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膵臓病リスク その1



膵臓癌(すいぞうがん)

 膵臓癌に罹患したとされるスティーブ・ジョブズ氏や、お笑い芸人の小藪氏のお母様はベジタリアンだったと認識しております。
 よく肉類と癌に関連があるかのような記事が10年以上前には当たり前のように掲載されておりましたが、当時、植物ばかり食べている人がなぜ?と思い意外にも植物が膵臓癌と関連があるのでは?と考えだして、早数年が経過しました。このページはこれまでのリスク備忘録とさせていただきます。
 尚、膵臓癌になりづらい食品や習慣は別のページを設けて記載する予定ですのでそちらを参考にしてください。

1.野菜

 がん研究センターの多目的コホート研究を参考にすると、毎日野菜を長期間意識的に摂取するとことで、膵臓癌罹患リスクが上昇するようだ。特に喫煙者のリスクが上昇しており、非喫煙者は大きなリスク上昇は見られないという。まずこれらの統計は10年以上もの歳月の追跡調査なので直ちになるわけではないことを念頭に置いてみてみよう。


 野菜を大量に摂取し続けることで甲状腺に結節ができると周囲が膵嚢胞となり膵臓癌のリスクが上昇する。腸内細菌とホルモンバランスが崩れ、他の臓器たとえば甲状腺がんなどのリスクも上昇する。膵嚢胞は急性膵炎でも発症するが、膵炎が回復すると収まる。
 しかし、慢性膵炎や結節ができる膵嚢胞性腫瘍の場合は自然消滅することが無いので経過観察を余儀なくされる。

 一見、Q1~Q4において凸凹で有意性が無いように見えるが、大量摂取群では緑黄色野菜(1.15%)、アブラナ科野菜(1.21%)、でリスクが上昇しており、男女で異なる可能性がある。また、調理法や食べるタイミングによる違いかもしれない。(野菜の膵臓病リスク 交絡因子バイアスの考察)
 リスク候補は、ヨード、ゴイドロゲン、阻害酵素、硝酸など、それぞれが少しずつ関与して全体が大きくなっている可能性もある。

 糖尿の多数は男性であり、男性にとって野菜は糖尿の発生確率を落とし寿命が延長する。しかし、女性にとってはアブラナ科の野菜は心疾患の発生確率を落とすが糖尿の発生確率を上げる。全体で寿命はやや延びる傾向にある。膵臓癌と糖尿の腸内細菌は別だが、一緒に見ていく必要があるかもしれない。
 油菜科の野菜には、キャベツ、白菜、ブロッコリー、株、小松菜、チンゲン菜などがある。

 野菜を減らした際の代替え食品は、果物、キノコ、ナッツなどを想定。これらの食品は膵臓癌罹患リスクを下げる報告があるからだ。より詳細なデータが揃えば安心して置き換えることができるだろう。特に女性は柑橘類による膵がん発症リスクを下げているので期待したい。(逆に乳癌罹患リスクは上昇するので年齢や体調を考慮しよう。)
 また、全体での食物繊維の摂取量を減らさないように配慮したい。

 代替え食品にはいくつか注意点がある。
 ナッツ類はアフラトキシンの発生報告があるため特に夏場に運搬・加工した製品の大量摂取は注意したい。また、脂肪肝の際には注意したい。
 キノコ類は消化に悪いかもしれないので、膵炎などを発症した際には、細かく刻んで柔らかく火を通し食べることを勧めたい。
 フルーツは果糖やブドウ糖が多いため高血糖や肝機能に注意したいが、実は糖尿の発生確率はそこまで高くないし、剥くことで微弱ではあるが有害物質(農薬やワックス等)を落とし、塩分を添加したり加熱調理が殆ど無いところも良いところ。
 葉物野菜は剥かないので有害物質(農薬や硝酸、シュウ酸など)をそのまま食べているという指摘もある。
 野菜にはヨード以外にも「10.硝酸」が含まれていたり、調理法には「4.アルコール」や塩分・糖分が余計に含まれ、しかも加熱することで劣化しているから内臓への負担は果物より大きくなることは明白である。
  ただし、アブラナ科は乳癌を軽減する統計が出ており、逆に果物は乳癌発生確率を上げているので、年齢や体調に合わせてバランスをとる必要がある。果物をよく食べる人は生クリームやバターなど脂肪分が多めに含まれた洋菓子の摂取量が多いためバイアスを排除して見る必要がある。

