めむ

都内でOLをしています。 文章と根性を叩き直すのが目的。 普段は猫をかぶっていますが…

めむ

都内でOLをしています。 文章と根性を叩き直すのが目的。 普段は猫をかぶっていますが圧倒的出不精です。映画と音楽が好き。

記事一覧

ゆとりの呪い

時として言葉は、呪いになる。 あなたは何かを辞めたいと思ったことはありますか。 この問いに対して、ほとんどのひとはイエスと答えるだろう。 私は先日、情動失禁が認…

めむ
5年前
7

Cabin FeverとDomestic Violence

映画『ジュリアン』を観た。 邦題はジュリアンだが、原題は『Jusqu'à la garde』 仏語で「刺したナイフの刃を付け根まで深く差し込む」という意味合いだそうだ。まさに。…

めむ
5年前
2

それはきっと本能

夏休みがおわる。 学校に行きたくないと、いっそ死んでしまいたいとよく思っていた。 ずっといじめられていて、夏休みもほとんど学校の誰とも遊ばず、 また学校に行ったら…

めむ
5年前
4

"感動する”はスキルに成り得るのか

※個人の感想です。 先日、地上波で『君の膵臓をたべたい』を観た。 伏線回収は綺麗だったし、ものすごい不満があるわけではない。 だがわたしはあのような話が本当に苦…

めむ
5年前
5

タヌキは車の進行方向に逃げる

メンヘラだとか、大丈夫?とか言われちゃうから絶対ひとには言わないけれど、 踏切の音を聞いたとき、 高い歩道橋で道路の真上に立ったとき、 飛び込んだら、飛び降りた…

めむ
5年前
3

止めたくないもの止めていいもの

少し前になるが、「カメラを止めるな!」観てきた。 普段以上に、事前情報はいっさい入れないように注意しつつも、笑いあり涙ありと聞いていたが、まさか泣きそうになるな…

めむ
5年前
5
ゆとりの呪い

ゆとりの呪い

時として言葉は、呪いになる。

あなたは何かを辞めたいと思ったことはありますか。

この問いに対して、ほとんどのひとはイエスと答えるだろう。

私は先日、情動失禁が認められると診断された。本来アルツハイマーの方に対して使われる言葉のようだが、メンタル系の診断で使われることもあるらしい。

涙が出るのだ。理由はわからない。
ここ最近の私は、デスクにいるとき、お客様の前にいるとき以外はほとんど常にと言

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Cabin FeverとDomestic Violence

Cabin FeverとDomestic Violence

映画『ジュリアン』を観た。

邦題はジュリアンだが、原題は『Jusqu'à la garde』
仏語で「刺したナイフの刃を付け根まで深く差し込む」という意味合いだそうだ。まさに。
英題は『Custody』で、意味は親権だというのがしっくりくる。
英題、邦題ともになかなか良い訳だと嬉しくなった。

※余談ですが映画.comで毎年開催されている邦題オブザイヤーが面白いので是非。私の個人的ベスト『聖なる

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それはきっと本能

それはきっと本能

夏休みがおわる。

学校に行きたくないと、いっそ死んでしまいたいとよく思っていた。
ずっといじめられていて、夏休みもほとんど学校の誰とも遊ばず、
また学校に行ったら辛い日々が始まるのだと思っていた夏休みがあった。

それでも学校に行った。親には言えなかったから。
床の茶色を見つめながら教室に入ると、
おはよう、久しぶり!と声をかけられた。

いじめの主犯の女の子だった。どうして。
口々にクラスの女

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"感動する”はスキルに成り得るのか

※個人の感想です。

先日、地上波で『君の膵臓をたべたい』を観た。

伏線回収は綺麗だったし、ものすごい不満があるわけではない。

だがわたしはあのような話が本当に苦手で、一滴の涙も流せない。
終幕直前の「君の膵臓をたべたい」という台詞には寒気がした。
最後の最後にがっかり、としか言いようがない。
さあ泣け、と言われているような気がして、気味が悪いとさえ感じた。

何事も、経験せずして批評はできな

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タヌキは車の進行方向に逃げる

タヌキは車の進行方向に逃げる

メンヘラだとか、大丈夫?とか言われちゃうから絶対ひとには言わないけれど、

踏切の音を聞いたとき、
高い歩道橋で道路の真上に立ったとき、

飛び込んだら、飛び降りたら
どうなるかなっておもうことがある

勘違いしないでほしいのは、
全然死にたいわけじゃないってこと

そんないわたしの人生
ひどいもんじゃないし
人並に辛いことがあって、
人並に嬉しいこともある

それでもあの音を聞くと、
車のライト

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止めたくないもの止めていいもの

止めたくないもの止めていいもの

少し前になるが、「カメラを止めるな!」観てきた。

普段以上に、事前情報はいっさい入れないように注意しつつも、笑いあり涙ありと聞いていたが、まさか泣きそうになるなんて。

監督(劇中も実際も)の映画への愛が溢れすぎていたのは、もちろん、映画好きとしては最高の見どころだった。メイキング映像大好きな私にとってはそりゃあもうたまらん作品。

ただもうひとつグッときたのが、主人公の日暮隆之(監督)があのと

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