けんいちのエッセイ

感覚だけで表現されたエッセイ集です。 生活に何の役にも立たない文章ですよ。 あと、Vl…

けんいちのエッセイ

感覚だけで表現されたエッセイ集です。 生活に何の役にも立たない文章ですよ。 あと、Vlogerです笑笑 https://youtube.com/@dontstop_kenichi

記事一覧

仕事の休憩時間の過ごし方

仕事の休憩時間に外を歩いていたら 暖かい風がそよいでいて、雲の流れもはやかった。 このままどこに行っても大丈夫な気がした。 そんな時は本当にどこに行っても大丈夫…

予定のない日

外から寒い風がピューっと吹き込んできている。 家にいる時の事だった。 風の正体をつかもうと思って、風の方まで行ってみたら 「ごめんなさい」という声がして風が吹き…

そういう日

虎のしっぽがある日の夜中に家にやってきた。 ボクは1人で玄関に、虎のしっぽを迎え入れた。 「しっぽだけで来れてすごいだろ」と虎のしっぽは言った。 「すごい」とボ…

目的がないからこその幸せ

電車を目的もなく作った 楽しそうだし、作った時の達成感がすごいと思ったからだ。 同じような考えの人がいっぱい手伝ってくれて電車が完成した。 すごく満足して、 手…

何気ない日常

布団を干した次の日はすごい だって 布団を敷いたら、布団の先から紳士なおじさんがいっぱい歩いてくるからだ。 そういう日を過ごしているうちに 「あー布団が汚れたら…

思春期なカレーパン

途方に暮れているおじさんがいた 本当に何もかもうまくいかないでいた 仕事もなくダラダラと過ごしていると、 お腹が空いてきたので なけなしのお金でカレーパンを買っ…

ベロベロバー

ある日世界を大きな暗闇が覆い始めた。 最初は大きな雲か、もしかしたら隕石と 思い始めたが違った。 その大きなモノはドンドン地球に迫ってくる 地球が終わる。 全員…

キュビズムを食べてみて

めちゃくちゃ美味そうな絵があったので、 皿にのせて食った。 色合いの割に味わなかったので、適当にドレッシングをかけて食った。 めちゃくちゃ美味しいというか、 絵…

金の寿司人間

この寿司職人はついに黄金の体になった。 寿司を極め過ぎてしまって、 神みたいなやつに体を金色に塗られてしまったからだ。 金色の寿司職人は、身体から望むだけ寿司を…

広告を抱きしめる温もり

町の中華屋のラーメンの器に描かれているドラゴン(以下、描ドラゴン)はうんざりしていた。 器以外に描かれてみたいというか、もっとオシャレな広告になりたかった。 そし…

幻の入学

おじさん自分は社会経験を経て、もう一度学び直そうと大学へ進学した。 そのために仕事を増やして、 ようやく学費を貯められた。 苦労したけれど、新しい人生のために 学…

ねーこー

ねーこーは猫とよく誤解されるが、猫ではない。 だけど猫と非常に見た目が似ているので、混同されてもおかしくはない。 ねーこーは夜になると、 山と山の間から身体をピ…

ファッションモデル楽屋の覚醒

ファッションモデル達の楽屋が覚醒というか、ブーストした。 前まで狭いところでひしめき合って着替えていたのに、向こうが霞むほど急に空間がブーストして、端っこも霞ん…

ふぁいなんしゃるいんでぃぺんでんすりたいああーりー

おっさんが通勤中にピカピカのバイクのアクセルを握っていた。 気のせいだと思っていたけれど、 アクセルを握っている間、身体の芯でムズムズする快楽があった。 このア…

熱と自信と旨み

旬な時期にカニは捕らえられて、そのまま グツグツした鍋に入れられて、すっかり茹で上がった。 うはー。とカニは言った。 こうしてまた食べられるクソ人生だ。 さっきま…

異次元自己中のミニマリスト

ミニマリストのおっさんは 家賃削減のイケイケ持ち物少ない生活をするために 不動産を漁った。 すると月7円の賃貸が見つかった。 早速もろもろを済ませて入居すると、 …