 欧米の先行研究とは逆の結果に・・・
 欧米では緑色の濃い野菜は喫煙量が多いほど膵臓癌リスクを軽減したとの報告。
 日本でのアブラナ科野菜は白菜やキャベツを摂取するケースが多いです。
実は、白菜は糖尿病患者が多く摂取していたのですが、調理法や食事のタイミングによるバイアスだと考えられます。なぜならば、白菜の漬物の摂取は逆に糖尿リスクを軽減していたからです。
 白菜料理の多くは、鍋や中華料理であり米や麺が主食です。また、味付けも糖分などが添加されたものが多いです。たとえば、八宝菜や中華丼などのあんかけは片栗粉でとろみをつけてさらに糖分を添加しますし、市販のタレ製品にもブドウ糖果糖液糖やアルコールなどが添加されていたりします。さらに、御飯1杯の糖質は40g~70g。麺だと60g。1食あたりの量が多いのです。
 鍋料理の場合は、うどんなどの糖質で締めて一緒に酒を飲む人もいます。また、ラーメンなどの場合はドカ食いしてるケースが考えられます。夜に食べることの多い料理に使われており、食後は動かないケースが多いです。
 米国でのアブラナ科野菜はレタス、ブロッコリー、カリフラワー、ルッコラなどで。調理法は油脂を用いたサラダ、サンドウィッチ、パスタが多いです。パン1枚の糖質は25g、スパゲッティは60gですが、オリーブ油やチーズ、松の実、バジルなどと一緒に料理するので血糖値上昇がしづらいと思います。
 これらをヒントにすると、野菜の種類はほぼ無関係で、ドカ食いせず食後に歩くかどうかが重要な気がします。
 これらのバイアスを排除してより詳細な情報が欲しいところです。

 尚、漬物が多い場合に膵癌リスクが上昇することがあるそうです。繊維質が豊富な野菜で糖尿リスクが低くなるのですが、状況によって膵癌リスクが上昇するようです。

下記の甲状腺腫誘発物質を参考にしています。

「ヨウ素が細胞内に取り込まれるとアラキドン酸と反応し、6-ョウ化ラクトン(6-1L)となり、この6-ILがPPAR(ペルオキシソーム増殖剤活性化レセプター)に働きかけます。 ヨウ素はこのうちPPARαを抑制し、PPARγを活性することで抗腫瘍効果を果たします。」とあるように。
 適切なヨードの摂取ついては、癌を抑制するヨウ素療法などの報告もあるためそのバランスが重要である。アラキドン酸とは魚類に多く含まれるオメガ3脂肪酸の一つで、DHAやEPAと一緒に含まれていることが多くー40℃という低温でも固まることが無いくらいサラサラ。尚、DHAの摂取は膵臓癌罹患リスクを軽減する。
 そのためヨウ素を含む海藻や野菜類を摂取する場合には魚と一緒に摂取出来たらいいと個人的には思っています。

ヨードを含む増粘安定剤カラギナン(海藻由来の食品添加物)は、以下の表示として含まれている場合があります。
増粘剤、安定剤、ゲル化剤、糊料、増粘多糖類

参考文献
https://www.gifu-med.jrc.or.jp/thyroid/internal/iodine.html

岐阜総合病院 - 甲状腺とその病気 - ヨード制限 より

2.赤身肉の直火焼き(グリル) 

