のルール改定は50
「3年に亘ったコロナ対策の総括を(3)」
日本医師会の弊害が際立った。
諸外国では、ワクチン注射は薬局でもできたし、イギリスでは研修を受けた人たちが積極的に接種する側に回って効率を上げていた。しかし、日本では医師会などの反対で、ほぼ医師のみがワクチン接種をしていた。一事が万事、この弊害が目に付いた。
「かかりつけ医」
コロナに罹った人がまず頼りにするのは「かかりつけ医」だろう。が、実際には診療を拒まれた例が相次いだ。何故
日本の人口減少に何故、政治家危機感を持たないのだろうか?!
5月1日にアメリカ大統領バイデン氏は、「なぜ中国は経済的に行き詰まっているのか。なぜ日本は困難を抱えているのか。なぜロシアは? なぜインドは? それは彼らが外国人嫌いだからだ。彼らは移民を望んでいない」などと述べたという。日本が中国、ロシア、インドと同列に論じられたのだが、一面では当たっているのではないだろうか。
先ごろ、民間有識者が「消滅可能性がある自治体」を公表していた。それによると
「台湾の大地震から日本の震災対応のお粗末さを見る」
ゴールデンウイークに入って、被災地の能登にボランティアがたくさん駆けつけているというニュースが流れた。現在の能登の光景を見ると、1月の地震発生当時と全く変わらない街の姿があり、避難所にいる住民たちは仮設のシャワーが有難いと言っている。
しかし、私たちは、4月4日の台湾の大地震の際の救済の素早さ、復興の速さを見せつけられた。地震発生の4時間後には、体育館にテントが並んで建てられ避難した住民のプライ
福島原発廃炉問題から日本の原子力政策を問う。
廃炉に向けて、一番の難関が1号機から3号機に存在するデブリの取り出しだ。原子炉がメルトダウンし、ウラン燃料が融けて原子炉の外に流れ出してセメントなど融合したもので、合計880トン存在するという。極めて放射線量が高いもので、それを除去しなければ建屋の解体などに着手できない。まず2号機から始めようとしたが、うまくいかず今年1月にその作業を延期することにした。これで3度目の延期だ。
しかも、英国企業
「NHKは変わったのか!?原発問題の捉え方」
NHKは、先月「メルトダウン危機の88時間」というタイトルの放送をしていた。
それは福島第一原発で2011年3月11日に何が起こったのかを再現するドラマを2回にわたって再放送だった。このドラマは震災後5年目の2016年に放送されていたものを今年(2024年)の3月13日に再放送したものだ。当時の原発事故現場に踏みとどまった吉田所長を始めとした職員たちの奮闘と壮絶な事故現場を再現したものだったが
「NKHは変わったか!原発問題」
最近のNHKは原発問題について、核心を突く良質な番組を作っている。
3月の初めに放送されたETV特集「膨張と忘却 理の人が見た原子力政策」では、2018年に亡くなった国の原子力政策長年関わり続けてきた吉岡斉氏が残した数万点に及ぶ未公開の「吉岡文書」を紐解くことによって、日本の原子力政策の現状を赤裸々に明らかにした。科学技術史が専門の氏は1990年代から国の審議会の委員などを務めた。「熟議」や「
「本当に堕落した日本のメディア」
最近、日本のテレビの内容の下劣さにニュースしか見なくなったのだが、そのニュースがひどくなっている。同じ内容のニュースを朝、昼、夕方、夜と見せられる羽目になっている。最近は大谷翔平の通訳問題が連日微に入り細を穿ち、ワイドショウでパネルを用いていわゆる専門家を呼んで解説している。それもほとんど同じ内容だ。日本には他に重大なニュースはないのか、と思わざるを得ない状態だ。
ニュース以外はヨシモトの芸人
「NHKが変った!?」
安倍政権下では露骨に政府に忖度していたNHKが最近、変化しているように感じる。
1949年に起きた「下山事件」を2回に分けて放送していた。ドラマ仕立てで、再現を試みたり、実際にアメリカに行って、当時の占領軍の当事者に会ったり、公文書館で機密が解除された文書を調査したりして、当時の占領軍が、朝鮮戦争を実行するための準備作業として国鉄を抑えるために下山氏を暗殺したのだろうと推論している。こんなこと
「自民党39人処分―それがどうした?」
自民党は、裏金問題の責任を追及して該当議員に厳しい処分をしたとアナウンスしている。それは自民党の中だけでしか評価されない「厳しさ」なのだ。別に外から見ている分には、議員を辞めさされたわけでもないのだから、処分を受けた彼らにとって痛くもかゆくもないのだ。ただ、選挙に弱い人だけがぶつぶつ言っているだけのまさしく、「コップの中の嵐」だ。
この裏金問題については、「事の発端は誰の発案?」「どうして安倍
紅麴事件-検診の数値を鵜吞みにしてはいけない
ついに起こってしまった。紅麹を原料としたサプリを常用している人たちは、健康診断でコレステロール値が高いと言われたので、それを減らすために服用していたということだ。
健康診断を定期的に制度づけている国は日本と韓国だけだ。外国の疫学調査では、定期的に健康診断をしても健康の維持に効果はないという結論が出ているのだ。
日本では、健康診断を取り巻く利権構造ができているので、この体制は揺らぐことが