Takuya@ビアランニングドクター

内科・消化器病・肝臓・抗加齢専門医でビアソムリエ。ランニングドクター/コーチでフルのベ…

Takuya@ビアランニングドクター

内科・消化器病・肝臓・抗加齢専門医でビアソムリエ。ランニングドクター/コーチでフルのベストは2時間50分。真摯に勉強してYahooニュースとここで発信してます!https://news.yahoo.co.jp/expert/creators/takuyasurasshuranna

マガジン

記事一覧

マラソンで、こんな食品がこんな効果があるって知ってた?

マラソンのスタート前に、BCAAやMCTオイルを摂取する。足の攣りに、芍薬甘草湯を摂取する。ゴールした後に、プロテインを摂取する。効果あるかないかは別として、そんな光…

ランニングシューズの劣化と、感覚

3日前にYahoo!ニュースの記事を書きました。ランニングシューズの劣化・寿命についてです。 こんな内容をあげたのは、他のランナーのブログや書き込みを拝見していて、 …

【NOTEの発信について】来年からの目標を・・・

この1年、Yahoo!ニュースの記事を継続して書いてきました。反対にNoteの記事を書く頻度が落ちてしまいました。というのもYahooは圧倒的にSEOが強力で、自分が目標としてき…

詐欺?救済?日曜日の昼下がりのカフェはワンダーランド!

ある日曜日のこと、お昼をまわって少し空席が目立ち始めた都内のチェーン店のカフェで、いつも通りネット記事を書いていました。 気が付くといつの間にか隣の席のグループ…

世界のビールラン・ビールマラソンイベント

最近日本でも、走ってビールを飲む文化が芽生えてきました。楽しく走って、楽しくビールを飲もうというものです。ですが海外では、それが競技(エンタメ要素もありの)とな…

今年の北海道マラソンの環境(WBGT)についてのまとめ

前回のNOTEをSNSにあげたところ、啄木ふれあいマラソン大会ではなくて北海道マラソンの暑さの感想をたくさん頂きました。地球温暖化の影響なのか、もう夏のマラソンは開催…

暑さの中のマラソンの事故は、自業自得?運営の責任?

この暑い夏も、たくさんのランニングイベントが開催されました。暑いながらも富士登山競争、北海道マラソンなどなど、様々な大会が無事に行われてきました。 ですがついに…

コロナでみる、凄い中国!!

今週の始め、半年ぶりに「新型コロナウィルス感染症 診療の手引き」が改訂されました。3年前の今頃は、月刊誌か!!というほど改訂されていたのに・・・ 5月から5類感染…

心臓疲労から心筋線維症へ~マラソンで心臓にダメージを積み重ねたら~

1.はじめに6月にマラソンで心臓疲労がおこるよ!という記事を書きました。 Note「心臓が疲れる?「マラソン誘発性心臓疲労」~マラソンの時に疲れるのは脚だけではなくて…

加齢とともに、ランニングのパフォーマンスはどのくらい低下するのか・・・

はじめに2年ほど前に、サブスリーランナーが年齢とともにどのくらいパフォーマンスが低下するかの文献を上げました。 その論文では、1年で約1分4秒タイムが低下するとの計…

ランニングの前にエナジードリンクを飲むと速く走れる?

ランニングの前に、エナジードリンクを飲んでいる方を時々見かけます。さらには途中でさらに追加される方もいます。 疲れた時に飲むエナジードリンクを、疲れる前にのんで…

心臓が疲れる?「マラソン誘発性心臓疲労」~マラソンの時に疲れるのは脚だけではなくて~

マラソンの30km地点あたりで、脚はまだ大丈夫そうなのに心臓がバクバク!そして息も上がってきて歩き出してしまう・・・ 「今回もダメだった~!でも脚はまだ大丈夫そうな…

今シーズンにマラソン大会で感じた違和感・・・

マラソンシーズンが終わりました。 自分はレースには出ませんでしたが、手賀沼・千葉アクアライン・東京・熊谷さくらという4つの大会に、医療支援走(ドクターランナー)と…

歴史を変えたシューズ・変えられなかったシューズ②~ナイキヴェイパーフライ4%、ナイキの1強と言われる時代へ~

・はじめにこのシューズ出る2017年まで、自分の周囲でナイキのシューズを履いている人は見かけませんでした。それ以前のナイキの主力のレースシューズはストリーク6で、の…

歴史を変えたシューズ・変えられなかったシューズ①~禁断のシューズと言われたブラシシューズ~

・はじめにスパイクシューズの始まりは、1895年イギリスのロンドンで「靴の裏に釘を打ち付けたシューズで走ったところ速く走れた」このシューズが源と言われています。ちな…

今年も暑い夏!大会前には暑熱馴化・暑熱対策を!

マラソンシーズンが過ぎ、少しずつ暖かい季節から、暑い季節になってきました。まだ大会はまばらに開催されていますが、今後の大会はある別のトレーニングが必要になってき…

マラソンで、こんな食品がこんな効果があるって知ってた?