 下記論文の通り赤身肉を直火焼き(グリル)での摂取量が上昇すると、膵臓癌リスクの上昇が見られたということです。その他の調理法では明確な有意性はありませんでした。
 この論文で考慮された赤身肉、白身肉、総肉、加工肉の調理法は、直火焼き(グリル)、炒める、揚げる、煮る、茹でる、蒸す、ホイル焼き、電子レンジ等と思われます。
 尚、加工は(ハム、ソーセージ、ベーコン、ジャーキー、燻製等)などと思われます。
 バーナーからの直火というということであれば、ガスなどの化学物質に問題があったかもしれませんし、よくAGEs(エージーイーズ: 終末糖化産物)のリスクが取り上げられるケースが多いのですが、下記論文の中では実際に何のリスクで上昇したのかは不明です。
 また、別の研究では、加工肉(ソーセージ、燻製等)でもリスク上昇に関わる場合があるとのことで、まだまだ慎重に見ていく必要がありそうです。

グリルした赤身肉の摂取は膵臓癌の危険因子であり、疫学研究における肉の消費の影響を評価する上で、総摂取に加えて肉の調製方法が重要であると結論付けています。

肉の摂取と調理技術:膵臓癌との関連 より


3.大豆

 豆乳、豆腐、油揚げ、湯葉、枝豆などの類には、ゴイドロゲンなどが含まれています。また摂取しすぎで甲状腺機能障害と関連があるようです。
 これらの非発酵の大豆製品は膵臓癌のリスクがあります。
 ゴイトロゲン食品は、利用可能なヨウ素を使用することにより、抗甲状腺作用を発揮し、甲状腺機能を破壊します。 塩分を多く摂ると、甲状腺が腫れやすくなります。「1.野菜」と同じように甲状腺機能が低下し結節が発生し膵嚢胞から膵臓癌へと移行する機序があるようです。
 しかし、茹でて発酵済みの大豆製品のリスクはほぼ無く、納豆や味噌については膵臓癌のリスクは殆ど上昇していない。質の悪い納豆には発酵度が低い商品があるらしいので注意が必要です。
 また大豆は血中BCAAが多く含まれており膵臓癌リスクが上昇します。

 血液中分岐鎖アミノ酸濃度(血中BCAA)は大豆、煮干し、肉、海老などに多い。大豆、煮干、海老、アジ、鯛は糖尿罹患リスクも増やすため関連があるのかもしれません。

 「大豆に含まれるトリプシンインヒビターなどの消化酵素阻害成分の消化酵素や消化管ホルモンへの影響などが考察される。」と書かれています。
「15.酵素阻害剤」にて、それぞれの調理法を記載しました。白米より血糖値を抑制する雑穀米には玄米が含まれていることが多く17時間浸水してよく洗ってから炊く必要があります。
 様々な状況によると考えられるため、より詳細な解析が待たれる。

 食物繊維に関しては膵臓癌罹患リスクとは無関係。野菜や大豆に食物繊維が含まれるが消化しづらいことが膵臓を痛めていないか?という疑問に対しては、納豆と豆腐の関連でわかるとおり。
 納豆には食物繊維が含まれているがリスクにならず、豆腐には食物繊維が含まれていないのにリスクになるので、食物繊維がリスクを上昇させるというのは考えづらい。むしろ食物繊維の摂取は癌全体の罹患率を下げるため、必要だと思える。

