カピちゃんとロボ君のお悩み相談室

ペンネームは夢子です★昔から本を書くことが夢でした。色々考えて、noteでオリジナルフ…

カピちゃんとロボ君のお悩み相談室

ペンネームは夢子です★昔から本を書くことが夢でした。色々考えて、noteでオリジナルファンタジー小説「カピちゃんとロボ君のお悩み相談室」を書くことにしました。「読者も自分も癒せる小説」を目指しています♪

記事一覧

第24話 カピちゃん、生きていた時にやりたかったこと等をロボ君に伝える。

「生きていた時にやりたかったことかあ・・・そういえば私、山に行きたかったんだった!」 と、カピちゃんは言いました。 「山?どこの山に行きたかったの?」 と、ロボ君…

第23話 カピちゃん、ロボ君から人間社会についての話を聞く。

「人間社会について聞きたいことかあ・・・う~ん、人間たちは普段はどんな生活をしているの?」 と、カピちゃんはロボ君に聞きました。 「人間たちの普段の生活はその人…

第22話 カピちゃん、ロボ君と少し仲良くなる。

「話したくないわけじゃないけど・・・でも、どういうヤツかわからないのに家に入れたくはないだろ?」 と、ロボ君はカピちゃんに言いました。 「たしかにそうだよね・・…

第21話 カピちゃん、ロボ君と一緒に日向ぼっこをする。

その日から、ロボ君の家の庭はカピちゃんのお気に入りの場所になりました。毎朝カピちゃんは起きるとすぐロボ君の家の庭に行き、柳の木の下で日向ぼっこをして、家の精霊の…

第20話 カピちゃん、柳さんと仲良くなる。

「いえいえ、そんなことはないと思いますよ。ロボ君は・・・今少し調子が悪くて・・・輪廻の森に来たばかりなので、他の子とお話しするのが少し恐いのでしょう。ロボ君もそ…

第19話 カピちゃん、ロボ君と友達になれるように頑張る。

「ロボ君と友達に・・・ですか。どうなるかはわからないですけど、とりあえず頑張ってみます。」 と、カピちゃんは言いました。 「どうもありがとう。カピちゃんが輪廻の…

第18話 カピちゃん、ロボ君と友達になるように依頼される。

「いい友達になるには、たいてい少し時間がかかるものさ。時間はたっぷりあるから大丈夫だよ。まずは、毎日ロボ君の家を訪ねてみて欲しい。柳さんはカピちゃんを家に入れて…

第17話 カピちゃん、自分の家に着く。

怒って文句を言い続けるロボ君をなだめながら、銀色の鳥はカピちゃんを連れてロボ君の家の外に出ました。外に出ると、辺りはもう真っ暗でした。 「今日は遅くまですまなか…

第16話 カピちゃん、不登校のロボ君の相手をすることになる。

「ええ・・・ロボ君が学校に行くまで、私も学校に行けないんですか?それって・・・ちょっと困るんですけど・・・学校へ行かなかったら、何をしていればいいんですか?」 …

第15話 ロボ君、輪廻の森の3つ目のルールに反論する。

「でもそれは、銀色や金色の木の実をたくさん持っている者にとっては、何の意味もないルールですよね。人間の社会にもいましたよ、悪いことしてもお金で解決すればいいと思…

第14話 カピちゃん、輪廻の森の3つ目のルールを聞く。

「もちろん、人間たちはロボットをもっと大切にするべきだとワシも思うよ。ただ、学ぶことはそれだけではないんだよ。動物たちも困っているからね。困っている動物たちを助…

第13話 カピちゃん、ロボ君と話し合う。

ロボ君にじっと見つめられて、カピちゃんは不安で胸がどきどきしました。何か言った方がいいのかなと思い、カピちゃんはおそるおそる言いました。 「こ・・・こんにちは。…

第12話 カピちゃん、ロボ君に会いに行く。~その4~

「ここがロボ君の家だよ。」 と、銀色の鳥は言うと、空色の屋根の家の前にふわりと降り立ちました。 「ここがロボ君の家なんですね!素敵な家ですね!」 と、カピちゃんは…

第11話 カピちゃん、ロボ君に会いに行く。~その3~

「『お金』というものは、人間が作り出した仕組みの1つなんだが、これが厄介なものでね。人間は『仕事』をして『お金』をもらうと、その『お金』を色々なものと交換するこ…

第10話 カピちゃん、ロボ君に会いに行く。~その2~

「ロボ君の家ってどこにあるんですか?」 と、カピちゃんは自分の少し前を飛んでいる銀色の鳥に尋ねました。 銀色の鳥はすぐ近くにある木の枝にとまると、くるりとカピち…

第10話 カピちゃん、ロボ君に会いに行く。~その1~

「生活を楽しんでいる人間もいるし、楽しんでいない人間もいるよ。人間はこの世界で最もパワフルな種族ではあるんだが、その力をあまり良いように使っていない者が多くてね…

