佐佐木 由美子

社会保険労務士・文筆家。働き方や社会保険制度などについて経済メディアや専門誌に寄稿。n…

佐佐木 由美子

社会保険労務士・文筆家。働き方や社会保険制度などについて経済メディアや専門誌に寄稿。noteでは日々の活動から得られた発見や初期段階の考察、現在進行形の企画、また育児休業や意外と知られていない制度のことなど。 ブログ https://www.workstyle-blog.jp/

マガジン

  • 育児と仕事の両立支援note

    育児と仕事(時々介護も)の両立を支援するさまざまな公的制度を取り上げて解説します。情報をアップデートして、ぜひ職場でご活用ください!

  • エッセイ

    働き方や仕事、マインドセット、日々想うことなど自由に書いたエッセイです。

  • 定年前後の働き方note

    これからの働き方を考えるヒントに。「1日1分読むだけで身につく 定年前後の働き方大全」の大事なポイントをじっくり読みたい方へ。働き方をシフトするときに知っておきたい社会保険や公的制度の活用法など解説します。

記事一覧

変わりたいのに変われない⁉ 現状維持バイアスにご用心

今の状況に満足しているわけではないものの、あえて変わろうとするのは何かと大変……。 「変わりたい。けれど、変わりたくない」 そのようにアンビバレントな感情に揺れ…

6

知ってる?養育期間の特例措置~3歳未満の子がいるとき

子育てと仕事の両立については、さまざまな支援制度がありますが、社会保険において、意外と知られていな役立つ制度があります。 そのひとつが、「養育期間の従前標準報酬…

3

定年後の再雇用で知っておきたい 社会保険の同日得喪のしくみ

定年後、引き続き同じ会社で再雇用される方は少なくありません。 その際、仕事内容や勤務時間の変更など様々な理由から、再雇用後の給与が大きく下がる場合があります。 …

1

育児休業はいつから取得できる?申出のタイミングは?

育児休業は、いつから始めることができるかご存知でしょうか? 実は、男性と女性とでは、育児休業の開始日が異なります。 実子を出産した女性の場合、産前・産後休業があ…

7

共働き世帯の子の健康保険、被扶養者認定はどちらに?

夫婦共働きで子どもが生まれるとき、特に夫婦の年収が同じくらいの場合、健康保険において夫婦どちらの扶養にすべきか悩んでしまいませんか? 2021年8月1日から、共働き夫…

1

在職老齢年金とは?働きながら年金をもらうときの留意点

定年を迎えたあとも、再雇用等で働き続ける60代は増えています。 会社で働きながら、年金を受給しようとすると、場合によっては年金がカットされてしまう仕組みがあること…

1

やりたいことに理由はいらない

友人らと話をするとき、会話の中で時々気になることがあります。 それは何か行動を起こそうとすると、目的や理由を問われることです。 「それをやるメリットは?」 「も…

5

定年退職後、同じ会社で再雇用されるときの年次有給休暇はどうなる?

年次有給休暇といえば、以前に定年退職を迎える予定の方から、「そのまま同じ会社で再雇用される場合、残っている休みはどうなるでしょうか?」という質問を受けたことがあ…

2

未来を先取りして自分にタグをつけよう

独立予定の方と話をしていたとき、「社労士はいいですね」と言われたことがあります。 どういうことか聞いてみると、資格があるからわかりやすい、とのこと。 つまり、士…

4

今から考えておきたい 定年前後の働き方とお金のこと

「人生100年時代」という言葉をよく聞くようになりました。 40代後半にもなってくると、「定年」や人生後半の働き方について考える機会が増えていくのではないでしょうか…

4

「手放す勇気」が未来を拓く

普段から忙しいと感じているあなたが、何か新しいことを始めたいと思ったとしましょう。 仮に1日15分程度の時間があればできてしまうことなら、今の生活ペースを変えずに…

5
変わりたいのに変われない⁉ 現状維持バイアスにご用心

変わりたいのに変われない⁉ 現状維持バイアスにご用心

今の状況に満足しているわけではないものの、あえて変わろうとするのは何かと大変……。

「変わりたい。けれど、変わりたくない」

そのようにアンビバレントな感情に揺れ、結局「だったら今のままでいいか」と考えてしまうことはありませんか?

たとえば、今の職場に満足しているわけではないけれど、転職するまでの勇気はないなど。

もしかしたら転職することで、希望の職種に就けたり給与アップしたりするかもしれま

もっとみる
知ってる?養育期間の特例措置~3歳未満の子がいるとき

知ってる?養育期間の特例措置~3歳未満の子がいるとき

子育てと仕事の両立については、さまざまな支援制度がありますが、社会保険において、意外と知られていな役立つ制度があります。

そのひとつが、「養育期間の従前標準報酬月額のみなし措置」というもの。

これからお子さんが生まれる、あるいはお子さんが今3歳未満で、厚生年金保険に加入している人は、ぜひチェックしてください!