納豆100gに対し食物繊維は7g
豆腐100gに対し食物繊維は0.3g

4.アルコール

 酒は多くの発酵性調味料に含まれている。
 例えば食酢はアルコールから精製される。
 醤油、味噌、味醂にもアルコールが含まれており、そばつゆ、うどんスープなどもアルコールが含まれている為、よく原材料名を見ましょう。調味料はアルコールだけでなく塩分や糖分も多く含む為、悪い意味での相乗効果で膵臓や胃、肝臓、腸などの臓器を痛めると考える。
 食品の原材料名の場合、酒精、麹(塩こうじ、米こうじ等含む)、ワイン、酒等と書かれている場合はアルコールが含まれている。薬品や衛生用品の場合にはエタノールと書かれる場合がある。
 特に酒に弱いアジア人は飲酒を続けると多量の膵液で膵管の内圧が高くなり膵炎が起こる。急性膵炎は治る可能性(可逆性)があるが、過量の飲酒を続けていると何回も発作を繰り返し、その結果すい臓が破壊され慢性膵炎(非可逆性)となるだけでなく、膵臓癌を誘発する。たとえアルコールに強い体質でも、摂取量は寿命減少に影響があるため、自分が強いと思ってもアルコールは飲まないに越したことはない。また同時に大腸がんリスクも増加、腸内細菌耗のバランスが崩れ、ホルモンに影響が出ると考えられる。
 これらの調味料は塩分や糖分など添加物も多く含まれています。たとえば、食酢に含まれるクエン酸は血糖値を抑制すると考えられるのに対し、食酢を多く含む調味料には決まって塩分や糖分も多く添加されており、統計上では糖尿罹患リスクの上昇につながっています。

5.糖

 果糖やブドウ糖を多く摂取する群、特に清涼飲料水、ジュースで摂取する群は腫瘍が一気に大きくなりやすい。
 輸入食品の原材料名を見ると、フルクトースシロップやグルコースシロップと掲載されている。ジュース、菓子、ソース類に含まれる高果糖液糖、ブドウ糖液糖には血糖値を一気に上げてしまうリスクがある。ブドウ糖果糖液糖や果糖ブドウ糖液糖、転化糖や砂糖と書かれているものもすぐに分解し単糖類となる。この単糖類を果糖やブドウ糖と呼ぶ。多糖類の状態で水溶性食物繊維などと共に摂取すると吸収率を阻害するため検討が必要であるが単糖類の状態となると水溶性食物繊維と一緒に摂取しても吸収率を阻害できないので注意が必要。ただし果物をそのまま食べる場合はリスクは殆ど上昇していない。種類や調理法によってさまざまな状況によると考えられるため、より詳細な解析が待たれる。

6.胃食道炎など薬品、プロトンポンプ阻害薬(PPI)

 主に制酸剤として使用されるプロトンポンプ錠、タケプロン、ランソプラゾール、ネキシウム、ラベプラゾールなどと呼ばれるタイプの制酸剤。胃酸を抑制し胃や食道の炎症をさせないようにするお薬だが、胃酸は菌やウィルスの侵入を防ぐ役割もあるため、これらの菌・ウィルスが胃、腸、膵臓などにそのまま入り感染したり腸内細菌叢のバランスを壊し様々な疾患となる。 尚、PPIを飲むことで腸内細菌のバランスは膵臓癌や膵嚢胞と類似してしまい、膵臓癌・大腸癌の発症確率を上昇させる。特に30代以前に常用していた人はリスクを急上昇させるためとても注意が必要。

参考文献
https://www.tokyo-med.ac.jp/news/2022/0419_140000002959.html

東京医科大学 - 【プレスリリース】 膵臓がんや予後と関連する口腔内細菌・腸内細菌種を発見 ~膵がんの早期発見等のための新たな腫瘍マーカーの可能性~ より

7.うがい薬

 口腔内の細菌耗が大腸がんや膵臓癌に影響を与えることは最近の研究で明らかになってきている。しかし、毎日うがいする人は要注意である。
ヨードチンキ、ポピドンヨード(イソジン)、エタノールなどを含むうがい薬を使用しすぎると、歯を溶かし、喉、食道、胃、膵臓、腸などのたんぱく質を分解しダメージが現れる。腸内細菌叢(ちょうないさいきんもう)のバランスをが崩れることで内臓疾患が現れる。膵臓癌、胃癌などの増加にも関連がある。ヨードについては上記「1.野菜」にも掲載した通り。エタノールは上記「4.アルコール」にも掲載した通り。