第24話 カピちゃん、生きていた時にやりたかったこと等をロボ君に伝える。

第24話 カピちゃん、生きていた時にやりたかったこと等をロボ君に伝える。

「生きていた時にやりたかったことかあ・・・そういえば私、山に行きたかったんだった!」
と、カピちゃんは言いました。

「山?どこの山に行きたかったの?」
と、ロボ君はカピちゃんに聞きました。

「動物園から見える山だよ。私はその山に行くために、動物園を抜け出したんだ!」
と、カピちゃんは言いました。

「へえ~山に行くために動物園を抜け出したんだ。ちなみに、その山には辿り着くことができたの?」

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第23話 カピちゃん、ロボ君から人間社会についての話を聞く。

第23話 カピちゃん、ロボ君から人間社会についての話を聞く。

「人間社会について聞きたいことかあ・・・う~ん、人間たちは普段はどんな生活をしているの?」
と、カピちゃんはロボ君に聞きました。

「人間たちの普段の生活はその人間によって違うけど、僕を作った研究者は毎日のようにラボに来て、ロボットを作っていたね。」
と、ロボ君は言いました。

「ラボって何?」
と、カピちゃんはロボ君に聞きました。

「ラボっていうのは、たくさんの研究者が研究をするところだよ。僕

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第22話 カピちゃん、ロボ君と少し仲良くなる。

第22話 カピちゃん、ロボ君と少し仲良くなる。

「話したくないわけじゃないけど・・・でも、どういうヤツかわからないのに家に入れたくはないだろ?」
と、ロボ君はカピちゃんに言いました。

「たしかにそうだよね・・・でも、たぶん今は私がどういうヤツか少しはわかったよね?ロボ君の家に時々来ても大丈夫かな?」
と、カピちゃんはロボ君におそるおそる聞きました。ロボ君の家の庭での日向ぼっこがあまりにも気に入ってしまったので、もうこの庭に来れないことはちょっ

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第21話 カピちゃん、ロボ君と一緒に日向ぼっこをする。

第21話 カピちゃん、ロボ君と一緒に日向ぼっこをする。

その日から、ロボ君の家の庭はカピちゃんのお気に入りの場所になりました。毎朝カピちゃんは起きるとすぐロボ君の家の庭に行き、柳の木の下で日向ぼっこをして、家の精霊の柳さんに人間について色々な話を聞かせてもらい、夕方になったら隣の自分の家に帰りました。柳さんが教えてくれる人間たちの生活はカピバラの生活とは色々な面で違っていて、カピちゃんの興味をそそる話ばかりでした。そんな生活が何日か続きました。

「・

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第20話 カピちゃん、柳さんと仲良くなる。

第20話 カピちゃん、柳さんと仲良くなる。

「いえいえ、そんなことはないと思いますよ。ロボ君は・・・今少し調子が悪くて・・・輪廻の森に来たばかりなので、他の子とお話しするのが少し恐いのでしょう。ロボ君もそのうち慣れてくると思いますから、どうかご安心下さい。」
と、柳さんは優しい声で言いました。

「そうですか・・・早く慣れてくれるといいですね・・・。」
と、カピちゃんは少し困ったように言いました。

「さあさあ、どうぞ中へお入り下さい。もし

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第19話 カピちゃん、ロボ君と友達になれるように頑張る。

第19話 カピちゃん、ロボ君と友達になれるように頑張る。

「ロボ君と友達に・・・ですか。どうなるかはわからないですけど、とりあえず頑張ってみます。」
と、カピちゃんは言いました。

「どうもありがとう。カピちゃんが輪廻の森に来てくれて本当に良かった。もし何か困ったことがあったら、遠慮なく相談して欲しい。では、もう夜遅いのでそろそろワシは帰るとするよ。今日は本当にどうもありがとう。」
と言って、銀色の鳥は帰って行きました。

その日の夜、カピちゃんはなかな

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第18話 カピちゃん、ロボ君と友達になるように依頼される。

第18話 カピちゃん、ロボ君と友達になるように依頼される。

「いい友達になるには、たいてい少し時間がかかるものさ。時間はたっぷりあるから大丈夫だよ。まずは、毎日ロボ君の家を訪ねてみて欲しい。柳さんはカピちゃんを家に入れてくれると思うから、もしロボ君と話せなければ柳さんと話をしてみて欲しい。柳さんも人間の社会について詳しいから、色々と勉強になると思うよ。」
と、銀色の鳥はニコっと笑って言いました。

「柳さんと話ですか・・・それならできそうですけど・・・でも

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第17話 カピちゃん、自分の家に着く。

第17話 カピちゃん、自分の家に着く。

怒って文句を言い続けるロボ君をなだめながら、銀色の鳥はカピちゃんを連れてロボ君の家の外に出ました。外に出ると、辺りはもう真っ暗でした。

「今日は遅くまですまなかったね。ちなみにカピちゃんの家は、ロボ君の家のすぐ隣に準備したからね。そこまで案内しよう。」
と、銀色の鳥は言うと、ロボ君の家の隣にある家の方へ歩き出しました。

「ええ・・・私の家はロボ君の家の隣なんですか?」
と、カピちゃんは少し気ま

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第16話 カピちゃん、不登校のロボ君の相手をすることになる。

