佐藤省司
戦争への準備が強力に進められる今、平和のために何が大切なのだろう?
幼い子の放つ光のいろいろ
光と影、陽と陰の世界へ
幼い子たちの放つ光のいろいろ
空飛ぶいのちとの交感
パンジー ナデシコ シバザクラ ピンク イエロー パープルも こんもり ふっくら ゆったりと 花壇に彩りあふれている ふんわり ふわふわ ふわふわん 青空から 降っ…
とんちんかんやわあ あんたの上から トンチンカンって へんちくりんな鐘が鳴ってる 電気屋さんのレジでチンパンジーのカード出したら だれでも笑うでえ あれは動物園のパ…
さくら ふる ふる ひらら はらら ひら はららん 夕暮れの 公園 水銀灯 花びら 吹かれ 舞い 舞い 舞う 「さくら もう おわりだね」 ゆうらら ゆうらり ゆう…
いのち生む 水の血めぐる 古代魚よ 四方八方から 視線を浴びせられ 疲れないか その水槽は あまりに狭すぎやしないか 飼い慣らされ 馴らされて とうに野性を抜かれている…
花見の雑踏を避けて 桜並木のポケットに入った 川沿いの穴場だ 細長い空を蔽う花花花 小鳥の弾く枝 その揺らぎに はらりはらり 舞う花びらの陰影 せせらぎのきらめき 重力…
春の嵐に咲く花は ぴゅうぴゅう晒され ぐらんぐらん揺さぶられ ぐっしょりびっしょり 濡れそぼつ 花びら乱れ 反り返り 対称形に収まらず 歪みに歪み 乱舞する 嵐過ぎ去り…
かれいろに ふんわり うかびあがる はるごころ うずうずもやもや あおいいろ ひをあびて さわさわ なでゆく はるのかぜ うとうともやもや ハルリンドウ みずぬるみ じわ…
春風に 何回も揺さぶられ あああ と伸びをするように 赤紫の蕾が 翼をひろげる ピイッ キイッ 甲高い声を張り上げ パタパタパタパタ ヒヨドリが2羽 まだ緑のない 空の透…
彼女がうつむくのは しょげているからではない 気力を充たしたいからだ どっくんどっくん 大地に蓄えられた 生命の源泉とつながるためだ 彼女がうつむいているのは 孤独に…
コーヒーを淹れるとき マスクをつけるようになった 香りが芳しくなるからだ 最近それに気づいた 妻はマスクをつけても変わらないと言う 単なる思い込みかもしれない コー…
寺院のモノクロ空間に 河津桜のピンクが 浮かんでいる 日ごろがらんとした 境内や空き地が 艶やかに彩られる 盛りの樹木の下に 腰を下ろした 早春の陽を浴びる花々が 水色…
吹き抜ける寒風が 噴水を煽っている ぶるると身震いし ベンチから腰を浮かせたとき 目の端に茶色い何かが映った 隣のベンチに無造作に置かれている 子どもの忘れ物かな 手…
隙(すき)のない人などいない 隙を見せないだけだ 隙が見えないだけだ 隙だらけの僕でも 相手の隙には敏く 彼女を引き付けるチャンスにする スポーツ競技では 隙を突くこ…
ほら、あの赤い鳥、情熱的じゃない? えっ、あの鳥が? 毒々しい! 不快だね。 うっそお、神の使者みたいで、神秘的! 価値観のフィルターって いろいろ だから 人と…
空を見たい きみはつぶやく ずっと見ていたい 空の大きさを 空の色彩を 刻々の変化を 空の物語を 降り注ぐ光のすべてを どのように伝えたらいいのだろう どうしたら伝え…
木枯らしが 居残る葉を素早くさらう 黒ずんだり 欠けたり 葉脈だけになったり それでも ひらひら舞う木の葉がある 若葉を 瑞々しい と形容するなら 厳冬に残る葉は 何と…
2024年5月8日 05:57
