藤本正雄(ふじもと まさお)

株式会社小宮コンサルタンツ 経営・人材育成コンサルタント  経営戦略、事業計画の策定・…

藤本正雄(ふじもと まさお)

株式会社小宮コンサルタンツ 経営・人材育成コンサルタント  経営戦略、事業計画の策定・実行支援、人材育成等に携わる。 米ギャラップ社認定ストレングスコーチ、産業カウンセラー、キャリアコンサルタント、豪州ボンド大学MBA 基本的に、土日祝・夏休み・年末年始を除く平日に投稿します。

マガジン

  • Good to Great ― KC B team

    • 1,868本

    小宮コンサルタンツのコンサルタントによる経営のお役に立つコラムです

  • 人と組織を考える

    • 612本

    人々が同じ目的を追求するとき、力を合わせて働くために、どのような形のグループとして結集すれば、一人ひとりが生き生きと活躍し、グループとして大きな成果が出せるか? これを考えることが人と組織を考えることで、それは経営だけでなく社会運営全般にかかわる重要課題です。この課題に関する投稿を集めたマガジンです。

記事一覧

多様性ある組織で成果につなげる(2)

前回は、多様性の科学(マシュー・サイド氏著)」という書籍も手がかりにしながら、多様性の確保で組織の成果につなげていくことをテーマにしました。 同書では、多様性に…

多様性ある組織で成果につなげる

4月30日の日経新聞で、「ファストリ、外国人管理職8割に 30年度めど、海外で採用増」というタイトルの記事が掲載されました。 役員や管理職で女性比率や外国人比率の目標…

有力株の保有を考える(2)

前回は、京成電鉄が保有しているOLC株についてテーマにしました。京成電鉄株主の投資ファンドから保有分の一定割合を売却するよう求められていることについて、その影響の…

有力株の保有を考える

4月27日の日経新聞で、「京成、脱・鉄道偏重に難路 今期、4期連続損益改善見通し 東京ディズニー株巡り圧力」というタイトルの記事が掲載されました。東京ディズニーリゾ…

雇用条件に沿った配置転換を行う

4月27日の日経新聞で、「同意ない配置転換、職種限定では違法 最高裁が初判断」というタイトルの記事が掲載されました。 同記事の一部を抜粋してみます。 上記が裁判官4…

配属ガチャを考える

4月26日の日経新聞で、「「配属ガチャ」の結果に悩むな」というタイトルの記事が掲載されました。 一昔前は、「企業に就職したらどこに配属になるか、いつ転属になるかわ…

中堅企業という区分

4月22日の日経新聞で、「小さくても勝てる(1)「隠れチャンプ」に光を 中堅・中小、大企業上回る潜在力 経済再生の主役に」というタイトルの記事が掲載されました。 「…

脳波の状態を可視化する

大阪にある「COCOTORE(ココトレ)」で気軽に脳波の測定を体験できると聞いたので、先日試してみました。 以下、ココトレに許可を得た引用等をしながら、考えてみます。 …

「査定改革」を考える

先日、社員の評価制度を再構築している企業様と打ち合わせる機会がありました。 「これまでは、社員が何をしたら評価されるのか、明確でなかった。評価結果のフィードバッ…

リスキリングの意義の説明

4月17日の日経新聞で、「リスキリングの現状と課題(上) 企業の説明・成果の還元 必須」というタイトルの記事が掲載されました。 しばらく前からリスキリング(学び直し)…

輸出で販路を広げる

4月20日の日経新聞で、「「TATAMI」世界に香る美 魅力拡大へ畳みかけ」というタイトルの記事が掲載されました。海外の家屋で、日本の畳を好んで取り入れられる例が増えて…

サピエンス全史から合成の誤謬について考える

知人が主催する読書会に、毎週日曜日参加しています。今取り組んでいる課題図書は、『サピエンス全史』(ユヴァル・ノア・ハラリ氏著)です。全4部中、第2部に差しかかった…

「1つの部に3人の部長」体制を考える(2)

日本の人事部サイトで「職務を分担することで、求められるミッションを推進 管理職の成果を高める、日揮グループの「管理職分業」」というタイトルのインタビューコラムが…

牛丼の値上げから考える

2024年4月17日の日経新聞で、「牛丼を分解してみた 1杯の原価は4割上昇、値上げ再び?」というタイトルの記事が掲載されました。デフレの象徴といわれることもあった牛丼…