マラソンで、こんな食品がこんな効果があるって知ってた?

マラソンのスタート前に、BCAAやMCTオイルを摂取する。足の攣りに、芍薬甘草湯を摂取する。ゴールした後に、プロテインを摂取する。効果あるかないかは別として、そんな光景はよく目にします。他、イミダゾールペプチドやカフェインなんかも、マラソンの際のサプリメントとして有名です。
ですがここでは、一般的にはあまり知られていないけど、一応エビデンスがあるものを挙げてみましょう。

1.速くなるために効果が

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ランニングシューズの劣化と、感覚

ランニングシューズの劣化と、感覚

3日前にYahoo!ニュースの記事を書きました。ランニングシューズの劣化・寿命についてです。

こんな内容をあげたのは、他のランナーのブログや書き込みを拝見していて、
・○○というシューズで1000km走ったけど、まだクッション感を感じるので大丈夫。
・アウターソールもミッドソールも傷んだけど、まだまだ十分使える。
そんな文章をときどき見かけるからです。

ですが思うんです。みなさんランニングシュ

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【NOTEの発信について】来年からの目標を・・・

【NOTEの発信について】来年からの目標を・・・

この1年、Yahoo!ニュースの記事を継続して書いてきました。反対にNoteの記事を書く頻度が落ちてしまいました。というのもYahooは圧倒的にSEOが強力で、自分が目標としてきた「書きたい・伝えたいことを広く発信したい」にマッチするからです。

例えば類似した内容の自分の書いた記事をGoogleで検索すると、
「ランニング」「心臓疲労」で検索、Yahooは2番目、Noteは3番目。
「ランニング

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詐欺?救済?日曜日の昼下がりのカフェはワンダーランド!

詐欺?救済?日曜日の昼下がりのカフェはワンダーランド!

ある日曜日のこと、お昼をまわって少し空席が目立ち始めた都内のチェーン店のカフェで、いつも通りネット記事を書いていました。
気が付くといつの間にか隣の席のグループが入れ替わっていて、中年の女性2人と高齢の女性1人の3人組が座っていました。
なんか珍しい組み合わせ?

最初は気に留めず、ひたすらネット記事を書いていたのですが、何だか不思議な雰囲気の3人。3人とも敬語で身のうえ話をしている?どんな関係?

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世界のビールラン・ビールマラソンイベント

世界のビールラン・ビールマラソンイベント

最近日本でも、走ってビールを飲む文化が芽生えてきました。楽しく走って、楽しくビールを飲もうというものです。ですが海外では、それが競技(エンタメ要素もありの)となっているものもあるんです。代表的なものをみてゆきましょう。

・ビアラバーズマラソン(ベルギー)ビール版のメドックマラソン

お酒を飲みながらフルマラソンというのは、フランスのメドックマラソンが有名ですが、ビール版のメドックマラソンと言われ

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今年の北海道マラソンの環境(WBGT)についてのまとめ

今年の北海道マラソンの環境(WBGT)についてのまとめ

前回のNOTEをSNSにあげたところ、啄木ふれあいマラソン大会ではなくて北海道マラソンの暑さの感想をたくさん頂きました。地球温暖化の影響なのか、もう夏のマラソンは開催しない方がよいのか。たまたま暑い日に開催したのか・・・など。
ついでなので、北海道マラソンについても昼休みでまとめられる範囲でまとめてみます。

1.今年はたまたま?

今年の8月27日の札幌のWBGTをみると、例年の大会に比べて著し

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暑さの中のマラソンの事故は、自業自得?運営の責任?

暑さの中のマラソンの事故は、自業自得?運営の責任?

この暑い夏も、たくさんのランニングイベントが開催されました。暑いながらも富士登山競争、北海道マラソンなどなど、様々な大会が無事に行われてきました。
ですがついに、啄木ふれあいマラソン大会で危惧していた事態がおこってしまいました。おそらく面識はありませんが、ランニングを趣味とする同士として、胸を痛めています。

当事者でもなく原因も知らない自分ですが、暑さの中でのレースと読んで、思わず当日の現地の気

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コロナでみる、凄い中国!!

コロナでみる、凄い中国!!

今週の始め、半年ぶりに「新型コロナウィルス感染症 診療の手引き」が改訂されました。3年前の今頃は、月刊誌か!!というほど改訂されていたのに・・・

5月から5類感染症となり、それとともに厚生労働省や東京都の情報も少なくなって、勉強も疎かになっていました。
ですがここの情報アップデートは凄い!それは日本感染症学会です。学会で毎月更新されているのは、ゼロコロナが終わってから流行し、今は第二波がピークを

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心臓疲労から心筋線維症へ~マラソンで心臓にダメージを積み重ねたら~

心臓疲労から心筋線維症へ~マラソンで心臓にダメージを積み重ねたら~

1.はじめに6月にマラソンで心臓疲労がおこるよ!という記事を書きました。
Note「心臓が疲れる?「マラソン誘発性心臓疲労」~マラソンの時に疲れるのは脚だけではなくて~」

