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#映画レビュー

映画忘備録⑩

気づけば2018年も半年が過ぎようとしている…
とりあえず去年見たものを『キル・ユア・ダーリン』を見ながらまとめます…

ベロニカは死ぬことにした
 2009米🇺🇸 エミリー・ヤング監督

日本版も見ているのですが、こちらの方がより原作に忠実。
冒頭の自殺未遂のシーンは真に迫るものがあり、記憶が呼び覚まされるというか、あまりに共感できてしまって心がグラグラと揺れました。今この瞬間もどこかで

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映画忘備録⑨

もう秋になりました。今年も残す所3ヶ月。
今年は何本映画を見られたのだろうか…。
今後映画館に奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール見に行く予定なんですが、上映が一日に一度か二度でびっくりしました。そんなもんなんですね。流行っているからもっとやってるかと思った。
さてさて今回は11本ほど感想をば。



どこへ行くの?/2007(日)松井良彦

私の最も好きな映画のひとつ、追悼の

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映画忘備録⑧

4月から更新してなかったので結構溜まってしまっていた、、
取り急ぎ、13本ほど感想をば。

湯を沸かすほどの熱い愛/2016(日)中野量太
宮沢りえ主演。
戦後じゃあるまいしまだ家族モノやってるのか邦画は、なんて思うなかれ、これは超強いヒューマンドラマ。
私はちょっと映画館では見られないな、と思った。開始十分以降泣きっぱなしで見ていた。愛情は持つものだし、育てるものなんだなと。
結構ベタなところも

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映画忘備録⑦

ごきげんよう。
私は映画監督やキャラクター、出演俳優の名前を覚えるのが非常に苦手で、人との会話で映画になると「分からない」ばっかりになってしまいがちな人間なので、ひとまず忘備録。
4月は新しく見たのは7本ですね。

ミリオンダラー・ベイビー(2004米/クリント・イーストウッド)
77回アカデミー賞受賞作品。
ボクシングで名を馳せてゆく女性と、彼女のコーチの物語。
女ボクサーというと、私は邦画の百

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映画忘備録③

ひと月に三十本映画を見る人もいるし、一日に三本映画を見る人もあるらしい。自分にはそんな集中力がないので羨ましいかぎり。。。
それでも三月は十本見られたのでまずまずかなと。

複製された男
2013年カナダ映画。ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督。
主人公が映画鑑賞中に自分と瓜二つの人間を発見し、接触を試みる。
エンディングがなかなか衝撃的。
文学的要素を感じられてよかったけれど、とびとびな印象だった。

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映画忘備録②

遅れまして2月に観た映画の記録。
2月は4本のみで、あとは途中で寝てしまったりとかしてしまって。。

リリィ・シュシュのすべて
岩井俊二監督の作品。
田舎育ちとしては、映像の色合いや雰囲気が懐かしくてたまらない。けれど、ただ映像が美しいだけの作品ではなくて、学生ならではの、ティーン特有の張り詰めた雰囲気だとか曖昧さ、閉塞感が表現されている。後味が悪いみたいな感想を目にしていたけれど、そんなこともな

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映画忘備録①

1月に見た映画の感想をまとめて。
今までも忘備録的な意味合いはあったけれど、よりシンプルに。

言の葉の庭
新海誠監督によるアニメーション映画。
とにかく映像が綺麗。アニメならではの透明感。
ストーリー自体はシンプルだけど、学生時代の夏休みの昼過ぎにテレビで流れていたらめちゃくちゃハマっていたと思う。

セブンス・コンチネント
こちらに感想をアップしてある。感想でしかないし何も伝われない感想だが。

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セブンス・コンチネント

セブンス・コンチネント

 1989年に公開されたハネケ監督のデビュー作。

 104分に凝縮された「家族」。映画が時間芸術だ、というのはこのことなのかもしれない。と、映画の感想を書いていると考えてもみなかった文章を書いていることが多い。
 面白かったか、と尋ねられれば、面白くはない。衝撃的でもない。おうちデートにもおすすめしない。ただ、つまらないか、と聞かれればそれはまた違う。ずっとぞわぞわしながら見ていた。やたら窮

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ベロニカは死ぬことにした

ベロニカは死ぬことにした

2005年公開、堀江慶監督作品。真木よう子主演。
丁度10年前の作品で、当時監督は26歳だったようです。

主人公・トワは虚無感から自殺未遂をし、それによって精神病棟に入り余命を宣告され、短い余命の間を主人公は他の入院患者たちと暮らすうちに心情に変化が起こる。というあらすじ。
原作では主人公はベロニカという名前ですが、このトワという名前はどこからきているんでしょうかね。永遠?

一言でまとめると、

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セッション

セッション

2014年製作、デミアン・チャゼル監督の映画作品。
デミアン・チャゼル監督ってすごく若くて、まだ30歳なんですね。この作品に青春の匂いがあるのはそのせいですかね。色褪せていないというか、擦れていない印象を受けました。
Wikipediaによると高校時にジャズ・ドラムに打ち込み、それが今作品に役立ったとのこと。情報ではなく知識として自分の中にあるものを捻出したんでしょう、ジャズに明るくない私でも嫌み

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ヒミズ

ヒミズ

2011年に公開された園子温監督作品。染谷将太主演、ヒロイン二階堂ふみ。
このふたり顔の雰囲気似てますよね。横顔とか見るとそうでもないけど、正面のアップだとちょっとしたパニックが起きます。

原作を読んだことはないのですが、内容はだいぶ違うみたいですね。映画にはホラー要素はないですし。

約130分あるのですが、重たく閉塞した空気感がずっと続きます。

ああ、ここでこうなって終わるのか

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深夜食堂

深夜食堂

ほのぼのする映画だった。
夜にキッチンでだらっと飲みながら見たい映画。

アットホームでありながら、みんなが少しずつだけど前に進むための場所。
思ったことをはっきり言い合っても許されるような空間。なぜか人を許せる時間帯。飲み屋のあのゆるい空気が好きな人はきっと好きになる。

行きつけの飲み屋さんが、ひとつくらいは、あったほうがいい。ただ寂しいから人が集まってるって訳じゃないところ。すこしだけ今日の

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時計じかけのオレンジ

時計じかけのオレンジ

無事に見終わる事ができて安心した。

大変申し上げ難い事になるが、いま、世間では元少年Aの絵や文章の芸術性がどうとか言われているが、それに似通ったものをこの映画に想像していた。

平たく言えば、暴力や痛みやグロテスク、性的倒錯が2時間続くと思っていたし、冒頭は本当にそういう感じだった。

無事に見終えた、というのは、私は暴力や痛み、グロテスクなものを見聞きすることが極端に苦手でテレビのニュ

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悼む人

悼む人

第140回直木賞受賞、天童荒太の悼む人が原作。
やっと映画になったのか…(知らなかった)

映画をよく見るようになったのは今年に入ってからなのでとても最近のことなのだけれど、この作品を見て、原作のある映画を作る場合、原作の模倣ではいけないのだなと思わされた。というより、気づいた。

至極当たり前のことなのだろうけど、作品を読み解いて新たに構築する作業はとても大変だろうなあ。

原作を読んだ人た

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