8.リセッシュ、ファブリーズ等の除菌・消臭スプレー

 体内に侵入し腸内細菌叢のバランスを壊しホルモンのバランスが崩れ内臓疾患が現れる。膵臓癌の罹患リスクを上昇させる可能性がある。第四級アンモニウム塩によって生殖能力の低下が起こる。使い過ぎには要注意である。これらのスプレーには「4.アルコール」でかかれるエタノールも含まれていることが多く注意が必要。そのほかにもよく洗剤で手を洗う人や、頻繁に掃除で洗剤を使う人は膵臓癌リスクが高いと言われています。

9.経口避妊薬

 女性の統計では、生殖機能を落とす目的の経口避妊薬で膵がんリスクが上昇している。性ホルモンと関連がある。
 尚、ホルモン補充療法を伴う子宮摘出手術でリスクが下がったという記録もある。副腎皮質ホルモン等(プロゲステロン、プレドニゾロン、メチルプレドニゾロン、デキサメタゾン等)の投与によってどうなるのかは今後に注目である。

10.硝酸

 硝酸を含む食品は胃腸だけでなく膵臓にも若干ではあるがダメージがいくようです。ただし明らかな有意性があったとは言えませんでした。
 ソーセージ、ハム、ベーコンなど発色剤として亜硝酸ナトリウムが使われている。そもそも、豚肉が腸によくないのにそのうえで硝酸を添加するのだからバランスをとるために置き換え先を作っておく必要がある。ちなみに、牛や鶏や魚介は豚と比較すると腸へのダメージは軽いようなのでバランスをとりたいです。
 青菜やアブラナ科には硝酸が結構含まれていて、お浸しにして食べることで腸への負担が軽減される。シソの葉を添える程度の少量なら特に問題無いか。

 ※下記のURLは一応参考にしましたが、73ページにもわたり日が暮れるので読まなくてもいいかもしれません。驚きなのは「発がん率」の項目で、「NHL、白血病、メラノーマ、結腸・脳・肺・膵臓・腎臓のがんとの一貫した相関は認められなかったが、膀胱・卵巣癌とは正の相関が、子宮・直腸癌とは負の相関が」とあるように、直腸癌とは負の相関が見られた点。
https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-11121000-Iyakushokuhinkyoku-Soumuka/0000178388.pdf

厚生労働省 - 食品安全委員会 - 清涼飲料水評価書 - 硝酸性窒素・亜硝酸性窒素

 ハム、ソーセージ、ベーコンの亜硝酸Naによるリスクはさほどではなくそもそも豚肉による大腸癌リスクが高い。それと同様に膵臓癌でも現代の食品添加における硝酸による影響はさほどではないのかもしれない。


11.コーヒー

 男性では、1日にコップ3杯程度までのコーヒーは膵臓癌罹患リスクを下げる。特に喫煙者ではそれが顕著でした。1日5杯以上はリスクを逆に上昇させます。2日に1杯程度でも若干下がります。
 女性は1日1杯でも多く、週に1~2杯くらいまでが妥当な様です。週に3杯以上だと逆にリスクを上昇させてしまいます。コーヒーの量というよりは調理法などの問題があるのかもしれません。
 個人的見解ですがカフェに行くと、男性はブラックで飲むケースが多くて、女性は何かを混ぜて飲むケースが多いように思えます。
 混ぜるものは豆乳や牛乳、生クリーム、「3.大豆」から精製した乳化剤、砂糖、甘いソース、シロップなどを添えてデザート感覚で楽しむケースが多いように見えます。脂質が多いのでホルモンに影響を与えたり、消化に悪い可能性もあります。
 ここで注意点ですがコーヒーを飲む人はアルコール摂取量が少ないので交絡因子にどれだけ影響を与えているのか疑問です。
 膵臓病になっている人がコーヒーを多量に摂取すると死亡率が上昇するという報告もあります。

