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やわらかな日本酒リテラシーを求めて…

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やわらか、というのは可変的というぐらいの意味でありまして。ハイ。あんまり説明せずに酒についてのよもやま話をトントンと。 思いついたら書くが吉、の精神でやってます。さあ今日も一杯飲… もっと読む
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2020.7.31 プライドと偏見(の中の、日本酒)。

昨日の深夜に思い浮かんだアイデアをちょこっと書いてみる。

きっかけはとあるコンビニに入ったら、結構日本酒のラインナップがよかったこと。ラインナップが良くて「あ、いいじゃん」と思って、その後「あれ?なんでコンビニに日本酒ちゃんと売ってないんだろう」と思うに至る。雑な提起ですが、アイデアの種だと思って聞いてくださいい。

いつから「コンビニにある日本酒」は固定化したのだろう。厳密に固定化しているのか

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今更ながら『最先端の日本酒ペアリング』を紹介してみる

今更ながら『最先端の日本酒ペアリング』を紹介してみる

起爆! 花火があがって見えました。なんだろう、このドキドキする感じ。お酒と料理を口にした瞬間、それはただおいしいだけでなく、全く新しい味覚の体験でした。

千葉麻里絵・宇都宮仁著の『最先端の日本酒ペアリング』の本編はこんな一節から始まっています。昨年の5月に出版された本です。千葉麻里絵さんが独自に積み重ねてきた理論に基づいて日本酒と料理を組み合わせるときに大切なポイントを解説したり、宇都宮仁さんが

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「そこに雪などあったのか」みたいな雪どけの話。~千葉麻里絵と黒かどや~

「そこに雪などあったのか」みたいな雪どけの話。~千葉麻里絵と黒かどや~

世の中には大変不思議なことがたくさんあって、時にそれは人智を越えているのではないかという印象をわれわれに与える。今日はそんなお話です。

去年の4月にわたしはこんなノートを書きました。覚えている方もいるでしょう。

日本酒のボトル、瓶に関するものですね。具体的な内容はまあいいとして、これがまあまあツイッターの日本酒界隈を騒がせました。といってもわたしは見聞きした情報を並べたにすぎず、ことの始まりは

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「本物」は最後に押してもらうハンコなのかもしれない(後)

「本物」は最後に押してもらうハンコなのかもしれない(後)

さあ後編です。前編はこちら。

本物、という言葉についての話だった。

この文章で言いたいことはタイトルにまとまっている。本物は最後に押してもらうハンコなのかもしれない。これだ。

正確に言おう。わたしは今現在「本物」という言葉は受け取り手が心のなかである感慨をもとにそっと押すハンコなのではないかと思っている。で、抽象的な話をやめよう。わたしが関心を持つのはたいてい酒関係だ。ということで今回も例に

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考えることは山程ありまして

考えることは山程ありまして

今日は日本酒に関する疑問点メモです。ほぼ箇条書き。これを元にして後日個別トピックについて書くかもしれない。日本酒は好きなのですが、日本酒関連の文章を書くと虚無感でいっぱいになる。なんでだろうね。 

虚無はさておき、最近MBさんという方のファッション関係のユーチューブ動画を見ています。そこで語られてるファッション業界の話を聞いていると、どうにも他人事に思えない。「日本酒にも当てはまるんじゃ?」とい

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なんで酒で詩を書くのだろ、自分でもわからないけど

なんで酒で詩を書くのだろ、自分でもわからないけど

どうもこんばんは、りょーさけです。

今日は詩についての文章をほんとに短めに。

以前からSAKETIPSという日本酒関係のメディアに詩を寄稿しています。今回は愛知県の日本酒「義侠」を題材に書いています。最後の方にリンクを載せておきます。

わたしは怠惰なジャパニーズなので英語が使えません。上記のSAKETIPSは日英両方で記事を載せています。ということでわたしは日本語で書いて、ネイティブの方に翻

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続・日本酒の普及は日本酒の知識の普及とは全く別問題だと気がついた件。

