あしゅら

禅僧 毎朝5時から30分の坐禅剣道 5段 インターハイ国体出場茶道 裏千家#仏教 #瞑…

あしゅら

禅僧 毎朝5時から30分の坐禅剣道 5段 インターハイ国体出場茶道 裏千家#仏教 #瞑想 #禅 #武道 #剣道 #茶道 #メンタル #マインドフルネス #メンタルトレーニング

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  • わかりやすい禅語

    難解なイメージの禅語をわかりやすくします!

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記事一覧

至道は難きこと無し

禅の道に至ることは何も難しいことはない。 という意味。 分別をしなければ、それが即ち道に至るということである。 自分と他人の分別 善と悪の分別 有と無の分別 悟り…

あしゅら
3年前

主人公

実は禅語です 中国に少し変わったお坊さんがいました。 そのお坊さんは朝起きて顔を洗う時、鏡に向かって 「おい、主人公。目を覚ましたか?」 と問いかけ 「ちゃんと覚…

あしゅら
3年前
6

お葬式で必要なアレについて

お葬式や法事に行くと必ずといって良いほど持っていくものありますよね? そう。数珠です。 木や石が連なってできているアレ。 お坊さんのは長くて、みんなは少し短いの…

あしゅら
4年前
3

前後際断

「ぜんごさいだん」 前と後ろの際を断ち切る。という意味です。 まだ起きもていない事象に不安を抱いてみたり、もう過ぎ去ってしまったことに後悔しくよくよしてみたり …

あしゅら
4年前
6

会えないから悲しい

仏教的に死は悲しいことではありません。 次元や、環境が変わるぐらいの感覚です。 ではなぜこんなにも、悲しくて、辛くて、怖いのか。 悲しみや辛さには、もう二度と会…

あしゅら
4年前
5

対機説法

仏教の根源となった、ブッダ(ガウダマ・シッダッタ)は空想上の人物ではなく、実在した人物です。 約2500年前に覚りに気づき、ブッダ(覚者)となりました。 生身の人間…

あしゅら
4年前
7

葬式仏教は間違いなのか

本を読んでの自分なりの解釈と単なるアウトプットですので気軽に読んでください。 私は寺に生まれ、当たり前のように先祖供養に対してのお布施でご飯を頂いてきたものです…

あしゅら
4年前
5

現代人よ、息を吐け

坐禅と自律神経坐禅は呼吸が大切です。 呼吸のために体を地面に安定させて背筋まっすぐに伸ばします。 調身、調息、調心 『身を調え、息を調えると、自然に心が整う』 …

あしゅら
4年前
6

実徳を蔵して、外相を荘らず

曹洞宗の開祖、道元禅師の言葉 『じっとくをかくして、げそうをかざらず』と読みます。 外見ばっかり磨かずに、中身をしっかり磨きましょうという意味。 決してボロ衣を…

あしゅら
4年前
8

不安との向き合い方

お寺に坐禅に来られる方や相談に来られる方にしばしば『不安』との付き合い方を聞かれます。 人生の大きなテーマの一つでもありますよね。 不安との付き合い方 あるんで…

あしゅら
4年前

本来無一物

私たちは、何も持たずに生まれてきて 何も持たずに死んでゆきます いま私たちが所有している(と思っている)もの、何一つ自分のものなんてありません 地位や名誉、お金…

あしゅら
4年前
2

瞑想により失ったもの

朝5時に起きて本尊様にお茶と温かいお湯を供え それからすぐに坐禅をする。 本山での修行時代は坐禅により瞑想状態になることでなにか特別な境地に至ることや、自分でな…

あしゅら
4年前
2

「道」の共通点

「道」の共通点、それは、『型』にあります 剣道、弓道、柔道、華道、茶道など、、日本には世界に誇れる道の文化が広く深く根付いています。 日本の武道の精神性や卓越さ…

あしゅら
4年前
6

日々是好日

第一回目の禅語は「日々是好日」です。 読み方は「にちにちこれこうじつ(こうにち)」です。 なんとなーく、わかりますよね。意味 平たい理解では、毎日が良い日である…

あしゅら
4年前
1

死んだらどうなるの?禅僧が答えます

お葬式をすると結構聞かれます。 目次 1 輪廻転生 2 49日のこと 3 カラダとタマシイ 4 まとめ 1 輪廻転生 輪廻転生という仏教の死生観があります 輪廻転生…

