マガジンのカバー画像

よしなしごとをそこはかとなく書きつくろう

16
「あ…といえば〜」五十音を頭文字にココロにうかんだよしなしごとをそこはかとなく書きつくろいます。
運営しているクリエイター

記事一覧

ただいてくれることのありがたみ

「大草原の小さな家」のチャールズのような父が欲しかった。

男前で、タフで勇敢で、ユーモアがあり、時に熱い涙を流し、自分自身の「言葉」を持っているような自慢の父さん。

少年時代、NHKで再放送が繰り返されていたこのドラマの中の理想的なアメリカンファミリーとその父親像に、僕はすっかり毒されていたように思う。

僕の目の前の父はというと、理系の化学博士で、不器用、空気読むの苦手、時にちゃぶ台返しする

もっとみる
ひろい宇宙(そら)のただ中で

ひろい宇宙(そら)のただ中で

このひろいひろーい世界、今も拡がり続けていると言われる宇宙のただ中で

ちいさな、ちいさなこの子は今、僕の腕の中にいる。

そして僕がいるべき場所もまた、今ここにある。

夜中薄暗い電灯の中で、授乳しながらふとそんなことを考えた。

コクコクとミルクを飲む姿、

小休止してちいさな息を弾ませる息の音、

腕に伝わる温かいいのちのぬくもり。

ミルクを飲み終わって、くてーっとしてる小さな体の重み。

もっとみる
センス オブ ユーモアがほしい

センス オブ ユーモアがほしい

妙に自虐的でイタすぎるものでなく、

誰かをコケにして笑いをとるような無責任なものでもなく、

人の心を解きほぐして、その場の空気を軽くするユーモアのセンスがほしい。

子供がぐずって言うことを聞かない時も、

カチッと笑顔のスイッチが入るような。

暗澹たる思いに沈んでいる人の心にも

小さな光をともすことができるような。

優しいだけでも何か足りない。

厳しいだけでももちろんたりない。

もっとみる
スヤスヤねむる

スヤスヤねむる

スヤスヤねむる・・・

ケタケタとわらう・・・

ぷんぷんおこる・・・

わんわんとなく・・・

ヨチヨチあるく・・・

このところ仕事の帰りが遅くて

子どもたちの寝顔ばかりだったけれど・・・。

スヤスヤと安らかに眠る子どもたちの寝顔に癒されながら、

スヤスヤとか、ヨチヨチとか、

日本のことばってかわいいものに対して、

ほんと的を得た表現ができるよなぁ、

そういう文化があるよなぁと、

もっとみる
シンプルイズ・・・ベターだけどベストじゃないよね

シンプルイズ・・・ベターだけどベストじゃないよね

シンプルイズベスト!

もちろんこの言葉の意義は十分理解しているつもりだし、大切なこと。

物事の優先順位を見定めたり、

本当に必要な事だけを丁寧に見つめ直した結果の

シンプル(簡素、単純)というのであれば、ある種の美しさもあるだろう。

でも、何かと断捨離とか、

「シンプルライフ」とかが持てはやされたり、

学校でも仕事でも、猫も杓子も何かとプレゼン力が求められる昨今、

「一目瞭然」「要

もっとみる
さ  サンタクロースなんていなかった

さ  サンタクロースなんていなかった

「サンタクロースは本当にいるよ!」

「そんなのいないよ、親たちがいるふりをしているだけだよ!」

小学校時代、

クリスマスの時期になると決まって「いる派」「いない派」に別れて論争がクラスの中に巻き起こったものだ。

時には信じている子がしまいに泣き出す始末。

あなたはいる派、いない派どちらだったろうか・・・?

クリスマスになるといつも思い出すのは、小学一年生のクリスマス。

僕もやりました

もっとみる
こ 恐るべし固定観念 未来っぽい音楽ってナニ??!

こ 恐るべし固定観念 未来っぽい音楽ってナニ??!

「これって未来っぽい。」と感じる音楽ってどんな音楽?と聞かれたらみなさんはどう答えるだろうか?