パンジー ナデシコ シバザクラピンク イエロー パープルもこんもり ふっくら ゆったりと花壇に彩りあふれているふんわり ふわふわ ふわふわん青空から降ってきたのは春風の吹くままに漂流してきたアゲハチョウ黒い翅にオレンジのつぶらな瞳のような紋ふたつぷちぷち小花にキッスにキッス次から次へ超速に羽ばたきながらステップを踏むように次から次へこんなリズムは好み
2024年5月1日 06:00
とんちんかんやわああんたの上からトンチンカンってへんちくりんな鐘が鳴ってる電気屋さんのレジでチンパンジーのカード出したらだれでも笑うでえあれは動物園のパスポートやろ店員さんがチンパン見てこの店のカードありませんか?にっこりしてくれはったけどあんたはいつまでも気づかへんしやっと気づいた思たらケッケケッケ ケッケケッケいつまでも大笑いしてた後ろにお客さん何人も待ってはるの
2024年4月24日 06:07
さくら ふる ふるひらら はらら ひら はららん夕暮れの 公園 水銀灯花びら 吹かれ 舞い 舞い 舞う「さくら もう おわりだね」ゆうらら ゆうらり ゆうららんぶらんこ 漕ぐ きみ「これから はじまるのよ」ひらら はらら ひら はららんさくら ふる ふる「もう おわったのよ」花びら 吹かれ 舞い 舞い 舞う「・・・・・・ さようなら」堤防 駆ける きみの 背に吹き
2024年4月17日 06:10
いのち生む水の血めぐる古代魚よ四方八方から視線を浴びせられ疲れないかその水槽はあまりに狭すぎやしないか飼い慣らされ馴らされてとうに野性を抜かれているのかゆったりゆったり水中を滑り穏やかに目を合わせしなやかに魚体を転回するゆったりゆったり水中を滑る鈍い光をまとうアロワナよ身にまとうぎっしりのその鱗(うろこ)はいかにも硬そうだ一枚一枚をくっきりと太い
2024年4月10日 06:08
花見の雑踏を避けて桜並木のポケットに入った川沿いの穴場だ細長い空を蔽う花花花小鳥の弾く枝その揺らぎにはらりはらり舞う花びらの陰影せせらぎのきらめき重力が半ば脱けてゆきふんわかふんわか淡い色空間に漂っていた突然汚れた軽トラが乗り込んできた急いでよけると軽トラはすぐ近くに停まった姿を現したのは手拭いで髪を被った年配の女性「じゃまして悪いねぇ」大きな声日焼けし
2024年4月3日 06:16
春の嵐に咲く花はぴゅうぴゅう晒されぐらんぐらん揺さぶられぐっしょりびっしょり濡れそぼつ花びら乱れ反り返り対称形に収まらず歪みに歪み乱舞する嵐過ぎ去り陽が差せばしなやかな茎をすっくと立てて深呼吸ぐわんと胸反らし陽に臨んで花ひらく △△△ ▲▲▲ △△△ ▲▲▲急に初夏の陽気がやってきたような日が続きます。私は体温調節がうまくできずに困っていま
2024年3月27日 05:28
かれいろにふんわりうかびあがるはるごころうずうずもやもやあおいいろひをあびてさわさわなでゆくはるのかぜうとうともやもやハルリンドウみずぬるみじわじわはぐくむめざめるだいちもぞもぞもやもやはるがすみ撮影地 愛知県豊橋市 葦毛湿原(いもうしつげん)△▽▼▽△ ▲▼▽▼▲ △▽▼▽△お彼岸が過ぎて、やっと春の暖かさを迎えられそうですね。庭のチュー
2024年3月20日 05:55
春風に何回も揺さぶられあああと伸びをするように赤紫の蕾が翼をひろげるピイッ キイッ甲高い声を張り上げパタパタパタパタヒヨドリが2羽まだ緑のない空の透けるモクレンから飛び立ったびよんと枝が弾かれる硬い蕾のうちからつつかれまくり肉厚の花びらがいくつも食い千切られてぼろぼろになっている寒風に耐えてやっと開花を迎えたというのに痛々しい美しく咲き誇りたいと
2024年3月13日 06:16