第16話 カピちゃん、不登校のロボ君の相手をすることになる。

「ええ・・・ロボ君が学校に行くまで、私も学校に行けないんですか?それって・・・ちょっと困るんですけど・・・学校へ行かなかったら、何をしていればいいんですか?」
と、カピちゃんは困ったような顔で言いました。

「輪廻の森の動物たちは、飲んだり食べたりしなくても生きられるんだ。・・・何しろもうすでに死んで魂の状態になっているからね。だから、食事の心配はしなくて大丈夫だよ。好きなところに散歩に行ったりし

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第15話 ロボ君、輪廻の森の3つ目のルールに反論する。

第15話 ロボ君、輪廻の森の3つ目のルールに反論する。

「でもそれは、銀色や金色の木の実をたくさん持っている者にとっては、何の意味もないルールですよね。人間の社会にもいましたよ、悪いことしてもお金で解決すればいいと思っているようなヤツ。そんな甘いルールよりも、もっと厳しい罰を与えるべきだと思いますよ。例えば、相手を傷つけるような行動をした者は、一年くらい刑務所に入るとかね?そっちの方が、ずっと効果があると思いますよ。」
と、ロボ君はなんだか不満そうな口

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第14話 カピちゃん、輪廻の森の3つ目のルールを聞く。

第14話 カピちゃん、輪廻の森の3つ目のルールを聞く。

「もちろん、人間たちはロボットをもっと大切にするべきだとワシも思うよ。ただ、学ぶことはそれだけではないんだよ。動物たちも困っているからね。困っている動物たちを助ける方法も考えないといけない。それに、動物だけではなく、人間たちも困っている者は多いからね。困っている人間たちを助ける方法も考えないといけないんだよ。」
と、銀色の鳥は困った表情をしてロボ君に言いました。

(そして、困っている銀色の鳥を助

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第13話 カピちゃん、ロボ君と話し合う。

第13話 カピちゃん、ロボ君と話し合う。

ロボ君にじっと見つめられて、カピちゃんは不安で胸がどきどきしました。何か言った方がいいのかなと思い、カピちゃんはおそるおそる言いました。
「こ・・・こんにちは。カピバラのカピと申します・・・。」

ロボ君はそれを聞いて、少し首をかしげるような動作をすると、こう言いました。
「カピバラ・・・ああ、南米に生息するネズミ目カピバラ科の半水生の哺乳類だね。ネズミの仲間にしてはずいぶん大きいな。ネズミの仲間

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第12話 カピちゃん、ロボ君に会いに行く。~その4~

第12話 カピちゃん、ロボ君に会いに行く。~その4~

「ここがロボ君の家だよ。」
と、銀色の鳥は言うと、空色の屋根の家の前にふわりと降り立ちました。

「ここがロボ君の家なんですね!素敵な家ですね!」
と、カピちゃんは銀色の鳥の背中から降りながら言いました。その家はカピちゃん達が動物園で住んでいた家よりも大きめで、鮮やかな空色の屋根に、真っ白な壁で作られていました。そして、家の周りには見たことのない綺麗な花々が咲いていました。

「ありがとう。輪廻の

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第11話 カピちゃん、ロボ君に会いに行く。~その3~

第11話 カピちゃん、ロボ君に会いに行く。~その3~

「『お金』というものは、人間が作り出した仕組みの1つなんだが、これが厄介なものでね。人間は『仕事』をして『お金』をもらうと、その『お金』を色々なものと交換することができる。『お金』は食べ物や、家や、遊びや、病気やケガの治療にお金を使うことができる、非常に便利なものなんだが、そのお金を手に入れるために、人は嘘をついたり、たくさんの動物や人を殺したりすることがあるんだ。だから、お金の使い方には十分に気

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第10話 カピちゃん、ロボ君に会いに行く。~その2~

第10話 カピちゃん、ロボ君に会いに行く。~その2~

「ロボ君の家ってどこにあるんですか?」
と、カピちゃんは自分の少し前を飛んでいる銀色の鳥に尋ねました。

銀色の鳥はすぐ近くにある木の枝にとまると、くるりとカピちゃんの方を向いて言いました。
「ロボ君の家は町にあるよ。輪廻の森に来た動物たちは、基本的に町に住んでもらうことにしているからね。もっとも・・・ロボ君を動物と言っていいのかどうかはわからないけどね。」

「『町』ってなんですか?」
と、カピ

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第10話 カピちゃん、ロボ君に会いに行く。~その1~

第10話 カピちゃん、ロボ君に会いに行く。~その1~

「生活を楽しんでいる人間もいるし、楽しんでいない人間もいるよ。人間はこの世界で最もパワフルな種族ではあるんだが、その力をあまり良いように使っていない者が多くてね・・・カピちゃんも人間に生まれ変わったら気をつけないといけない。力の使い方によって、この世界は良くも悪くもなるからね。」
と、銀色の鳥は穏やかな声で言いました。

「人間のように強い者達でも、生活を楽しめないことがあるんですね。柵の外に出ら

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