仕事の休憩時間の過ごし方

仕事の休憩時間に外を歩いていたら
暖かい風がそよいでいて、雲の流れもはやかった。

このままどこに行っても大丈夫な気がした。

そんな時は本当にどこに行っても大丈夫だ。

電車に乗って揺られていく。
今のところまだきっと休憩時間だ。

そのままながーーいトンネルに入ってしまって眠ってしまった。

目を覚ます。
身体の疲れが取れてしまっているほど眠っていた。

大丈夫多分まだ休憩時間だ。

その時、

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予定のない日

外から寒い風がピューっと吹き込んできている。

家にいる時の事だった。

風の正体をつかもうと思って、風の方まで行ってみたら

「ごめんなさい」という声がして風が吹きやんだ。

それっきり進むのやめてしまったんだけど、
家に帰ってから
風の先に何があるのか、やっぱり気になってしまった。

そう考えていて、
また風が吹いてこないか期待して、窓をあけておいた。

するとぬるい風がピューって吹いてきた。

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そういう日

虎のしっぽがある日の夜中に家にやってきた。

ボクは1人で玄関に、虎のしっぽを迎え入れた。

「しっぽだけで来れてすごいだろ」と虎のしっぽは言った。

「すごい」とボクは言った。

虎のしっぽは家に上がってきて、
冷蔵庫の中とか、押し上れの中を見たがった。

目的はなさそうだけど、多分しっぽだけで家まで来たっていうだけじゃ恥ずかしいから、用事がある事にしたかったんだろう。

その次の日、虎のしっぽ

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目的がないからこその幸せ

電車を目的もなく作った

楽しそうだし、作った時の達成感がすごいと思ったからだ。

同じような考えの人がいっぱい手伝ってくれて電車が完成した。

すごく満足して、
手伝ってくれた人とも熱い絆が生まれた。

そしたらやっぱり、走らせたいねっていう話になった。

みんなで電車に乗って走らせた。

どこに行くかも決まっていない。

目の前に駅が見えてきた。j

誰かが作った駅だ。
一緒に使わせてもらおう

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何気ない日常

何気ない日常

布団を干した次の日はすごい

だって

布団を敷いたら、布団の先から紳士なおじさんがいっぱい歩いてくるからだ。

そういう日を過ごしているうちに

「あー布団が汚れたら、紳士なおじさん達が歩いて来なくなるのか」と考えた。

紳士なおじさん達は、ちなみに布団から出ると、
だんだんと歩くスピードが速くなって、ステッキを振り回してスキップをする。

その後で、もっと速く移動したいからか、
フォーマルな服

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思春期なカレーパン

思春期なカレーパン

途方に暮れているおじさんがいた

本当に何もかもうまくいかないでいた

仕事もなくダラダラと過ごしていると、
お腹が空いてきたので

なけなしのお金でカレーパンを買った。
パン屋から出て、歩きながら食べようかと思っていたらカレーパンがどんどん大きくなってきた。

人間で言う12、3歳ぐらいのカレーパンなので急に成長しても無理はない

おじさんは恥ずかしくなったので
家にカレーパンを持って帰って食べ

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ベロベロバー

ベロベロバー

ある日世界を大きな暗闇が覆い始めた。

最初は大きな雲か、もしかしたら隕石と
思い始めたが違った。

その大きなモノはドンドン地球に迫ってくる

地球が終わる。

全員がそう確信していた。

信じられないぐらいの大きさで間近に迫った時。

とうとうアメリカとかの調査団は、迫り来る巨大なモノに接近して、上陸した。

検査の結果、それは巨大なベロだという事が判明した。

何でベロなんだ。

何のベロな

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キュビズムを食べてみて

めちゃくちゃ美味そうな絵があったので、

皿にのせて食った。

色合いの割に味わなかったので、適当にドレッシングをかけて食った。

めちゃくちゃ美味しいというか、

絵の深みのように、後味がいつまでも続いた。

味が終わらない。

味は翌日まで続いて、そのまた翌日まで続いて恐怖が湧いてきた。

いくら美味しくても、旨味は何日も続くと怖さが上回る。

そして味が薄れてくると、意識が朦朧としてきてぶっ

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金の寿司人間

金の寿司人間

この寿司職人はついに黄金の体になった。

寿司を極め過ぎてしまって、