あしゅら
4年前
1

デジタルデトックス するべき

デジタルデデトックス 聞いたことありますか? 「デジタル」を「デトックス」する。なんとなくわかったようなわからないような ずばり、デジタルデトックスとは、 一切…

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あしゅら
4年前
8
至道は難きこと無し

至道は難きこと無し

禅の道に至ることは何も難しいことはない。

という意味。

分別をしなければ、それが即ち道に至るということである。

自分と他人の分別
善と悪の分別
有と無の分別
悟りと迷いの分別

無分別の境涯に至ることがそのまま道である。

それが難しいと言えば難しい

主人公

実は禅語です

中国に少し変わったお坊さんがいました。

そのお坊さんは朝起きて顔を洗う時、鏡に向かって
「おい、主人公。目を覚ましたか?」
と問いかけ
「ちゃんと覚めてるよ」
と答えます。

「きちっと修行してるか?」
と問いかけ
「きちっとしてる」
と答えていました。

側から見れば少し変わったお坊さんですが、
自分のことを主人公と呼んでいたことから『主人公』という言葉は生まれました。

あな

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お葬式で必要なアレについて

お葬式や法事に行くと必ずといって良いほど持っていくものありますよね?

そう。数珠です。

木や石が連なってできているアレ。

お坊さんのは長くて、みんなは少し短いの持ってるみたいな。

そもそも数珠って何でしょう?

・数珠とは?

数珠は「念珠」とか「ずず」とか呼ぶこともあります。
玉の数は108個がデフォルトです。
108個といえば、人間の持つ心の迷い「煩悩」の数といわれています。
大晦日に