主に医師の方から、初めて聞いた、勉強になった、という意見を多くもらいました。なので、その続編を書いていきたいと思います。
その記事で引用した心臓疲労の文献で、心筋損傷が起こりガラクチン3やST2が上昇するとありました。
そのガ

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加齢とともに、ランニングのパフォーマンスはどのくらい低下するのか・・・

加齢とともに、ランニングのパフォーマンスはどのくらい低下するのか・・・

はじめに2年ほど前に、サブスリーランナーが年齢とともにどのくらいパフォーマンスが低下するかの文献を上げました。
その論文では、1年で約1分4秒タイムが低下するとの計算でした。

ただしこの文献で述べられているのはフルマラソン3時間以内、55歳以下のランナーのパフォーマンスについてです。
それより高齢のランナーはどうなるのでしょうか。他の文献をみてみましょう。

高齢者はどのくらいパフォーマンスが低

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ランニングの前にエナジードリンクを飲むと速く走れる?

ランニングの前にエナジードリンクを飲むと速く走れる?

ランニングの前に、エナジードリンクを飲んでいる方を時々見かけます。さらには途中でさらに追加される方もいます。

疲れた時に飲むエナジードリンクを、疲れる前にのんで効果があるのでしょうか。また、飲んで1-2時間しかたっていないのに追いエナジードリンクをして大丈夫なのでしょうか。

そんなことを研究した文献があります。トライアスロンのショートディスタンス(Swim0.75km、Cycle20km、Ru

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心臓が疲れる?「マラソン誘発性心臓疲労」~マラソンの時に疲れるのは脚だけではなくて~

心臓が疲れる?「マラソン誘発性心臓疲労」~マラソンの時に疲れるのは脚だけではなくて~

マラソンの30km地点あたりで、脚はまだ大丈夫そうなのに心臓がバクバク!そして息も上がってきて歩き出してしまう・・・
「今回もダメだった~!でも脚はまだ大丈夫そうなのに何でだろう?」
そんな事、そんな人はいないでしょうか。

低血糖か、気持ちの問題なのか・・・
それはまだまだ広くは知られていませんが、実は心臓疲労かもしれません。

日本語で「心臓疲労」とググっても全くヒットしません(「Cardia

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今シーズンにマラソン大会で感じた違和感・・・

今シーズンにマラソン大会で感じた違和感・・・

マラソンシーズンが終わりました。
自分はレースには出ませんでしたが、手賀沼・千葉アクアライン・東京・熊谷さくらという4つの大会に、医療支援走(ドクターランナー)として参加させて頂きました。

久々に戻った大会やランナーの活気と、まだまだ戻らない自分の情熱との距離感に悩みました。

そして一つ違和感を感じました。
・・・
・・・
・・・
「あれ!?ランナーが高齢化してない?」

そう自分が感じた手賀

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歴史を変えたシューズ・変えられなかったシューズ②~ナイキヴェイパーフライ4%、ナイキの1強と言われる時代へ~

歴史を変えたシューズ・変えられなかったシューズ②~ナイキヴェイパーフライ4%、ナイキの1強と言われる時代へ~

・はじめにこのシューズ出る2017年まで、自分の周囲でナイキのシューズを履いている人は見かけませんでした。それ以前のナイキの主力のレースシューズはストリーク6で、のちに世界記録保持者となるキプチョゲ選手が履いていました。

ちなみに当時のキプチョゲ選手は2015年のロンドンマラソンで、当時の世界記録保持者を破るほどの実力者でした。

そのキプチョゲのフルマラソンで2時間切りを目指す「イネオス1:5

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歴史を変えたシューズ・変えられなかったシューズ①~禁断のシューズと言われたブラシシューズ~

歴史を変えたシューズ・変えられなかったシューズ①~禁断のシューズと言われたブラシシューズ~

・はじめにスパイクシューズの始まりは、1895年イギリスのロンドンで「靴の裏に釘を打ち付けたシューズで走ったところ速く走れた」このシューズが源と言われています。ちなみにこのシューズを製造販売したのがリーボックの始まりです(ABCマートのページ)。

そして今回話す1968年までには、スパイクシューズの市場はアディダスが席捲します。アディダスの元販売代理店員は「1位がアディダス、2位はなし、3位がプ

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今年も暑い夏!大会前には暑熱馴化・暑熱対策を!

今年も暑い夏!大会前には暑熱馴化・暑熱対策を!

マラソンシーズンが過ぎ、少しずつ暖かい季節から、暑い季節になってきました。まだ大会はまばらに開催されていますが、今後の大会はある別のトレーニングが必要になってきます。

そう「暑熱馴化」です。

しかし残念ながら暑熱馴化の知識は、十分に流布されてはいないようです。

都内では、GWの5月3-5日は熱中症警戒アラートが「注意」となっていました。
春日部大凧マラソンはめっちゃ暑かったそうです。

改め

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