12.緑茶

 明らかな有意性は無かったのですが、飲む量が多いほど膵臓癌罹患リスクを若干ならが上昇させているように見えます。
 緑茶は「1.野菜」や青菜や油菜と同様の成分が入っていますし、
 女性はコーヒーと同様に、砂糖やクリーム等を混ぜるケースが多いように見えます。クリームは「3.大豆」から生成される乳化剤なども多い為注意が必要です。

13.ピロリ菌

 ピロリ菌感染期間が長いことで膵臓癌の罹患リスクが上昇する報告があります。当然のことながら、胃癌などの罹患者は他の臓器も弱まります。

14.喫煙

 喫煙期間、喫煙量が多いことで膵臓癌の罹患リスクが上昇します。また多臓器癌のリスクも上昇します。動脈硬化なども進行しますし、肺炎の際にも死亡率を上げるのでやめましょう。他のリスクですら様々なのに自らリスクを増やす必要はありません。

15.酵素阻害剤

 酵素阻害剤を含むもの食べ続けると膵臓癌になる。
 小豆・大豆は12時間の浸水、玄米は17時間の浸水、その後よく洗い、その後に沢山の湯で茹でることで酵素阻害剤を軽減する。ナッツも浸水後に茹でたり炒り熱を通すことで酵素阻害剤を消去する。熱を通さず生で食べることは絶対にやめましょう。枝豆、インゲン、エンドウ、ソラマメ等、豆類は茹でるのは必須である。
 果物の種は酵素阻害剤が多く含まれており飲み込むと膵臓癌のリスクが上昇するので注意が必要である。
 そもそも疑わしいものはなるべく控えよう。

16.脂肪

 高脂肪食は、膵臓だけでなく、食道、胃、肝臓、腸などに負担があります。
 フライ、菓子パン、パイ、ケーキ、クッキー等は大量に脂質を含んでいます。バターや生クリームといった飽和脂肪を多く含む食材だけでなく、マーガリン、ファットスプレット、ショートニング、ホイップクリームなどの乳化剤もトランス脂肪酸を含んでいます。
 チョコレートの健康効果を伝えることが多くなっている現代ですが、大豆由来の乳化剤を使用したチョコレートは膵臓や肝臓への影響があると考えられます。
 また、ナッツは膵臓癌リスクを減少させる記事などもありますが、脂質を多く含んでいることも事実です。
 ナッツは食物繊維が豊富で糖質とGI値が低く、脂質によるカロリーは高くても太りづらい食品であることは証明済みなので大量摂取をせずに、毎日少量ずつ食べるといった工夫が必要です。
 膵炎患者は脂溶性ビタミンが貴重なので植物と油を同時に摂取することを勧められたりします。


15.山菜

 山菜をよく食べる人は、膵癌リスクは上昇する。


16.運動

 他の病気と共有できる最大の要因は運動が少ないことです。
より具体的に言うと筋肉の量と関連があります。
 細かい点で食材などを上記に挙げましたが運動一択である可能性すらあります。
 筋力は糖尿や循環器障害とも関連があるため、総合的に病気を乗り越える要因になってくる最重要課題です。

その他注意点

 糖尿病、膵炎患者は交絡因子で膵臓癌、腫瘍、膵嚢胞の発見率が高いことを考慮しなければならない。糖尿、膵炎患者は、検査回数が多く発見率が高くなると言うことである。ただし、膵臓癌ともなればいずれ症状も出て検査を受ける為、それまでに高血糖や膵炎に気づいているケースも結構あります。そのため少量の交絡因子が関わっていると考えられます。
 女性において柑橘類、アブラナ科については、乳癌と膵癌では逆の関係になっており、インスリンとエストロゲンなどのホルモンと関連があるように思います。


膵臓癌リスク その2につづく


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