養育期間の従前標準報酬月額のみなし措置とは?
お子さんが生まれると、女性ばかりでな

もっとみる
定年後の再雇用で知っておきたい 社会保険の同日得喪のしくみ

定年後の再雇用で知っておきたい 社会保険の同日得喪のしくみ

定年後、引き続き同じ会社で再雇用される方は少なくありません。

その際、仕事内容や勤務時間の変更など様々な理由から、再雇用後の給与が大きく下がる場合があります。

このとき、社会保険料も給与の減額にともなって自動的に低くなる……と思われるかもしれません。

しかし、自動的に引き下がるわけではありません。

「ある手続き」をしないと手取り額が減ってしまうという問題があります。

それは、社会保険にお

もっとみる
育児休業はいつから取得できる?申出のタイミングは?

育児休業はいつから取得できる?申出のタイミングは?

育児休業は、いつから始めることができるかご存知でしょうか?

実は、男性と女性とでは、育児休業の開始日が異なります。

実子を出産した女性の場合、産前・産後休業があるため、生まれてすぐ育児休業ができるわけではありません。

具体的には、産後休業が終了する日の翌日以降、つまり出生日から数えて57日目から育児休業を取得することができます。

一方、男性の場合は、配偶者の出産予定日または子どもの出生日以

もっとみる
共働き世帯の子の健康保険、被扶養者認定はどちらに?

共働き世帯の子の健康保険、被扶養者認定はどちらに?

夫婦共働きで子どもが生まれるとき、特に夫婦の年収が同じくらいの場合、健康保険において夫婦どちらの扶養にすべきか悩んでしまいませんか?

2021年8月1日から、共働き夫婦における被扶養者の認定について、取扱い基準が明確化されました。

この内容を踏まえつつ、健康保険における被扶養者の考え方について解説します。

共働き夫婦の被扶養者の認定基準とは?
夫婦の両方が健康保険の被保険者であり、二人で家族

もっとみる
在職老齢年金とは?働きながら年金をもらうときの留意点

在職老齢年金とは?働きながら年金をもらうときの留意点

定年を迎えたあとも、再雇用等で働き続ける60代は増えています。

会社で働きながら、年金を受給しようとすると、場合によっては年金がカットされてしまう仕組みがあることをご存知でしょうか?

老齢厚生年金の額と給与や賞与の額(総報酬月額相当額)に応じて、年金の一部または全額が支給停止となる場合があります。これを「在職老齢年金」といいます。

在職老齢年金制度とはどんな仕組み?
在職老齢年金制度に関連が

もっとみる
やりたいことに理由はいらない

やりたいことに理由はいらない

友人らと話をするとき、会話の中で時々気になることがあります。

それは何か行動を起こそうとすると、目的や理由を問われることです。

「それをやるメリットは?」

「もっと生産的な方法があるのでは?」

「それで、どのようにマネタイズ化するつもり?」

ビジネスとして行うことなら、そういった質問がきても不思議ではありません。

むしろ、明確な目的やベネフィット、高い生産性が求められることは自然なこと

もっとみる
定年退職後、同じ会社で再雇用されるときの年次有給休暇はどうなる?

定年退職後、同じ会社で再雇用されるときの年次有給休暇はどうなる?

年次有給休暇といえば、以前に定年退職を迎える予定の方から、「そのまま同じ会社で再雇用される場合、残っている休みはどうなるでしょうか?」という質問を受けたことがあります。

定年退職後に、同じ会社で嘱託社員という形で引き続き働かれる方は、結構多いですよね。

お休みに関することは、気になる方も多いのではないでしょうか。

嘱託社員として引き続き働く場合
60歳で定年退職を迎え、その後は継続雇用制度を

もっとみる
未来を先取りして自分にタグをつけよう

未来を先取りして自分にタグをつけよう

独立予定の方と話をしていたとき、「社労士はいいですね」と言われたことがあります。

どういうことか聞いてみると、資格があるからわかりやすい、とのこと。

つまり、士業であれば大体どんなジャンルの仕事か想像できるし、実績に関係なく堂々と名乗ることができるのがいい、と言うのです。

彼女の場合、何か資格が必要なビジネスではありません。

屋号は決めたものの、自分をどう名乗ればよいのか、いわゆる「肩書き

もっとみる
今から考えておきたい 定年前後の働き方とお金のこと

今から考えておきたい 定年前後の働き方とお金のこと

「人生100年時代」という言葉をよく聞くようになりました。

40代後半にもなってくると、「定年」や人生後半の働き方について考える機会が増えていくのではないでしょうか。

もっと早いうちから、将来のことを考えている方もいるかと思います。

「定年」とは、労働者が一定の年齢に達したことを退職の理由とする制度をいいます。

今でこそ定年年齢を見直す企業が出始めていますが、少し前まで定年といえば60歳=

もっとみる
「手放す勇気」が未来を拓く

「手放す勇気」が未来を拓く

普段から忙しいと感じているあなたが、何か新しいことを始めたいと思ったとしましょう。

仮に1日15分程度の時間があればできてしまうことなら、今の生活ペースを変えずに、スケジュールに組み込もうとするかもしれません。

ただ、そんな風に新しいことを始める度に、ちょっとずつ時間を投入していたら、いつの間にかもっと忙しくなっていきますよね?

まして、まとまった時間を要するものであれば、他に使える時間は削

もっとみる