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前後際断

前後際断

「ぜんごさいだん」

前と後ろの際を断ち切る。という意味です。

まだ起きもていない事象に不安を抱いてみたり、もう過ぎ去ってしまったことに後悔しくよくよしてみたり

私たちはどうしても『前後』を引きずって生きてしまいがちですよね。

鎌倉時代の禅僧で曹洞宗の開祖、道元禅師の『正法眼蔵』に

「たき木、灰となる、さらにかへりてたき木となるべきにあらず。しかあるを、灰はのち、薪はさきと見取すべからず。

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会えないから悲しい

会えないから悲しい

仏教的に死は悲しいことではありません。

次元や、環境が変わるぐらいの感覚です。

ではなぜこんなにも、悲しくて、辛くて、怖いのか。

悲しみや辛さには、もう二度と会えないという事実が突き付けられるからです。

当然ですが、死んだ人に現実の世界で会うことは不可能です。

会えたような気がしても、原理的には錯覚となります。

冷たいようですが、実際そうです。

死そのものが悲しく辛いのではなく、会え

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対機説法

対機説法

仏教の根源となった、ブッダ(ガウダマ・シッダッタ)は空想上の人物ではなく、実在した人物です。

約2500年前に覚りに気づき、ブッダ(覚者)となりました。

生身の人間であったブッダは、自分が到った境地は誰にも理解してもらえないと思いました。

覚りの境地は、どうしても言語化できませんでしたので、覚りに至る方法を伝えて歩いたのです。

ここで出てくるのが『対機説法』

普遍的な覚りの境地を言葉にで

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葬式仏教は間違いなのか

葬式仏教は間違いなのか

本を読んでの自分なりの解釈と単なるアウトプットですので気軽に読んでください。

私は寺に生まれ、当たり前のように先祖供養に対してのお布施でご飯を頂いてきたものです。

そんな私の目にはいつもお檀家さんの話を真摯に聞いて、ありがたがられている父(師匠)の背中が写っていました。

現代の僧侶の主な仕事の一つに葬儀をはじめとした先祖供養があることは紛れもない事実です。

そんな私が僧侶としての物心がつい

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現代人よ、息を吐け

現代人よ、息を吐け


坐禅と自律神経坐禅は呼吸が大切です。

呼吸のために体を地面に安定させて背筋まっすぐに伸ばします。

調身、調息、調心

『身を調え、息を調えると、自然に心が整う』

坐禅において最も大切なメソッドです。

交感神経と副交感神経の二つの自律神経がありますが、

このうち交感神経は人間が活動するのを助ける作用があります。

朝、目が覚めて、無意識に心拍数をあげ、活動モードになるのは交感神経が優位に

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実徳を蔵して、外相を荘らず

実徳を蔵して、外相を荘らず

曹洞宗の開祖、道元禅師の言葉

『じっとくをかくして、げそうをかざらず』と読みます。

外見ばっかり磨かずに、中身をしっかり磨きましょうという意味。

決してボロ衣を纏っていなさいという意味ではなく、中身にあった外身でありなさいということです。つまり自然体ということ。

過剰に外にアピールしなくても、漏れ出すものです。

一方で曹洞宗には、威儀即仏法(身なりには、仏法が表れる)という教えがあります

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不安との向き合い方

不安との向き合い方

お寺に坐禅に来られる方や相談に来られる方にしばしば『不安』との付き合い方を聞かれます。

人生の大きなテーマの一つでもありますよね。

不安との付き合い方

あるんです。

それは、よく観察する事です。

そんなこと言われても、と思われますよね。

不安の正体を暴くことが不安との付き合い方につながるヒントとなります。

不安というものはどこからやってくるのでしょうか?

誰が作り出したものでしょう

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本来無一物

本来無一物

私たちは、何も持たずに生まれてきて

何も持たずに死んでゆきます

いま私たちが所有している(と思っている)もの、何一つ自分のものなんてありません

地位や名誉、お金や恋人も所有はできません

この身体でさえ、私のものではないんです

生まれてから死ぬまで使わせていただく借り物です

『放てば手に満てり』

それに気づいたとき、全てを手放したとき

心は本当の意味で、満たされます。

瞑想により失ったもの

瞑想により失ったもの

朝5時に起きて本尊様にお茶と温かいお湯を供え

それからすぐに坐禅をする。

本山での修行時代は坐禅により瞑想状態になることでなにか特別な境地に至ることや、自分でないモノに生まれ変わることを期待して坐っていました。

結果、得られるものは何もありませんでした。

しかし、失ったものは沢山あることにある時気づきました。

それは怒り、不安、落ち込み、自身の無さなどです。

厳密には失ったっというより

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「道」の共通点

「道」の共通点

「道」の共通点、それは、『型』にあります

剣道、弓道、柔道、華道、茶道など、、日本には世界に誇れる道の文化が広く深く根付いています。
日本の武道の精神性や卓越された技術、師から弟子へ脈々と受け継がれる、技の技術や、武道の精神だけではこれだけ長きにわたって受け継がれてくるには少し不十分です。

禅僧である私が本山で仏道修行に励んでいるとき、ある老師が
『「道」は型から入る。仏道も同じだ』
と仰られ

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日々是好日

日々是好日

第一回目の禅語は「日々是好日」です。

読み方は「にちにちこれこうじつ(こうにち)」です。

なんとなーく、わかりますよね。意味

平たい理解では、毎日が良い日である。となります。

これだけでは面白くありませんので、もう一歩踏み込んで考えてみましょう。

禅には、人間の価値観で物事の良し悪しを判断しない。という考え方があります。というか基本そうです。

そのことを前提に考えていくと、自分にとって

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死んだらどうなるの?禅僧が答えます

死んだらどうなるの?禅僧が答えます

お葬式をすると結構聞かれます。

目次

1 輪廻転生
2 49日のこと
3 カラダとタマシイ
4 まとめ

1 輪廻転生
輪廻転生という仏教の死生観があります

輪廻転生には六道という、私たちが生まれ変わり死に変わりし続ける六つの世界があります
マシなほうから
①天上会
六道の中では一番安楽な世界 しかし苦しみもあり寿命もある 
②人間界
いま私たちが生きている人間界 苦しみも悲しみもある
③修

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デジタルデトックス するべき

デジタルデトックス するべき

デジタルデデトックス 聞いたことありますか?
「デジタル」を「デトックス」する。なんとなくわかったようなわからないような

ずばり、デジタルデトックスとは、

一切の電子機器または情報発信ツールから距離を置く行為のこと。なんです

近年かなり注目されていて、デジタルデトックスをサービスとするホテルまで出てきています。チェックインの際にすべてのデジタルメディアツールをフロントに預けて過ごすそうです。

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