孫育て休暇から考える

3月16日の日経新聞で「孫育て休暇、地方公務員に広がる 郡山市は45人利用」というタイトルの記事が掲載されました。育児休業・育児休暇の制度が孫まで対象になるという概…

働きがいのマイナス要因とならない賃金設計

4月13日の日経新聞の第1面で、「高齢者の「働き損」解消策、年金減額の緩和議論 保険料納付、45年に延長案」と「教員「残業代」2.5倍以上に 中教審案、人材不足で50年ぶり…

多様性ある組織で成果につなげる(2)

多様性ある組織で成果につなげる(2)

前回は、多様性の科学(マシュー・サイド氏著)」という書籍も手がかりにしながら、多様性の確保で組織の成果につなげていくことをテーマにしました。

同書では、多様性について大きく2つのカテゴリーに分けて説明しています。

人口統計学的多様性:性別、人種、年齢、階級、信仰などの違い
認知的多様性:ものの見方や考え方の違い

同書の例示から一部抜粋してみます。「ただ物を見る」という単純な行動でさえ、人口統

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多様性ある組織で成果につなげる

多様性ある組織で成果につなげる

4月30日の日経新聞で、「ファストリ、外国人管理職8割に 30年度めど、海外で採用増」というタイトルの記事が掲載されました。

役員や管理職で女性比率や外国人比率の目標を設定し、多様性を実現させていこうという話をよく聞くようになりましたが、同社の目指す状態は一定の比率目標といった次元ではなく、日本人は国籍のひとつに過ぎないといったレベルまで国籍の別を問わない状態のように感じられます。

同記事の一

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有力株の保有を考える(2)

有力株の保有を考える(2)

前回は、京成電鉄が保有しているOLC株についてテーマにしました。京成電鉄株主の投資ファンドから保有分の一定割合を売却するよう求められていることについて、その影響の一端を考えてみました。今回も引き続き考えてみます。

それにしても、東京ディズニーランド開発が始まった当時、多くの人が成功を疑問視していたとも言われる中で、積極的に投資した京成電鉄の経営者の先見の明と実行力には驚かされます。

4月27日

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有力株の保有を考える

有力株の保有を考える

4月27日の日経新聞で、「京成、脱・鉄道偏重に難路 今期、4期連続損益改善見通し 東京ディズニー株巡り圧力」というタイトルの記事が掲載されました。東京ディズニーリゾート運営のオリエンタルランド株を売却し、成長投資と株主還元に関する計画を示すよう、一部の株主から提案されていることに関連して考察されている記事です。

同記事の一部を抜粋してみます。

中長期的な視点で考えた際に、同記事にあるファンドの

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雇用条件に沿った配置転換を行う

雇用条件に沿った配置転換を行う

4月27日の日経新聞で、「同意ない配置転換、職種限定では違法 最高裁が初判断」というタイトルの記事が掲載されました。

同記事の一部を抜粋してみます。

上記が裁判官4人全員一致の結論ということです。今後同様の訴えが起こった際に、上記が重要な判例となっていくことが想定されます。

同日付の別記事「働き方、労使合意を重視 最高裁 「一方的な配転不可」初判断、丁寧な協議が要に」からも一部抜粋してみます

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配属ガチャを考える

配属ガチャを考える

4月26日の日経新聞で、「「配属ガチャ」の結果に悩むな」というタイトルの記事が掲載されました。

一昔前は、「企業に就職したらどこに配属になるか、いつ転属になるかわからない。決まった配属先でがんばるのみ」という考え方が一般的でした。この考え方も変わり、しばらく前から「配属ガチャ」などと言われるようになってきています。配属先に対する納得感は、働く側の満足・不満により大きく影響する要因になってきたよう

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中堅企業という区分

中堅企業という区分

4月22日の日経新聞で、「小さくても勝てる(1)「隠れチャンプ」に光を 中堅・中小、大企業上回る潜在力 経済再生の主役に」というタイトルの記事が掲載されました。

「大企業」と「中小企業」の間に、新たに「中堅企業」の区分をつくることの意義について各所で聞かれるようになりましたが、その動きについて取り上げたものです。

同記事の一部を抜粋してみます。

日本では、法人税の観点で、資本金の額または出資

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脳波の状態を可視化する

脳波の状態を可視化する

大阪にある「COCOTORE(ココトレ)」で気軽に脳波の測定を体験できると聞いたので、先日試してみました。

以下、ココトレに許可を得た引用等をしながら、考えてみます。

自分の「こころ」が今どのような状態なのか、なんとなく感じることができますが、いまひとつわからないものです。こころの状態に大きな影響を与えているのが、脳波です。

「α波」といった脳波に関する言葉を聞いたことがある人も多いのではな

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「査定改革」を考える

「査定改革」を考える

先日、社員の評価制度を再構築している企業様と打ち合わせる機会がありました。

「これまでは、社員が何をしたら評価されるのか、明確でなかった。評価結果のフィードバックも十分になかった。互いの納得感がある中での評価ではなかった。今着手している制度リニューアルによって、評価すべき要素が評価され、かつなぜそれが組織として評価対象となるべきなのか理由が語れるようになると感じる」というお話でした。

