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【現代詩】『桃 源 郷』

『桃 源 郷』

ー余所余所しげに眉を描き
       馴れ馴れしげに紅を塗るー。

得も知れぬーさくらん坊ーを食(は)み出た前歯で
囓ってみれば
知られたくもない鈍色の種子が
舌(の)上に切なく(、)取り残される( )ー。

=そろそろ私が〆要らなくなる頃=

日増しに駄々黒くなった√甘蕉の斑点
ー神様模様の心を抱いたー優しいお前が
態(わざ)と躓(つまず)き、振り仮名を其処に添えておいて呉(く)れた事、こんなに素敵な御じょうず・御べんちゃら
死んでも私は忘れはしない、ょ

=だからこそ=

【あくまで、あくまで】見たことがない
向こう側手の景色、この目で
確かめたかった。其の為だけに
禁断の赤い林檎を齧ってみた、の

たったそれだけ・それっぽっちの
これが私の=限界=なのです


あかきみどりむらさき
2024ねん






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