神みたいなやつに体を金色に塗られてしまったからだ。

金色の寿司職人は、身体から望むだけ寿司を放出できた。

朝起きると、身体から、中トロを100個放出して、世界に放つ。

放たれた中トロ達は、栄養の足りていないモノに飛んでいって、ぶつかって浸透すると、対象のモノは活力が溢れた。

やる気のないチンタラ走る電車に、中トロが3個

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広告を抱きしめる温もり

広告を抱きしめる温もり

町の中華屋のラーメンの器に描かれているドラゴン(以下、描ドラゴン)はうんざりしていた。

器以外に描かれてみたいというか、もっとオシャレな広告になりたかった。

そして中華屋の昼休憩中に抜け出して、

外国のIT企業まで飛んだ。

大人気スマートホンの背面のロゴになりたかった。

企業のCEOに自分をスマホの背面のロゴにして欲しいと言ったら、知識がないとわからない皮肉を言われた。つまりNOだった。

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幻の入学

幻の入学

おじさん自分は社会経験を経て、もう一度学び直そうと大学へ進学した。

そのために仕事を増やして、
ようやく学費を貯められた。
苦労したけれど、新しい人生のために
学ぶ事が楽しみになって、
ワクワクしてあまり寝られないで
入学初日を迎えた。

入学初日に学校へ行った。
郊外にある、社会の空気から分離されたような、静かで自然豊かな空間だった。
まるで、絵の中に入ったかのような
寂しさがあり、もう戻れな

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ねーこー

ねーこー

ねーこーは猫とよく誤解されるが、猫ではない。

だけど猫と非常に見た目が似ているので、混同されてもおかしくはない。

ねーこーは夜になると、
山と山の間から身体をピカピカ光らせて出て行った。

そして街をパトロールした。

今日も街には顔のでかい、おじいちゃんおばあちゃんがいた。

顔がでかいおじいちゃんおばあちゃんは、
わざと顔を大きくして、夜道で待ち伏せしては人を驚かせる習性があった。

ねー

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ファッションモデル楽屋の覚醒

ファッションモデル楽屋の覚醒

ファッションモデル達の楽屋が覚醒というか、ブーストした。

前まで狭いところでひしめき合って着替えていたのに、向こうが霞むほど急に空間がブーストして、端っこも霞んで見えなくなった。

これで取り巻きも連れて来放題になったし、
わざわざお互いに気を遣あってくっついて準備しなくてもよくなった。

そうなれば、キャンプ場貸し切りの様な気分で、わざわざ広大なスペースを求めて、
ファッションモデル達は楽屋の

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ふぁいなんしゃるいんでぃぺんでんすりたいああーりー

ふぁいなんしゃるいんでぃぺんでんすりたいああーりー

おっさんが通勤中にピカピカのバイクのアクセルを握っていた。

気のせいだと思っていたけれど、

アクセルを握っている間、身体の芯でムズムズする快楽があった。

このアクセルを全開にすれば、この快楽は爆発するという身体との繋がりを直感的におっさんは感じていた。

チャンスは一回きりだった。

都会には珍しい、

ながーーーーーーーい信号無き、

人通り少なき道があった。

そこでしかアクセルを全開に

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熱と自信と旨み

熱と自信と旨み

旬な時期にカニは捕らえられて、そのまま
グツグツした鍋に入れられて、すっかり茹で上がった。

うはー。とカニは言った。
こうしてまた食べられるクソ人生だ。
さっきまでは生物。今は食。
だけど皮肉にも自分の味には自信があった。

カニはスーツを着た大人に捕らえられて
インタビューを受ける事になった。
初めての事態だった。

「どうして君は茹でられた瞬間に自信が湧いているんだ?」と大人は聞いた。
どう

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異次元自己中のミニマリスト

異次元自己中のミニマリスト

ミニマリストのおっさんは

家賃削減のイケイケ持ち物少ない生活をするために

不動産を漁った。

すると月7円の賃貸が見つかった。

早速もろもろを済ませて入居すると、

完全に訳あり物件だった。

というのも、部屋のど真ん中にめちゃくちゃ大きい脳みそがあった。

しかも脳みそはまだ現役で、波打っていた。

これは不動産屋さんには一切聞いていなかったので詐欺のレベルを超えていると思ったが、月7円な

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