先日、ある音楽雑紙を読んでいたら「未来をイメージさせる楽曲を大募集!」との文字が僕の目に飛び込んできた。その時、瞬間的に僕の心に浮かんだのは、80年代のシンセサイザーサウンド。そこに無機質なピコピコしたエレクトリック音のリフ、疾走感のある打ち込みのリズム・・・みたいなコテコテの80年代的音楽だった。

もっとみる
け 毛 〜Come back!ちょんまげ文化〜

け 毛 〜Come back!ちょんまげ文化〜

ちょんまげ文化はなぜ去ってしまったのだろうか?月代(さかやき・・・てっぺん剃るヤツ)の習慣があった時代、禿げてる人も、そうでない人も人類みな平等だったのではないか?

文明開化でちょんまげ文化があっというまに無くなってしまった時代、失われた頭頂の尊厳に涙した日本男子は歴史の影に数知れずいたのではないか?

「禿げたら短髪にでもするからいいや。」

なんて昔は強がっていたが、30代も終わりにさしかか

もっとみる
く 苦楽を共にする

く 苦楽を共にする

「死んでも美しい。」

昨年の祖母の葬儀の時。

94才になる僕の祖父が車椅子から身を乗り出して、棺の中いっぱいの花に包まれた、その妻の顔を見つめるなりそう言って泣き崩れた。

そして、初めて会ったとき一目惚れしてから今までずっと慕い続けてきたよ、子どもたちの良き母として本当によくやってくれた、と話しかけていた。

老衰して、孫の僕のことがだんだん分からなくなってきていた祖父だったけど、亡き妻に語

もっとみる
き 究極の管理職!?

き 究極の管理職!?

マインドモデルの共有、ナレッジマネジメント、暗黙知を形式知にして共有して・・・PDCAサイクルをまわし続けるetc...

3日間マネジメントについての講習会に出張し、フムフムと色々勉強して、ちょっと賢くなったかも〜♪と帰宅したのもつかの間、妻が腹痛を訴え、なんと憩室炎とのことであれよあれよと入院?!

長女5才、次女3才、妻入院でオレ万歳♪yo♪

そんな冗談を考えている余裕はとてもありませんで

もっとみる
か 改札

か 改札

改札。

旅の目的地に到着し、改札を出た瞬間のあの解放感。

子ども時代、友達だけで一緒に映画を見に電車に乗って出かけた時の楽しさ、仲間と一緒の冒険への出発点。

大学進学で実家を離れて初めてひとり暮らしを始める街。駅の改札を一歩踏みだしたときの期待感と不安感。

ホームタウンに戻って来て、駅の改札をでた時の地面に足が馴染む感覚。

デートの待ち合わせ。お互いを探す目と目が合い、それまで離れて過ご

もっとみる
お 怒ると叱る

お 怒ると叱る

子育て現場では怒ることと、叱ることは違うって、よく言われる。

「怒る」のは、感情的に怒りを爆発させて自分の気持ちをはらしたいと、後先考えずにすること。

「叱る」のは、冷静にことばを選んで相手の行動の問題を指摘し、次につながる変化をもたらせるようにすること・・・的な。

すぐに、感情的に大声を上げてばかりいると、子どもも慣れてしまって、鈍感になる、あるいは親をナメるようになる、と言われることも実

もっとみる
え 英語教育とエンターテインメント

え 英語教育とエンターテインメント

It must be somewhere.

先日4才の娘と、庭にまいたシロツメクサの種の芽が「まだでないね〜。どこいったんだろーねー。」と話しをしたら、上のような返事が。

僕は一瞬聞き取れずに「は?」

It must be somewhere!だよッ!!

子どもの英語力の上達ぶりになんだか度肝を抜かれて将来が不安になったアイアムじゃぱにーずおとーさんだったのです。

しかし、今日の子育てに

もっとみる
う  器のはなし

う  器のはなし

それはまさに文字通り一目惚れだった。

学会で数日京都に行き、昼間はおべんきょ、夜はおばんざいと無駄な時間は1秒たりともないような充実した過ごし方をしていた夕方にその瞬間は訪れた。

「あ、イイ感じかも。」

と、ふらっと京都maisemaという店に立ち寄った。主にフィンランドのアラビア食器(ビンテージ)を扱う店だ。

小さな店内に所狭しと並べられたNICE(*~*)vなデザインの器の数々。

もっとみる