4月22

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リスキリングの意義の説明

リスキリングの意義の説明

4月17日の日経新聞で、「リスキリングの現状と課題(上) 企業の説明・成果の還元 必須」というタイトルの記事が掲載されました。

しばらく前からリスキリング(学び直し)という言葉をよく聞くようになりました。技術革新をはじめ企業を取り巻く環境は変わり続けます。その中で、世界中で従来のスキルや仕事の進め方が陳腐化して、人と職務のミスマッチが広がっている背景を受けて、提唱されている概念です。同記事は、リ

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輸出で販路を広げる

輸出で販路を広げる

4月20日の日経新聞で、「「TATAMI」世界に香る美 魅力拡大へ畳みかけ」というタイトルの記事が掲載されました。海外の家屋で、日本の畳を好んで取り入れられる例が増えていることを取り上げた内容です。

同記事の一部を抜粋してみます。

不動産関連の方からは、賃貸物件の新規入居者募集にあたって、和室を洋室にリフォームする提案をよくすると聞きます。理由は、畳部屋だと若手世代への受けが悪いためです。同じ

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サピエンス全史から合成の誤謬について考える

サピエンス全史から合成の誤謬について考える

知人が主催する読書会に、毎週日曜日参加しています。今取り組んでいる課題図書は、『サピエンス全史』(ユヴァル・ノア・ハラリ氏著)です。全4部中、第2部に差しかかった段階ですが、表面的にしか知らなかったことへの理解が深まり、多くの気づきがあります。

同書の読み込みを通して、一貫して「合成の誤謬」が大きなテーマとして頭の中に浮かんできます。「合成の誤謬」について、ウィキペディアでは次のように説明してい

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「1つの部に3人の部長」体制を考える(2)

「1つの部に3人の部長」体制を考える(2)

日本の人事部サイトで「職務を分担することで、求められるミッションを推進 管理職の成果を高める、日揮グループの「管理職分業」」というタイトルのインタビューコラムが掲載されました(4月9日付)。

管理職の負担が年々重くなっていると言われている環境下で、管理職に期待される機能を複数人で分業することを制度化しようとするものです。

同記事の一部を抜粋してみます。

同社の管理職分業の取り組みについては、

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牛丼の値上げから考える

牛丼の値上げから考える

2024年4月17日の日経新聞で、「牛丼を分解してみた 1杯の原価は4割上昇、値上げ再び?」というタイトルの記事が掲載されました。デフレの象徴といわれることもあった牛丼の価格が上がっていることを取り上げた内容です。

同記事の一部を抜粋してみます。

飲食店の経営で必要な費用は、食材だけではありません。物流、調味料、食材の加工、賃金、店舗の管理など、他にも様々な経費がかかります。同記事の試算では、

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孫育て休暇から考える

孫育て休暇から考える

3月16日の日経新聞で「孫育て休暇、地方公務員に広がる 郡山市は45人利用」というタイトルの記事が掲載されました。育児休業・育児休暇の制度が孫まで対象になるという概念が自分の中でなかったため、新鮮な内容でした。

同記事の一部を抜粋してみます。

同記事からは、現存する様々な社会制度や企業内の雇用制度ができた当時から、環境変化を踏まえたうえで、改めて2つの前提を見直す必要があることを感じました。そ

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働きがいのマイナス要因とならない賃金設計

働きがいのマイナス要因とならない賃金設計

4月13日の日経新聞の第1面で、「高齢者の「働き損」解消策、年金減額の緩和議論 保険料納付、45年に延長案」と「教員「残業代」2.5倍以上に 中教審案、人材不足で50年ぶり増」というタイトルの、2つの記事が並んで掲載されていました。働いたのに賃金としては報われない「働き損」について取り上げた内容です。

「高齢者の~」の記事から一部抜粋してみます。

「教員~」の記事からも一部抜粋してみます。

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