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# エッセイ

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記事一覧

「本当の好きにはもう出会えないだろうな。」って。

「本当の好きにはもう出会えないだろうな。」って。

甘酸っぱい。初々しい。トキメキみたいな、甘い言葉が当てはまりそうな体験に対して。少々疎くなってきているのは、大人に近づいたからだろうか。

なんだか自分が冷めた奴の方にへと、少しずつ近づいてきてしまっているように思えてきている。しかし、自分が冷めたやつになろうとも、生きていくことに損失を感じているほどではない。ただ、以前まで自然と持ち合わせていた"気持ちの熱量"について、本当に思い出せなくなるよう

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どんどん刺激の薄れていく恋愛感情に。

どんどん刺激の薄れていく恋愛感情に。

経験とか、年齢を重ねていくうちに。いつのまにか、当たり前で鮮明なモノとして感じてたはずの恋愛感情を。どうやって、今まで抱けていたのかすら分からないくらい、薄く感じるようになってきた。そんな気がする。

「これが恋愛だ」と、ハッキリ言い切れる、そんな嫌にでも分かる恋愛をしたのは、やっぱり初恋の時が一番だっただろうか。

あの頃の恋なんて、ある種の気持ちの良さと、気持ち悪さを乱雑にかき混ぜられたような

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選り好みしていたら恋愛のピリオドなんてすぐに。

選り好みしていたら恋愛のピリオドなんてすぐに。

小さい頃は「好きな人と結婚したい」って本気で思っていた。それが、確かな願望だった。

人生の中で好きだと思える人に出会うことは、確かにあった。

ただ、好きになった人と付き合えたからといって、どの過去の恋愛もエンドロールにまで到達させることはできなかった。恋愛していたら、いつのまにか結婚したいと思えていた気持ちが、捻れていくのを感じる。パートナーに抱いていた好感度という期待値を、自分の中で減点方式

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「今日も楽しかった」って言われてもさ。

「今日も楽しかった」って言われてもさ。

恋バナとか、そんな話とは関係なく。告白すらしてないけど「今は、別に彼氏とか要らないんだよねぇ」って、突然に言われたから。

それって、恋愛的に僕が拒絶でもされてるんだろうなと感じていて。別に、嫌われている訳でもなさそうだけど、僕らの間には恋愛感情とかは無いと、ハッキリさせられた気がした。

何度もこうして、気軽に二人して遊びに来たりしたけど。そんな話って、全くしてこなかったな。そんな雰囲気にもなら

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「ありがとう」が少し寂しく感じるのは。

「ありがとう」が少し寂しく感じるのは。

「ありがとう」って言ってから、彼女は改札を抜けていった。ホームに向かう階段を登り切るまで、僕はそれを眺めていて。彼女がこちらに気づいて振り返っては、笑顔で手を振ってくれてた。

僕は手を振りかえしながら、ああして笑顔で手を振られてると余計に素直になれなぁ、と思った。もしも僕が素直になったら、この正直な気持ちを打ち明けることで、彼女の迷惑になるだろうなと考えてしまう。とはいえ、いつでも素直になれた事

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【僕は昔より変わってしまった】

【僕は昔より変わってしまった】

そういえば僕は昔、とても大人しい子供で社交的ではなく物事は悲観的に考える子供だった。

当時の僕は、極度な人見知りがあって、そのなごりは今も残っていて、人と目を合わせる事が上手く出来ない。まあ意識していないと基本的に相手の顔に視線が向かない。

先生と話をしている時に「あの子黒板を見て喋ってる」って、同じクラスの子に、からかわれ笑われるくらい。何処を見て話してるのか分からない奴。

そんな僕にも友

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【結婚に必要な要素】

【結婚に必要な要素】

結婚に必要な要素に「優しさ」「真面目さ」「誠実さ」それら他にも、人により求める物は違い、様々ありそうだが。大前提に"好き"の感情で選ぶ事が当然で当たり前のように感じている。

そもそもの恋愛のスタート地点から、好きの感情で始まる。これは必然的に本人の意思で選んでいる行いであるが。恋愛がスタートした後では、徐々に結婚生活に似た行いに近づいてくる。友達ではなくなり、恋愛的感情で一線を超えさせるのが恋愛

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【純愛と変態】モテる人、モテない人の違い。

【純愛と変態】モテる人、モテない人の違い。

僕と彼は何処となく似ていた。背丈は同じくらいで、ルックスも似たよくなモノで。まるでどんぐりの背比べのような二人。

ただ、決定的に違うのは。
他者から向けられた"好意"の定義。

僕は"異性には全くモテない男"で、彼は異性には結構モテる男だった。ただ、彼は"同性には全くモテない男"で、僕は同性には結構モテる男だった。

この二人の相違点をただただ羅列して書き綴ってゆき。結局僕達は何が、何処が違って

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自分で作った"見下した"世界に落ちた友人。

自分で作った"見下した"世界に落ちた友人。

『シャーシャー』と、蝉の声が聞こえる。

夏の暑い日に、汗を流しながら、
「あの仕事には就きたくはないな〜」と、僕の隣に居た友人は呟いていた。さっき見た、工事現場の人を思い出して言っているのだろう。

友人は今、法律の勉強をしていて、
将来は個人で、自分の事務所を持ちたいと夢見て、今日もさっき、喫茶店で、少し勉強していたところだ。

そんな友人からしてみれば、
こんな真夏に、外で働く人の事を見て、

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終わりが迫ってくる感覚

終わりが迫ってくる感覚

小さい頃、とてつもなく死ぬことが怖かった。

生まれて間もない奴が、無縁に近いほど遠い将来のことに怯えていた。本物の馬鹿だと思う。

(なんで死ぬのに、生まれて来たんだろう。)たまに想像するだけで、死の恐怖が迫ってくる。

生きるには理由があると考えたかったけど、考えても自分にはそんな理由もないと思うし。

なんの理由も無いくせに
死ぬ時は「苦しい」って認識をしていた。

「地獄だろ...」

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可愛い人を好きになる彼。

可愛い人を好きになる彼。

「好き」の感情を履き違えてると思う友達がいた。

その日、僕は彼の家に向かっていた。
始めはカラオケに行こうと、決めていたのに「今日はダラダラしたい」と彼が言い出して、急遽、家でのんびりする事に決めた。

「コーヒーが飲みたい」と彼が言う。彼の家に向かうまでの途中。商店街の中にあるチェーン店の喫茶店に寄った。

頼んだアイスコーヒー。甘くないと僕は飲めないから、ガムシロップと砂糖を入れる。

「甘

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【付き合ったら冷める体質】

【付き合ったら冷める体質】

僕は恋愛体質では無い、と思う。

人を好きになった事は滅多に無いし、人より恋愛経験が少ない。ドキドキを味わう事がない。確かに味わった事はあるけど、ずっとその状態が続いたことがない。

「この人の事好きだな」って、僕は思っていたはずなのに。いざ付き合ってみた時。その瞬間、なぜか気持ちがスッと落ち着いてしまって。冷静になり。なんだか好きなのかどうかすら怪しくなる。

嫌いになったわけではないけど。安心

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