彼女がうつむくのはしょげているからではない気力を充たしたいからだどっくんどっくん大地に蓄えられた生命の源泉とつながるためだ彼女がうつむいているのは孤独にうちひしがれているからではない自己と向き合いたいからだどっくんどっくん地球に蓄えられた先人たちの英知とつながるためだ彼女がうつむくのは未来を拒んでいるからではない嘆き苦しみ彷徨う人々の救済を祈願するからだ鐘の音が
2024年3月6日 06:16
コーヒーを淹れるときマスクをつけるようになった香りが芳しくなるからだ最近それに気づいた妻はマスクをつけても変わらないと言う単なる思い込みかもしれないコーヒーを飲んでいてふと りんくを思い出した去年の4月に亡くなったうさぎだコーヒー抽出後のかすは消臭効果があるらしいので乾燥させてペットシートに撒いていたたまにホカホカの水分でコーヒーの香りがぷんとくることがあったある
2024年2月28日 05:54
寺院のモノクロ空間に河津桜のピンクが浮かんでいる日ごろがらんとした境内や空き地が艶やかに彩られる盛りの樹木の下に腰を下ろした早春の陽を浴びる花々が水色の空に咲いている絶え間なくアブの羽音が花びらを小刻みに震わせる不意のそよ風が枝葉を揺らせたメジロの群れだきょろきょろしつつも花に嘴を差し入れ一心に蜜を吸っている下から見上げる私には気づかないのかこれほどに貪欲
2024年2月21日 05:57
吹き抜ける寒風が噴水を煽っているぶるると身震いしベンチから腰を浮かせたとき目の端に茶色い何かが映った隣のベンチに無造作に置かれている子どもの忘れ物かな手のひらに載せてみると小さな羽根を3枚くっつけたような形だ風に乗ればくるくる回りながら遠くまで運ばれそうだおもちゃかな裏はざらざらしている素朴な造形だ温かみがある手彫り風の装飾品かな帰宅後さっそく妻に見せた椿の
2024年2月14日 06:07
隙(すき)のない人などいない隙を見せないだけだ隙が見えないだけだ隙だらけの僕でも相手の隙には敏く彼女を引き付けるチャンスにするスポーツ競技では隙を突くことが肝要だ隙を突くことは勝つための要点といえる人が生きているというのは時と場合に対応するということでもある相手の状況を把握して行為するのはいかにも人間らしいではないか似ている行為に裏をかくというのがある相手
2024年2月7日 05:51
ほら、あの赤い鳥、情熱的じゃない?えっ、あの鳥が? 毒々しい! 不快だね。うっそお、神の使者みたいで、神秘的!価値観のフィルターっていろいろだから 人とのかかわりもいろいろでおもしろいホコリ、ゴミ、ザツオン、アクシュウ……都合の悪いものをフィルターは取り除く「快適な」暮らしにフィルターはなくてはならない差別を当然視するフィルター暴力的なフィルター好戦的なフ
2024年1月31日 06:21
空を見たいきみはつぶやくずっと見ていたい空の大きさを空の色彩を刻々の変化を空の物語を降り注ぐ光のすべてをどのように伝えたらいいのだろうどうしたら伝えられるのだろう空の記憶がないきみにそもそも私は空を見てきたのだろうか空を知っているのだろうか明るさが判るだけの視覚のきみは空をどう感じ取ってきたのだろうか早咲きの梅の花々のなかで小鳥がさえずっている樹の下
2024年1月24日 06:13
木枯らしが居残る葉を素早くさらう黒ずんだり欠けたり葉脈だけになったりそれでもひらひら舞う木の葉がある若葉を瑞々しいと形容するなら厳冬に残る葉は何と言おう枯淡、かこの冬はそんな木の葉が妙に目に留まる親近感、か風霜に晒されて枝にしがみ付く、のでもなく捨て鉢になる、のでもなく至極平然としている風か雨か雪か虫食まれるかいずれ枝から離れることになるだろう