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#56 アマチュア剣道愛好家にとって一番重要なのは地稽古だと思う訳 後編
前回は概ねこんな内容のことを書きました。
◆なんだかんだといっても私たちは地稽古ばかりしているし、今後もそれはおそらく変わらない
◆アマチュアの剣道愛好家には時間がない。カレンダー通りに働けない人はなおさらなので、あとは人が働いている時間に稽古するしかない
◆限られた貴重な時間に稽古をするなら、効率的に稽古することを考えたい
◆基本稽古はインプット。アウトプットの地稽古をどうしていけば上達できる
#55 アマチュア剣道愛好家にとって一番大事なのは地稽古だと思う訳 前編
◎はじめに。はじめにおことわりです。私は、特定の道場に籍を置きながら、先生方に剣道を教えていただいている最中のアマチュア剣道愛好家にすぎません。これに限らず、noteに書き連ねている稽古法、考え方などはあくまでも私見であって「指南」ではありません。もちろん、読んでもらいたいと思いながら書いていますし、参考になるものがあれば嬉しく思いますが、上意下達的なものとは異なることをご承知おきください。
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#54 「その胴、いいでしょう!」 ~形見の胴
「先生が倒れました。いま救急隊が来て心肺蘇生などをしています」
いつもなら連絡はLINE、という相手から直接電話が入るのは怖いものです。
東京都では、毎年4月の第一週の日曜日に「東京剣道祭」が開催されています。私は毎年この時期に大きな仕事が入る関係もあり、この大会に出場したことがありません。昨年のこの大会の開催時間中、勤務中の私に仲間から電話が入りました。
剣道が大好きだと常々口にされていた先生
#53 剣道とは地味なものである
前回は、合格した四段審査の立ち合いの内容について細かく書きました。
この合格したときの2回の立ち合いは、明らかに私の剣道観を変えました。
とはいってももう30年近く前の出来事ですので、その後また色々と上書きされた剣道観もあります。
そんななか、変わっていないのは「剣道は誰にでも可能性がある武道だ」ということです。「可能性がある」といっても人間ですから、もちろん得手不得手はあるでしょう。
器用に試合
#52私の四段審査 ~合格した日、受動から能動へ
前回「四段審査は受動なら能動への進化の第一歩だと思う」という記事を書きました。
三段までは、基本をしっかりとならうことで合格できますが、四段には「攻め」「崩す」そして打つという理合いが問われます。
問われる部分ももちろん先人にならうことにはなりますが、その先は自分で考え、体現する必要があります。そこを理解しないと、次のステップには進めません。
これは、さらに突き詰めたものが六段審査のときにまた出て
#51 受動から能動へ〜私の四段審査
初段から七段までに計22回受審した昇段審査において、特に大きな印象を残しているのが、4回受審した四段審査と11回挑戦した六段審査です。
中級として都道府県で開催される四段、上級として全国審査となる六段。どちらも私にとっては次の段階への入口となる審査でした。
■能動的な剣道へ
高校3年間での剣道は、とても有意義なものでしたが、部活動という学校生活の一部である以上、いつも自分の意志で剣道をしている
#49 剣道における「スピード感」~昇段審査の都市伝説
■剣道における強さを身に着けるために
剣道における「強さ」とは何を指すのでしょうか。
試合で勝てることなのか、はたまた真っすぐに正しい剣道をするのか。
いや、そんな線引きは存在しない、ということもあるでしょう。
私は、剣道における強さとは、その人の「総合力」の高さであり、地力の高さだと思っています。
このことに関して、いろいろ考えるところがありますが、地力の高い人の剣道を見て、自らのそれを強くす
#47 温故知新〜2023年 ありがとうございました
noteへの登録自体は数年前に済ませていたのですが、実際に書き始めたのは2023年3月のことでした。
この1年間、「昇段審査の都市伝説」「生地胴=ジーンズ論」を中心に、剣道具に関して感じていることや剣道を通じて感じ得た出来事を私なりの視点で書いてきました。
私はたいした実績もない、普通のアマチュア剣道愛好家です。
自分の剣道はクセだらけという自覚があり、それを正すためには何が必要か?ということ
#44 これだけは言っておきたい「発声こそが一番大事」 ~昇段審査の都市伝説より
私は「これができれば審査は大丈夫!」
みたいなセオリーを語るのは好きではありません。
剣道は十人十色、自分の色を濃く魅せられる人が合格するものだと思うからです。審査に王道はありません。
人様の剣道を型にはめるようなことは望まない、というのもあります。
しかしながら、何人かの仲間に伝えたことで「これは明らかにメリットだ」と確信できるものがあります。これはセオリーでも型にはめるでもなく、剣道自体の底上
#42 面(剣道具)について考えてみる①
■面布団の長短
短い面布団が主流になって久しいです。
しかしながらあまりにも短いとバランスが悪くてカッコ悪いし、肩までしっかり守られなくなってしまいます。
よって、2019年4月1日からは全日本剣道連盟剣道試合・審判規則において安全性の担保に関する規定が加えられたりもしています。
そもそも「面布団は昔ながらの長いほうが好きだ」という人もいます。
比較的高めの年代の人に多いと思います。私もそう