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BaseBallBear『天使だったじゃないか』
2024年2月28日にミニアルバム『天使だったじゃないか』がリリースされた。ミニアルバムという形態のリリースとしては2013年の『The Cut』以来、11年振り。
ジャケットのデザインは小出(以下敬称略)が言及した歌人の伊藤紺の歌集のデザインと同じ脇田あすかが手掛けている。一見、灰色の単色のようでよく見ると色々な色が織り交ざっている、見ごたえのあるジャケットになっている。
本作の公式の紹介文は
ギターロック夕暮れ試論〈ナンバガ・ザゼン・ベボベを繋げて〉
写真論の歴史的有名なものとして、ロラン・バルト著『明るい部屋』の記述がある。バルトはその中で「写真とは何か」という命題に対し、「「それは、かつて、あった」」と答えた。これはバルトの論における写真の本質のようなものであり、かみ砕くと「写真」の場合は、「事物がかつてそこにあったということを決して否定できない」ということを指すという。
時間軸に分けてみると以下のようになる。
「かつて、あった」ものを
2023年ベストアルバム10
駆けこむぜ、2023年!
10位 曽我部恵一『ヘブン2』
前回の『ヘブン』に続き、曽我部さんのラップアルバム好きだな~、正直フロウとかについては固い部分も多く感じるけど綴る言葉が面白い。そして、第一印象が「ギターアルバムだな」というものだったのも印象に強く残っている。
9位 ずっと真夜中でいいのに。『沈香学』
正直、聴かず嫌いしてたのだけど、フックの強い曲が多くて驚いた。昨年もベストトラッ
2023年ベストトラック30
Sixtones「こっから」
上半期選出。6人によるマイクリレーも上手だし、ガナリなど声色を巧みに使っているものの、聞き手に「上手さ」以上に熱量を感じさせる楽曲に仕上がっている。リリックはドラマ「だが、情熱はある」や、メンバーカラーになぞらえているはずなのに、聴けば聴くほど普遍性を感じる歌詞に仕上がっていると感じる。いかなる人も「こっから」なのだろう。
lyrical school「DRIVE
Mr.Children『miss you』ビターなコンセプトアルバムは深海の夢を見るか
2023年10月4日、前作『SOUNDTRACKS』から2年10ヶ月が経ち、Mr.Childrenの21枚目のオリジナルアルバム『miss you』がリリースされた。
公式HPにも「今回のアルバムは4人だけで集まりスタジオで作られた。New Album『miss you』はMr.Children史上、最も「優しい驚き」に満ちている。」とあるが、リスナーへの衝撃は「優しい驚き」という五文字に収まるも
山下達郎・サザン・ジブリが折り重なる7月
午後の紅茶のCMソングとして、山下達郎の新曲「Sync Of Summer」(7月26日リリース)が流れている。
サビで開放的なバンドサウンドを背に、ヤマタツ印の入ったエコーのかかったボーカルがどこまでも響いていくサマーソング。80年代からこのサウンドを聴くと誰もが彼の音楽だと気づく記名性、これに対して山下達郎は非常に意識的である。
この引用は「CHEER UP! THE SUMMER」時のも
2023年上半期ベストトラック15・ベストアルバム/EP10
2023年上半期ベストトラック15Sixtones「こっから」
6人によるマイクリレーも上手だし、ガナリなど声色を巧みに使っているものの、聞き手に「上手さ」以上に熱量を感じさせる楽曲に仕上がっている。それは「だが、情熱はある」の内容を踏まえたリリックによるものか、躍動するステップがフィーチャーされたダンスによるものか、まだまだ上を目指さんとする6人の青年の気迫と技術によるものか、こっからますます
2022年ベストアルバム10
駆けこむぜ、2022年!!
10位 KICK THE CAN CREW『THE CAN』
上半期選出。11曲40分というまとまりの良さ、ブーンバップによるオーセンティックな押韻の気持ちよさだよなぁ。今年は革新性みたいなものより馴染むもので選手した感じが強い。
9位 私立恵比寿中学『私立恵比寿中学』
上半期選出。「J-ROCK」的意匠、おふざけ路線の塩梅が30歳の俺に、これまでのディスコグラ
2022年ベストトラック30
私立恵比寿中学「ハッピーエンドとそれから」
上半期選出。エビ中も「過ぎ去ったあの恋」を歌うようなお年頃になった。たしかに一つの物語は終止符が打たれた。打たれた後には何も残らないのだろうか。いや、簡単には消え得ない。しかしながら、この楽曲のリズムのように思った以上に軽やかに記憶は褪せ、思い出の場所も者も移ろっていく。無常だ。俺は年を取った大人だからその無常さの持つ苦みを味わおう。
UA「微熱」
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TKD 30th 30 Albums
不肖ながらわたくしTKD、5月5日にとうとう30歳になっちまいまして。
区切りのいい歳ですし、25歳の時にも下のツイートのような年齢になぞらえるまとめをしたので、2022年、30歳で選ぶアルバム・シングル・EP30枚を選出しました。評価というより「30歳男性社会人」の日々を泳いでいくたった今響いているものは、というチョイス。
今回は1アーティスト1枚、ベストアルバム除外という縛りを設けて選出しまし
2021年ベストアルバム10
トップテンのみ!わかってる感あるレビュー的なものはベストトラックで満足したので、ここでは2021年の筆者である自分とのどのような距離感に基づいて選出したかを述べていくようにしたい。では~。
10位 DEEN『TWILIGHT IN CITY ~for lovers only~』
数年前からいわゆる「シティポップ」はディスクガイド等を頼りにしつつ聞いていた。まあ、2021年に「シティポップ」を冠
2021年ベストトラックabout30
さっそく行きまー-す。おおよそ?リリース順に並べてる…かな?
TEAM SHACHI「JIBUNGOTO」
何とも奇妙&アガる曲。四つ打ちのブラスを基調としたパートからトラップみたいな三連符のフロウのパートが短く入って、スイッチが切り替わったかのようにドカンと開くサビへ…、とあっちこっちへ飛ばされる感覚はあるけれど、まとまってるんだよな。
大友良英「花束みたいな恋をしたテーマ」
2021年
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Base Ball Bear『DIARY KEY』
Base Ball Bearの9枚目のフルアルバム『DIARY KEY』がリリースされた。
本作は結成20周年を迎えるベボベの不変と普遍と変革と今とこれからが深く明記された一枚となっていると考える。
各曲への雑感をそれぞれまとめ、総括としてアルバムへの評価をまとめたい。今回はかなり取り留めなく書き連ねています(個人名は基本苗字のみ敬称略)。
【各曲雑感】
1.DIARY KEY 表題曲であり、本
2021年上半期ベストトラック・アルバム10選
まーずはベストトラックから!
星野源「創造」こういうオーバーグラウンドならではの、ビッグタイアップだからこその暴れ方、ムチャ痛快。音にも言葉にも愛のある引用と彼ならではの血を注いで「独(いち)」を創り上げることに成功している。
lyrical school「TIME MACHINE」まずはKMの作るトラックのかっこよさよ。そして、himeとhinakoの低音パートも新機軸で効いてた。『Wond