続・日本酒の普及は日本酒の知識の普及とは全く別問題だと気がついた件。

以前こんな記事を書いた。日本酒自体の普及と、日本酒の知識の普及は全く関係がないという内容の記事だ。

今日はその「普及別物問題」に付随する新たな疑問が出てきたので、それについて書いてみようと思う。

便宜的に章立てしてあるが、これは仕切り的なものであってかっちり何かを論じるためのものではない。

酒を片手にふわっと読んでほしいと思う。論争は目的ではない。そもそも論争になんてならないだろうけれど。

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「いい気のせい」の風に吹かれて味わう、酒と詩。

「いい気のせい」の風に吹かれて味わう、酒と詩。

さっき、こんなツイートをした。

自分のつぶやきを引用してあれこれ語るのは確かに寒い。
でもちょっと大切なことに気がついたので書いておく。

上記ツイートの僕の気のせいは、おそらく気のせいだ。
混じりっけなしの気のせいだ。

何の根拠もなく、地に足がついていない。感想、妄想、その類だと思う。
明日の僕でさえそんな感覚を理解できるかはわからない、

けれども、ここが重要なんだが、誰かに証明しろと言っ

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どうかあなたと僕が、これからも日本酒を知って更に楽しく過ごせますように

どうかあなたと僕が、これからも日本酒を知って更に楽しく過ごせますように

「酒を知ることが酒を楽しむことにつながるといいな」と感じた夜の話をします。

どうもこんばんは、りょーさけです。

昨日あまりに素晴らしい飲み会があって、感動してます。余韻がまだ続いてます。

寝かせたことで生まれたえも言われぬ濃い味はあるけど、エグみや苦味はほとんどない稀有な熟成酒のような味わいの会でした。

…よく分かりませんかね笑

平たく言いましょう。

めっちゃ楽しかった!

…伝わりま

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内面の咲くバーのほとりで

内面の咲くバーのほとりで

一昨日酒に関する記事を書いて、昨日はそれに関する補足記事を書いた。
繰り返しになるけれど、反応があったのは嬉しかった。

反応があった割に次の補足記事の閲覧数が少なくて不安だけれど、まあそんなことを気にしても仕方がない。それが通常営業だ。

少ないよね。少なくて当然だ。

普段自分の記事を見る人が少ないのは、有用な情報が極めて少ないからだと思う。通常営業つまんないよね。知ってる。

あと、内面の記

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昨日の記事の補足です。

昨日の記事の補足です。

昨日の記事を読んでくれた皆さま、本当にありがとうございます。
迷いも含め、比較的率直に思ってることを述べました。

自分が思うままに書いた(書きすぎた?)記事はあまり反応がよくない、というのがこれまでの定説だったのですがほんのすこし覆りました。嬉しかったです。

↓記事のリンク貼っておきます。

読んでない方がいたらぜひ。

で、今日の記事はそれの補足です。
めっちゃ短いです。

SNS発信で、し

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日本酒の普及は日本酒の知識の普及とは全く別問題だと気がついた件。

日本酒の普及は日本酒の知識の普及とは全く別問題だと気がついた件。

日本酒が日用品のように生活に馴染んだものになれば、日本酒の知識も自然と普及すると思っていた。更に踏み込むとそれでマニアックな商品が売れたりコアな楽しみ方が流行る目もあると思っていた。

ところが最近そのなんとなくの認識が間違いではないかと感じるようになってきた。以下簡単に理由を述べる。

その前に当世風に但し書きを書いておく。全く面倒な世の中だ。

この文章は「知識が広がらないじゃないか、知識に関

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日本酒についての雑感

日本酒についての雑感

今日は日本酒について思ってることを書きます。

あまり面白くないかもしれませんが、まあ酒を片手に適当に読んでください。

まず結論から言いましょう。

僕は日本酒の味や質感を表す新しい表現を模索することが日本酒の普及につながると思っています。今回の記事は全体でそれを言うための構成になっています。

しばしお付き合いください。

※※※

日本酒は日用品ではありません。だよね?

「日用品です!」っ

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定点観測「雪の茅舎・山廃本醸造」8日目…なるか?

定点観測「雪の茅舎・山廃本醸造」8日目…なるか?

深く酸い。それは変わらない。いちごの香りをまとった不可思議な液体が目の前にある。日に日に緩急自在な柔和な液体を前に顔をしかめる私。もちろん魅力は酸だけではない。甘みにもここにきて特徴が出てきた。

※※※

畳の上にいる。一日中、ここにいたい。
かすかにススキが香る。春なのに。
鼻がおかしいのか。杉のせいかな。

都会のスピードは思ったより早かった。
僕は置いていかれた。

散々文句も言った。職場

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